英国庭園の謎 (講談社文庫)

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著者 : 有栖川有栖
  • 講談社 (2000年6月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062648912

英国庭園の謎 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ジャパウォッキーは島田荘司の糸鋸とジグザグを思い出す。
    英国庭園は犯人に激しく同情。どうしようもなく悪い人に殺される薄幸の被害者とか、本来善人なのに悪人の手にかかったり偶然の采配で加害者になってしまう人のお話は読むのも見るのも辛いですね。

  • 「雨天決行」
    公園で殺されていたエッセイストの女性。訃報を聞きつけてやってきた担当編集者、前日会っていた友人、懇意にしていたレストランのオーナーの中で犯人は誰だ、という話。エッセイストの女性が"ヴ"と”ブ”の使い分けにこだわりのある人で、途中で挟まれているエッセイの違和感がすごいw それが鍵になってのダジャレ落ちっていうのがまたなんかちょっとふふふとなる話でした。

    「竜胆紅一の疑惑」
    大御所小説家が誰かに殺されそうだと疑心暗鬼になっているといわれ、駆り出される火村とアリス。当初は家族が疑われていたんだけれども、直近の放火について、隣に住んでいるおばあさんに話を聞きに行くと…。
    これはねー、じわりと怖い。妄執がベースになってるのかな。。

    「三つの日付」
    この話しってる!ってなったのは麻々原さんで読んだのかなあ。
    ラブホテルで見つかった絞殺死体の犯人を逮捕したところ、俺にはアリバイがあると言い張る犯人。そのアリバイに実はアリスが絡んでいて…という話。
    写真が出てくるんですけど、ここに赤星楽が登場するんですねえ。なんだかちょっと切なくなる。

    「完璧な遺書」
    犯人視点の話で、勢いで殺してしまった恋する相手の死を自殺に偽装するために、完璧な遺書を作って、その恋の相手が恋していた別の人に送りつけて、自分はアリバイ工作までしたのに、家に火村が刑事とやってきて、一騎打ちになる話。
    いつもと視点が違うだけで、火村の印象が結構違って見えましたねえ。まあそれぞれの視点の中には、それぞれの思いが混じってるからなんでしょうけど。

    「ジャバウォッキー」
    過去に火村が捕まえた犯人からなぞかけのような電話がかかってきて、その犯人がまた何かを仕掛けたというのを知り、火村とアリスで追いかける話。珍しくタイムリミットが明確にあって、アクションっぽいと言いますか、ただの謎解きじゃない感じがまた面白かったなあ。

    「英国庭園の謎」
    これこそ麻々原さんの漫画で読んでますね。
    宝探しを仕掛けた英国庭園のある屋敷に住む隠居したおじさんが殺されて、犯人は宝探しに呼ばれていた人の中にいる、という話。
    英国庭園の定義の話が途中で出てくるんですけど、それが面白くて。かなり行き過ぎてる人たちは、庵を庭に立てて、わざわざどこからか人を連れてきて、ハーミットのように暮らさせたりしてる人とかもいたとか。人を飼うみたいな発想がもうさすが大英帝国…とつい思ってしまったりしたのでした。

    あとがきがねー、毎回面白いんですけど。今回は「雨天決行」で出てきた相合傘ネタで、アリスが遠い昔に、私にも記憶がある、みたいな一文があるんですけど、それに対して、どうせ火村でしょなどという噂を耳にしましたが、というようなことが書いてあって、ファッ?!ってなったのでした笑
    深い意味はないのかもしれないですけど、やっぱり腐の女子たちのファンがいっぱいいることを分かった上てあえてそういうことをしているのだろうか…どうなんだろうか…とすごい気になったのでした。

  • 国名・火村助教授シリーズ。
    かなりライトな感覚でした。
    表題作は、集中力が切れかかったところに、ガツンと結末が。もっと考えれば解けたのにぃー(いやそれでも解けなかった筈)と、逃した魚の何とやら、地団駄踏みました。

  • 「国名」シリーズの短編集です。

    ◆雨天決行
    タイトルが重要になっています。
    日本人なので、「ヴ」の使い分けが出来ません。

    アリスの相合傘の相手が気になります。
    何だ、火村先生じゃないのか(笑)

    ◆竜胆紅一の疑惑
    結局、家族は竜胆氏に殺意を抱いていませんでした。
    ファンは老若男女関係なく暴走すると恐ろしいですね。
    これの最終形態が「ミザリー」なのかしら。

    ◆三つの日付
    「海のある奈良に死す」で被害者になった赤星氏が関係しています。

    とある事件の容疑者がアリバイを主張していて、彼が持っていた写真と色紙には事件のあった日の日付が記されてあった。
    被害者が持っていた写真には、アリスが写っていた。
    一緒に写っている人達は既に亡くなっているので、頼みの綱はアリスのみ。

    火村先生は閏年でズレたのだと推理しますが、実はメキシコ製のカレンダーでした。
    火村先生、「アミーゴ」と言っている場合ではないですよ(笑)

    ◆完璧な遺書
    今ではすっかり使われなくなったワープロが登場します。
    単語登録機能で犯人を追い詰めます。
    「てんさい」で自分の名前が出るように登録したアリスが愛しいです。

    ◆ジャバウォッキー
    一人の男に振り回される、火村先生とアリス。
    電話によるの三次元なやり取りがややこしかったです。
    最後の方では、アリスが電話二台を相手にしています。

    アリスは車をぶっ飛ばした後に駅までダッシュしているので、とても忙しいです。
    火村先生は京都にいるので、指示係をしていました。

    ◆英国庭園の謎
    表題作。
    暗号ものですが、解読するにはメモが必要です。
    この事件の被害者はあまりにも趣味が悪いので、殺されても仕方がありませんね。

    火村先生は四月生まれでしたか☆
    ラストのセリフは火村先生なりの気遣いでしょうけど、あなたはずっと歳を取っていないじゃありませんか。

  • なかなか面白かった。完璧な遺書には有栖が出てこなくて火村先生も全然出てこないから趣向が違うのかと思いました。個人的には雨天決行が「へぇ~」という感じで編集作業に「ウテン」なんてあるんですね。

  • 公園の四阿でエッセイストが殺されたー雨天決行
    スランプ中の作家が抱いた疑念ー竜胆紅一の疑惑
    容疑者のアリバイを証明するのはアリスのサインー三つの日付
    殺人者が遺書を偽造するー完璧な遺書
    かつて捕まえた男が電話をかけてきたージャバウォッキー
    英国庭園での宝探し中に主催者が殺されたー英国庭園の謎
    以上6本を収録

    どれも趣向の違う贅沢な編集で、飽きません。
    作家さんだからこそ思いつく内容と言えましょう。
    博識でないと挑戦できませんね。(あたりまえ)

    後書きで喜国さんも書いてらっしゃいますが、本格ミステリで短編というのは難しいものなのだと思います。
    スパっと短く刈り込んであるし、火村センセイとアリス先生が魅力的なのでー特にアリスせんせの語り口がコミカルでするする入ってきちゃうのでーつい先を読んでしまいますが、
    もう少し詳しい内容がほしかったなぁなんて思うところもあり。(このままだとアレコレ疑問を挟む余地があるんだもの)

  • 優雅な英国庭園に隠れた秘密と悪意ほか
    『文字』、『文章』そして『稚気』を扱った6つの謎解き。
    トリックのアイデアが日常的に使うものから得られたものも多く、日常の謎っぽい読み味でサクサクつまめる。

    火村英生と作家アリスの国名シリーズ四作目。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。日本中に大パニックを起こそうとする“怪物”「ジャバウォッキー」。巧妙に偽造された遺書の、アッと驚く唯一の瑕疵を描いた「完璧な遺書」―おなじみ有栖川・火村の絶妙コンビが活躍する傑作ミステリ全六篇。待望の国名シリーズ第4弾。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    さあさあ。
    満を持しての登場ですよ!

    え?何で?と思った人、正解です!
    何でかって個人的に「英国」と名のつくものが好きなだけだからです(*´∀`*)

    英国庭園。
    ジャバウォッキー。

    この言葉から連想されるもの...
    そう、「鏡の国の有栖」違った「鏡の国のアリス」ですよ。

    わざと間違ったけど当然作者は意図してるよね(*´∀`*)

    このほかにも、

    「雨天決行」
    「竜胆紅一の疑惑」
    「三つの日付」
    「完璧な遺書」

    と、盛りだくさんの短編です。

    特に「三つの日付」では、「海のある奈良に死す」で亡くなった
    アリス(有栖川の方ね)の作家友達、赤星氏がアリバイ工作に一役買います。

    ちょっとね、こじつけと言うか無理矢理感はあるけどね、
    この赤星氏が生きた証みたいな、ちょっとぐっとくるものがありました。

    「ジャバウォッキー」もなかなかスリリングな作品でした。
    アリス(有栖川以下略)が点と線を繋ぐために車を飛ばして大活躍です。
    ただ復讐劇としてはちょっとあっさりしすぎかなぁ...
    いやいや事件を未然に防ぐことが大事だよね、と思いつつ、
    多少の地味感は拭えずほんとにごめんなさい(土下座)

    で、表題にもなっている「英国庭園の謎」。

    これは発想がすごいなと思う!
    なるほど英国庭園が登場する意味もちゃんとあり。

    これは007的に暗号解読するミッションが課されるのですが、
    まぁ、暗号って答えありきなんだとは思うんだけど、
    でも、私にはちょっと分からなかったな~。

    謎解きされても検証しようとは思えないめんどくささでした(´Д`。)


    どれもよかったんだけど、これはやっぱりアリスと火村先生の勝利かな。
    この二人が出ていなかったら、ちょっと食指動かないかも知れない。

    なんかどれも出来レースな感じがしちゃって...
    ほんと作り手の努力を無視したことを言うよね...
    こんな読者にはなりたくないわぁ←お前だ

    アリスと火村先生はやっぱり大好きだ~。

    と言うわけで次の作品は「朱色の研究」!
    これもまだ、ホームズリスペクトの英国風作品なのかな?

    楽しみでーす!


    (あ、でも、ユニオンジャックがシンメトリーじゃないってことは知らなかった(´Д`。))

  • 他の作品に、密室ものしか書かない推理作家が登場するが、この短編集は、全て指向が変わっていて面白い。
    しかし、良く考えればすべて「言葉」が大きなカギかな?
    「ジャバウォッキー」のスピード感とドタバタ感は、不思議の国のアリスの雰囲気がある。

    『雨天決行』
    『竜胆紅一の疑惑』
    『三つの日付』
    『完璧な遺書』
    『ジャバウォッキー』
    『英国庭園の謎』

  • 作家アリスシリーズ#7(国名シリーズ#4)

    自分としては「龍胆紅一の疑惑」が一番面白かったです。
    「完璧な遺言」は叙述トリックでこの作家さんにしては珍しい作品。

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