防壁 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 876
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649117

作品紹介・あらすじ

警視庁警護課員として佐崎が警護する政府要人が襲撃された。凶弾に倒れたのは同僚のSP、義兄でもある大橋だった。狙撃犯は誰か。佐崎の脳裏に浮かんだ予想外の人物とは!?圧倒的なディテイルとリアリティで描く日本の要人警護の実態。生命の危険を顧みず、自らの誇りを懸けて任務に就く男たちの物語。

感想・レビュー・書評

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  •  警視庁のSP、海上保安庁の特殊救難隊、陸上自衛隊の不発弾処理隊、東京消防庁の消防隊として働く4人の男にスポットを当てた短編集。それぞれが死と隣り合わせの職務を遂行していく様子が、一つの事件をきっかけにミステリータッチに描かれている。どの作品にも、家族であったり、恋人であったり、兄弟であったりと、周りの人たちはどのような思いで任務を遂行する彼らを見ているのかという視点も興味深い。

  • 表題作含む4編
    SP、海難救助、爆弾処理、消防士のお話でした
    それに女が絡んでくる感じ
    出来事の話の流れがそれなりに楽しめました

  • 命を懸けて仕事をする男達の話。
    その男達を待つ女は、覚悟と忍耐と精神力が必須。
    リアルな描写は映画を見ている様に映像が浮かび、リアルな緊張感は心臓に悪い。
    命を懸けて第一線で活躍するエリートも、人間らしい失敗や欠点があり、人物像もリアル。
    他の作品も読みたい。

  • 短編集特有の物足りなさはあったが、そこそこ面白かった!

  • SP・レスキュー・自衛隊・消防士と危険を伴う職種の人を主人公にして、恋愛に悩む姿と仕事への葛藤を、ミステリー風味に短編で描かれてます。う〜ん、ヒネリが足りない気がしますね。それぞれ、違う主人公なのに、あまり変わらないように感じます…

  • 警視庁警護課員として佐崎が警護する政府要人が襲撃された。凶弾に倒れたのは同僚のSP、義兄でもある大橋だった。狙撃犯は誰か。佐崎の脳裏に浮かんだ予想外の人物とは!?圧倒的なディテイルとリアリティで描く日本の要人警護の実態。生命の危険を顧みず、自らの誇りを懸けて任務に就く男たちの物語。

  • 人を守るって口で言うのは簡単でも、実際はやっぱすごい大変なこと。

  • SP、特殊救難隊、爆弾処理班、消防士、いや、みんなえらいねえ~

  • SPとか消防士とか生命をはった職業の男と、その恋人やら家族やらとの関係を描いた短編集と。
    ミステリー的要素と、恋愛的要素がちょっと中途半端感あるかな。まぁ、面白いけど。

  • 職務上、常に生命の危機に直面せざるを得ない公的な職種の短篇4つ。4つとも命の危険と、その裏にある女との駆け引き。

    1本めのSPの話が、案外読みにくくて、これはダメかなと思っていたのだが、途中から乗れてきた。理由は、専門用語を散りばめつつ、かつ思わせぶりな会話や動作の描写を挟みこむが説明はしない、歴史小説のような話の進め方にある。

    あまりに思わせぶりなため、登場人物は、いずれの作品もそれほど多くないが、なぜだかその人物が追い切れないのだ。

    それが話が進むにつれ、生命の危険を目の当たりにし始めたあたりから、急激に理解しやすくなるため、4本ともそれなりに読後の充実感がある。

    また、それぞれ裏にある謎をといていくことが大きなポイントと言えるため、謎のわかりやすい不発弾処理の話が一番面白かった。

    いずれの作品も、結構面白いのではあるが、もう一つのキーである「女」が「仕事と私とどっちが大切なの?」みたいなキャラクター設定ばかりになっており、男性向けの小説とはいえど、そのエピソードは必要だったか?というものばかりなので、せいぜい☆3かな。

    余談「消化」になってる誤植が有りましたよ。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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