まどろみ消去 (講談社文庫)

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著者 : 森博嗣
制作 : 山田 章博 
  • 講談社 (2000年7月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649360

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まどろみ消去 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 『まあ、あまり、気になさらない方が良いです。僕も貴女も、時間は未来にしか残っていません』

    『確かにそう…、一人だけで良いから、誰か他の人に、自分の生きているところを見てもらいたい、と思うことはありますよ。』

    『僕も、こうして今、奥さんと話をしているのが、小さな楽しみ、幸せですよ。こんなことだけが、毎日毎日の我々の生きる目的なんでしょう、きっとね』

    『いえいえ、本当に、お返事は、いつでも良いのです。そうですね、また、この次ということで… ー そうすれば、ええ、少なくとも、もう一度は、お会いできるでしょうから』

    『とにかく感情的な言葉を使うのはよしなさい。そうやって、自分でしゃべった言葉で、興奮してしまうんだよ。』

    『そうでしょう? 理解できないことだってあるのよ、世の中には…。なんでも、数学みたいにはいかないのよ』

    『もう発狂しそうなくらい不味くって不味くって…。一応、全部食べたけどね。うん? 発狂はしなかったよ。』

    『うん、今思うと、やっぱ運命ってやつ?』

    『どうして、ああいう時間って、すぐに過ぎてしまうんだろう。楽しいときって、神様がビデオを二倍速にしてるんじゃないかって、ときどき思うよね。』

    『もう、助手席にさ、接着剤でくっついちゃったみたいなんだ。あ、これはオーバーかな?』

    『あとあとそれが何の役に立つのか、あるいは何の役にも立たないのか、まるでわからない。けれど、わからない場合には、とりあえず何でも経験しておくのが、この世界の常套手段である。』

    『だんだん、申し合わせたみたいに、みんなで鈍感になって、頑張って単細胞の不感症になって、いろんなことが気にならなくなるのだ。』

    『一日中、たった一つの微分方程式を睨んでいた、あの素敵な時間は、どこにいってしまったのだろう?』

  • S&Mシリーズを面白いと思って読み続けて、刊行順に読もうと思って手に取った本書。正直あまり面白くなかった。自分がこのシリーズを好きなのは、森博嗣がというよりは、犀川先生と、そして間賀田博士が好きだからなんだなあと再認識。

  •  S&Mシリーズ全10巻を読み終えたので、余韻を楽しむ間を惜しんで『まどろみ消去』を読み始めた。『封印再度』『幻惑の死と使途』の間に出版された作品らしい…

     205ページで、ようやく西之園モエ(何故かカタカナ)が登場した!

     『まどろみ消去』を読了しました。西之園モエとカタカナにした理由は、『今はもうない』で西之園嬢と表現していたことと同じような理由か?

     私と森先生の作品との出会いはセレンディピティに溢れている。私は『喜嶋先生の静かな世界』を入手した直後に、以前から積んであった「キシマ先生の静かな世界」が収録されている『まどろみ消去』を読んでいる…『まどろみ消去』の大部分は、文章のトリックでミスリードを楽しませる趣向で、森先生風に言うと「読まなくても良い作品」なのかもしれないが、中には人間が何に惹かれ何に絶望するかを示唆する内容も少なくない。

     文章のトリックでミスリードさせられるミステリーは、大嫌いだったのですけれども、『まどろみ消去』は、まさにそんな短編集でした。でも、森先生にやられると嫌じゃない?

     森先生の思考を少しでも多く発見し繋ぎ留めたい読者なら、手に入れて書棚の一等地に置いた方が良いだろう。この作品には、脳細胞の一つとして、繋がる機会を待っている可能性があるから…

  • シリーズ第6弾!と言いたいのですが、
    S&Mシリーズの中間地点です。そう、5冊分の一幕目が終了し、約15分間の休憩です。(つまり短編集です)

    森博嗣の短編・・・なんだか違和感でしたw
    (決して作品が不満なのではなく、もっと続けてください~という読後感)

    いつもの軽快なキャラクターたちの会話やあっと驚くトリックという感じではなく、何処かダークな毒を含んだ短編が沢山ありました。

    最後まで気を抜けない短編って、凄いですよね。

    さて、15分休憩のあとはついに2幕目!
    最後までの5冊、心して挑みたいと思います!!

  • 短編集はあまり好きじゃないけど、びっくりするくらいおもしろかった!森さんは何故こんなにアイディアが出てくるんだろう。ミステリーばかりじゃない、というかミステリーの定義がよく分からないけど、様々なタイプのお話があった。S&Mシリーズのも二つ。小さな宝石がたくさん詰まってるみたい!

    「純白の女」は、多重人格障害なのかな。でも、四季のような、混ざらない純粋さってことだろうか。

    「優しい恋人へ僕から」これ、すごく好き。僕がとてもかわいい。このくらいシンクロ率の高い人、稀にいるよね。最後の一文まで分からなかったけど、気づかなくてよかった。

    「ミステリィ対戦の前夜」は爆笑!遊びすぎでしょう(笑)岡部さんの、変な英語と変な日本語がテンポよすぎ!

    「誰もいなくなった」犀川先生、かっこいいです。

    「何をするためにきたのか」………モンハン?

    「心の法則」全く分からなかった。完全に油断して読んでたけど、確かに最初から言ってること難しかったな。もう一回ちゃんと読まないと。一番ひっかっかった、一番面白いのかも?

    「キシマ先生の静かな生活」なんか、とても泣けた。本当に。研究に没頭できること、好きな学問ができることって、やっぱりとても幸せなことなんだなあ。大学って尊い場所なのね、もっとそれを自覚して勉強しようと思った。


    解説よかったなあ。萌絵の十進法のジェスチャー、あそこも爆笑した。森さんがやりたいのはミステリーそのものではない、というのはなんとなく感じていたけれど、でもミステリーである理由もちゃんと分かった。
    どんな形であれ、日常からほんの少しはみ出すことが世界の謎について考える一歩になるんだ。突発的にはみ出したりするのが、犯罪がらみ、特に死が近い時なんだろうな。そうでなくても、より理系が、より研究者が、そういう思考を常に持っているのね。

  • 帰省の新幹線内で読みおわりました。楽しめたのですがのめり込めなかったような気がしました。森さんの作品を楽しむにはやっぱり500ページ位の一つの話をじっくり読みたいなぁと思いました。なんていうか,もっと重厚感を感じたかったなっていう感想をもちました。

  • 書き下ろし短編集。
    最後のキシマ先生だけ、後に長編に。

    サクサク読めるが「?????」で終わる作品も少なくない。俺の読解力が低いのか。
    自由に楽しそうに書いてる。怒りに震える萌えちゃんがイメージできてワラってしまった。
    石の話は・・・難しい、読み直してもワカラン。分りたいだけにくやしい。

  • 読み易い話だったり、
    イマイチ頭に入ってこない話だったり
    萌絵やS&Mシリーズの登場人物の
    サイドストーリー的なものだったり
    いろいろ詰まった短編集。

    個人的に好きなのは「彼女の迷宮」と「悩める刑事」。
    叙述トリックのものがいくつかある中で
    この2つがけっこうスッキリしたかな。

    「彼女の迷宮」は最後のドキッとする感じが好き。
    すれ違いから生じた大胆な悪戯心と小さな狂気。

    「悩める刑事」は最後のキレイに収まる感じが好き。
    夫婦同士の言い出せない悩みで軽妙に読者を騙す。

  • 短編集。


    萌絵とかが出てくると愛着感で、テンション上がるんだけど、1つ1つは何だか微妙な感じ。
    え?そっち!
    って感じで意外な結末が多かったかな。
    意外な結末も続くと普通になっちゃうし。

    個人的には、この人は長編で良さが出るんじゃないかと思う。

    同じ短編集なら、地球儀のスライスの方が断然面白い。

  • 四季シリーズの途中で中断していたので
    その前に手を付けていない短編集を
    読んでみようと思ったのだが。
    11篇も収録され、贅沢な一冊だが
    作者の長編の様なクオリティの
    作品は一編も無かった。
    一応ミステリの範疇に入る話が
    多かったが、
    どれも捻りを加えた実験的と
    思えるもので、
    その完成度は高くなかった。
    怪綺談的な話が幾つかあったが、
    作者はこのテイストは上手くない
    という事だけ分かった。

  • 今まではシリーズものを読んでいたせいか、殺人があって犯人が誰でなどのお話しでしたが、今回の作品は短編集でしたので、今までと違うなと感じました。
    全体に不思議な膜がかかったような進み具合で、純文学?と錯覚しそうになります。ですが、そこは森先生。
    いろいろと散りばめられた言葉の中に、意図したことが多々あります。
    S&Mシリーズの登場人物はほとんど出て来ておりませんが、新鮮さと読後の余韻がとても良かったです。

  • 【あらすじ】
    大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。参加者は、屋上で踊る三十人のインディアンを目撃する。現場に行ってみると、そこには誰もいなかった。屋上への出入り口に立てられた見張りは、何も見なかったと証言するが・・・・・・。(「誰もいなくなった」)ほか美しく洗練され、時に冷徹な11の短編集。

    【感想】

  • 短編集。「ミステリィ対戦の前夜」「誰もいなくなった」にS&Mシリーズの人物(西之園萌絵など)が登場。

    【感想】
    ミステリー作品が主だが、スリップストリームの色が濃い短編も含まれる。個人的に良かったのは「キシマ先生の静かな生活」。理系のエッセンスが入った著者の作品はやはり面白い。
    一方で、レトリックを使った作品が目立つため、S&Mシリーズのような論理的展開を期待した人には肩透かしかも。

    【収録作】
    虚空の黙禱者/純白の女/彼女の迷宮/真夜中の悲鳴/やさしい恋人へ僕から/ミステリィ対戦の前夜/誰もいなくなった/何をするためにきたのか/悩める刑事/心の法則/キシマ先生の静かな生活

  • これは短編集ですが、それぞれ独立した話であるものの、S&Mシリーズの萌絵が出て来たりと好みのものもそうでないものもありました。
    私の好きなのは『虚空の黙禱者』『彼女の迷宮』『誰もいなくなった』『悩める刑事』です。非常にわかりやすいものばかりですが。

  • 大学のミステリー研究会が「ミステリーツアー」を企画した。
    参加者は、屋上で踊る30人のインディアンを目撃する。
    現場に行ってみるとそこには誰もいなかった。
    屋上への出入り口に立てらてた見張りは、何も見なかったと証言するが、、、。
    美しく洗練され、時に冷徹な11の短編集。

  • キシマ先生がはいっている。
    電子書籍、蔵書

  • 「虚空の逆マトリクス」で少し苦手意識のあった、森博嗣の短編。
    しかし、今回はハマった。

    短編だけに、そこまで壮大な逆転劇はないだろう、と踏んで読み進めていたら大違い。

    予想を裏切られること、裏切られること。

    S&Mシリーズの萌絵も、少しだけど犀川先生も登場する、相変わらずのファンサービスぶりが嬉しい!

  • S&Mシリーズの短編が収録されているとのことで、購入したまま放置していました……。やっと読めた!
    森さんの短編かぁ、と敬遠していたんですが、これはこれでアリかな。
    というか、個人的に恩田さんの匂いがして好き。お気に入りは「純白の女」と「悩める刑事」
    そして、犀川先生がラストに登場する「誰もいなくなった」。犀川先生が登場するとほんとに話が締まる。
    ラストの「キシマ先生の静かな生活」はロングバージョンがあるらしいので是非それも読んでみたい。

  • 森博嗣が初めて書いた短編集となる。全部で11篇。「ミステリィ対戦の前夜」と「だれもいなくなった」はS&Mシリーズのキャラクターが登場します。「だれもいなくなった」は、あの作品からの伏線かと感じます。(ここでは公表しません。探してみてください)

    私が一番好きな物語は、「純白の女」でしょうか。
    ミステリィではありませんが、幻想小説な雰囲気を醸し出している作品かなと。

  • どんな内容だったか?

  • 本編を早く読み進めたくて飛ばしていた短編集第1作目を今頃ながら読了しました。ブラックな話、幻想小説のような話、ライトなミステリィと様々な森作品を楽しめました。このころの西之園はまだ幼い感じでなんだから懐かしかったです。

  • 11本の短編集。

    「あぁ、そっちね。」
    というサクッとだまされた感じも心地いい。

    所々に"らしさ"を感じる、
    クスリとくる会話が入っていたり。

    軽くてサクサク読めて爽快!

  • 短篇集。S&Mシリーズの犀川と萌絵が登場するものも2編収められているが、S&Mシリーズに直接関係は無いと思われる。
    ちょっと星新一のショートショートを思わせるものもあって、読んでいて懐かしい感じがするものあった。一方、オチがよくわからないものもあったが、おそらく作者はオチを付けるつもりはなかったんだろうな~。

  • 森博嗣の初期短編×11。
    謎解きというよりはフリがあってオチがある小噺的な内容。
    詩的な森もあり。
    「虚空の黙禱者」「彼女の迷宮」「悩める刑事」「キシマ先生の静かな生活」あたりが特に良い。

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大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。参加者は、屋上で踊る三十人のインディアンを目撃する。現場に行ってみると、そこには誰もいなかった。屋上への出入り口に立てられた見張りは、何も見なかったと証言するが…。(「誰もいなくなった」)ほか美しく洗練され、時に冷徹な11の短編集。

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