文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)

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著者 : 京極夏彦
  • 講談社 (2000年9月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (984ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649612

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文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • このシリーズ、新書版で全巻読んでいるんだけど、大幅に加筆されているとのことで、本書のみ文庫も購入( ´ ▽ ` )ノ。
    とはいっても、前に読んだの10年以上前だから、どこをどう膨らませたんだか、よく分からなかった(>_<)。
    たぶん最初のほうじゃないかな? 京極堂の登場がいくら何でももっと早かったような気がする……。

    前半が長いんだよなあ(´ェ`)ン-…。
    同じ人間を四度も殺して首を斬るという、奇を衒いすぎるほど衒ったアイディアは、本当に面白い( ´ ▽ ` )ノ。
    黄金の髑髏(その製造過程……)も、聖人の骨を集める謎の宗教団体も、読者の好奇心をぎんぎん煽ってやまない( ´ ▽ ` )ノ。
    ……が、前2作と比べてどうも一段落ちる感じがするのは、前半部分が長すぎるからなんじゃないかなあ(´ェ`)ン-…。
    伊佐間や朱美のキャラはいいんだけど、グダグダ昔のことで小難しく悩んでる元精神科医と牧師(神父だっけ?)のくだりは読んでてうんざり(´ェ`)ン-…。
    むしろ加筆するより大幅に減筆(?)したほうがよかったかも(´ェ`)ン-…。
    大昔からの関係者が誰彼関係するとか、バッタリ再会するとか、重要シーンを目撃するとか、偶然が多すぎるのもさあ(´ェ`)ン-…。
    肝心のところがほぼ全て回想や伝聞というのも、なんかねえ……(´ェ`)ン-…。


    しかし、これから「鉄鼠の檻」「絡新婦の理」を初めて読むという人たちが羨ましい( ´ ▽ ` )ノ。
    本書はちょっと……だけど、以降おもいっきり盛り返すからね( ´ ▽ ` )ノ。
    特に「塗仏の宴」は圧巻( ´ ▽ ` )ノ。
    ……正直、そこでシリーズ完結とすればよかった、かも……(´ェ`)ン-…「陰摩羅鬼」と「邪魅」は、ねえ……(´ェ`)ン-…。


    山田正紀先生の解説、言い訳に始まり言い訳に終わる、意味不明な代物だった(´ェ`)ン-…誰も読みたくない言い訳文を削除して、そのぶん本論を詳述すればいいものを……。


    しかし、このシリーズの文庫版カバーアート、絶望的にダサいな……(´ェ`)ン-…。
    手にかかる荷重配分からしても、やっぱり新書版で読むのが一番( ´ ▽ ` )ノ。

    2016/08/28

    これ「百鬼夜行シリーズ」ってんだ(゚д゚)!。
    いまブクログの「タグ」見て初めて知った(゚д゚)!。
    てっきり「京極堂シリーズ」だとばかり……。

  • 腐女子ファンが多いという噂を聞いたり分厚いだけのハリボテ小説だと思っていたりしたせいで、今まで手を出さなかったが読み応え抜群の良作だった。もっと早く読めば良かった。
    トリックはトンデモと言えなくもないがそれにつながる積み重ねが半端ないので全然気にならない。薀蓄部分もパッと見敬遠してしまうが結構スラスラ読める。というか読まされる。
    姑獲鳥の夏と魍魎の匣は映画で観たからいーわと思ってシリーズ3冊目から読んでしまったけどそっちの方も読んでみようと思う。
    この作品の題名は狂骨の夢だけど狂ってるのは骨ではなく骨を取り巻く男達。

    しっかしまー朱美は何度ページをめくっても好きになれないキャラだな。嫌いというより京極堂シリーズの女達はほぼ全員一癖二癖どころか三癖四癖もあって、綺麗な人ほどそうという傾向があるから、美形でかつサッパリとした性格の朱美は異様に見える。京極堂シリーズに存在するには健全過ぎるとでもいうか…。

    追記
    小説版でも漫画版でも、朱美好きになれなかった私。
    京極堂シリーズの美人キャラは往往にして中身がバケモンなのに彼女だけがさっぱりした性格だからそこに違和感を感じるのか?と思っていたのだけど、再読してそう感じる1番の理由がやっとわかった。
    朱美が男にとって都合の良すぎるキャラだからだ。
    どんな目にあってもあっけらかんとしてられて、何があっても怯まず誰も恨まず(何せ憲兵に輪姦されたのに元憲兵と結婚したくらいだし)さっぱりしてて、裕福でもないのに面倒見が良くしっかり者。こんな女性が嫁さんだったらさぞ男の人はラクでしょうね。
    彼女のことを「いい女」と評する人がいると何となく不愉快だった理由もわかった。「いい女」って結局「年配の人間や男にとって都合のいい女」の略でしかないし、朱美はまさにそれなんだもの。

  •  伊佐間さんの見方がとても好き。
     視点が場面場面で変わるんだけど、木場さん視点になるとイライラして、降旗視点になるとなんかもう「これしかない」みたいな気分になって、伊佐間さん視点になるとみんなどこか可哀想だなっていうほんのり温かいような気持ちになるのがとても面白かった。
     関口君視点になるとなんだかみんなが優しいように感じられる。木場さんは「みんなの関口に対する言動が冷たすぎるように感じられるが自分もそうしてしまう」って思ってたけど関口君視点だとそうでもなくて、むしろ関口君視点で鬱陶しいのは関口君自身だった気がする。

  • シリーズ第3段。
    作中での3作が半年の期間であったとは(笑)。

    いわゆる“本格推理”と呼ばれるジャンルなのだろうけれど、“仕掛けありき”とならずにストーリーでも魅せてくれるのが、京極さんの好きなところ。

    “民江”兄妹の悲惨すぎる人生……。

    ★4つ、7ポイント半。
    2015.09.19.図。

  • 途中空中分解しかけて、もう本当にどうしようかと思ったけど「著者の事だから最後にはなんやかんやで納得させられるはずだ」と思いながら読み進めると本当に最後にはストンとまとまって落ち着いたので安心して感心しました。
    読者と同じベクトルで京極堂以外の登場人物が「理解できていない」事が良かったです。ああ、ここはまだ分からなくていいんだなと思えるので置いてけぼりにならない。関口君にはいつも感謝してます。

  • 再再読にしてようやく、すらすらと読み進めることができた。
    「全部同じに考えるから解らなくなる」お話の直後に「全部つなげて考えないと解らなくなる」お話を書くんだから京極先生もお人が悪い。

    作中で京極堂が「フットボール」になぞらえている通り、みな自分(達)の「夢」のために髑髏を取り合っている。
    大の大人たちが髑髏を巡って争うさまは、冷静に考えればそうとう滑稽だと思えるが……
    五百年、千五百年という重みをもった「夢」と、父の病気を治したいという(行き過ぎた)親孝行の気持ちを同列の「夢」として語れてしまうから京極堂は凄い。

    髑髏の山の前で交わる男女の「記憶」を「夢」だとして分析し、ひとり相撲している降旗が悲しく滑稽で哀れ。
    彼自身の体験も民江の体験も、素直に受け止めてそのままをみればよかったのだ。
    なんて簡単にいえることではないのだろうな。

  • 朱美という女は、なんて魅力的なのだろう。

    前半は、前作で魅了されてしまった京極堂の出番がなかなかなく、それだけが物足りなく感じたが、それはあくまで個人的な感想。

    自分も、登場人物達も、ある意味、前回の事件で学んだことが覆されてゆくことに戸惑う。
    それゆえ、関口などはかなり混乱してゆくが、更に混乱している元精神科医のおかげで、少し正常な気さえした(笑)

    今回のクライマックスの憑き物落としの会場が、お寺であるせいか、真っ暗な境内でのやりとりは、とてもスリリングでドラマチック。
    漆黒の衣に身をまとった京極堂様のセリフのひとことひとことが、ドキドキという心臓の音とともに体の中にしみ込んでゆく感じ。

    ラストは切ない気持になったが、朱美の言葉に少し救われた。

  • 最後の方に憑き物が落とされていくところの爽快感が、本とは思えないほど良かった。
    百鬼夜行シリーズで一番好き

  • 骨と夢をめぐる人々の執着を背景に、戦時中の兵役忌避者殺害と8年後の鎌倉・逗子で起こる事件の顛末を描く物語です。

    物語の展開はほとんど無く、問題と解答、その背景を埋める因果と蘊蓄のみという極端な構成でした。

    今回は妖怪の知識だけでなく、心理学や歴史、古典世界にまで手を広げているため、一層スケールが大きいものでした。

    このシリーズ読み続ける読者は当然蘊蓄を楽しめる人間だと思いますので、そういう意味では充実した作品だったと言えます。

    犠牲を厭わない、倫理や社会性を踏み越えた願望の恐ろしさを見せつけられると普通が一番と思ってしまいますが、そう思っている人間の自我まで不安定にさせるのが、このシリーズの一筋縄ではいかないところだと改めて認識させられました。

  • いいやねー。これまでの3作の中で1番好きかも。
    複雑に絡み合うって点で言えば、前2作よりすごい!ぐーわぐわする。
    そして驚くべきは、分冊文庫版で読んだときに、下巻のほとんどが京極堂の憑きもの落としに使われていること。長っ!マジで長っ!だからって全然嫌じゃないけど。むしろ悦。
    理解を追いつこうって必死にさせられるのがいい~。

  • 殺して首を切断した前夫が三度眼前に現れる。巷では金色の髑髏が髪を生やし、皮膚を纏って復活するという噂が囁かれる。山奥で起きた集団自殺。逗子を彷徨く復員服の男。宗教。深層心理。妖怪。時代も背景も異なるいくつもの怪異譚を結びつける真相を、古本屋京極堂の主・中禅寺秋彦が紐解く。
    京極堂シリーズは長いし、難しいし、なんだか読んでいて暗い気持ちになる。しかし憑き物がついたように覗きたくなる。
    でも最後には京極堂が憑き物をちゃんと落としてくれるから安心。
    拡散していくことで明瞭になることがある。

  • ★3.5
    再読。亡き夫の首を切り落とし続ける朱美、淫靡な夢とフロイトに悩まされる降旗、牧師だけれど信仰に自信が持てない白丘等、過去2作と比べると宗教的で精神的な描写が多め。が、相変わらず懇切丁寧に説明してくれるので、訳が分からなくなるということはほとんどなし。そして、8年前の殺人事件のみならず、朱美の家族焼死事件、山中での集団自殺、血塗れの神主等、全ての出来事を集約する京極堂の語りが圧巻。それにしても、世の中には色々な宗教があるんだなあ…。とりあえず、朱美さんは京極堂シリーズの中で一番“いい女”だと思う。

  • 以前途中で挫折していたので再読。今度は一気に読みきれた。
    怪しいけど、まさかね、と思っていた結論にしっかりと理屈?をつける辺りさすが。相変わらず血統宗教関係は難しい。が、前二作に比べると、多少インパクトが小さくなってきた感じがする。
    降旗白丘あたりのテンポの微妙さと、伊佐間屋がのんびりしてたのと、リアクション担当関くんの出番が少なかったせいか?

  • 2016 9/8読了。
    相も変わらずの長編で、今回もまた長いスパンを経て、ようやく読み終えることができました。
    まさに「夢」のようなできごとが、終盤で「現」へと塗り替えられていく衝撃は圧巻。ただ、あまりにも風呂敷が大きすぎて、うまく頭の中でまとめられていない箇所がいくつか・・・。だれかまとめてくれやしませんかね。

  • 諏訪の御柱祭にあわせ、再読。
    タケミナカタ以前の信仰は絡んでいなかったので、少し期待はずれでした。
    しかし、神話は史実を土台にしていると再認識。民俗学と歴史と現代は繋がっている。

  • 相変わらず分厚い…。にも関わらず、楽しく読めてしまうのがこのシリーズの恐ろしいところです。いつも通りの妖怪、宗教関連のためになる薀蓄だけでなく、フロイトの夢を挟んだ精神分析のお話なども拝聴できます^^魍魎の匣の直後の話のようで、関君大丈夫なの…。それぞれが遭遇する奇怪な事件、4度夫を殺したと訴える女性、山中での集団自殺、海に浮かぶ金色髑髏、まぁ後は相も変わらずむちゃくちゃな榎木津さん、怪しげな京極堂。最後はいい女過ぎです。そろそろ京極堂も一から読み直しをしたいなあ。一気読みは危険か(笑)

  • 読む本がなさすぎて、人からお借りもの月間。
    意外な人から勧められ、おぉ、と。

    やっぱ伊佐間と朱美さん、白丘さんと降旗さんのもやもやがたまらない。

  • 教団の秘儀!えっ…、俺があいつであいつが俺で!えぇっ…、と謎が解明されるほどに白けてしまった。謎は謎のままで良い場合もあるのでは?と思いつつ投げ捨てずに読んでみて、クスッと笑える幕引きには仰天。面白かった。

  • 冒頭、伊佐間の体験、降旗と白丘への告白、木場修の捜査、関口と敦子に持ちかけられる相談。朱美と民子。髑髏。宗教。夢。

    ある時点まで読者は「神の視点」としてバラバラの物語を俯瞰できていて、ある程度流れの予想はできる。
    ただ、それでも今回もエピソードの拡大(宗教とか夢とか人物とか関わる事件の多さとか)と収束の目まぐるしさには驚くばかり!

    前2作の話も出てくるけど本作だけでも楽しめます!
    人に勧めるには勇気いる厚さですが。

  • うーむ・・・読書のレビューが、うーむではじまるのもどうかと思うが、やはり「うーむ」なのである。
    うならされるというかね。
    前回は、つなげて考えるからわからなくなり、今回はつなげて考えないとわからないという。
    色々な事件がストンとおさまるラストには感嘆したが。
    僕が貴方で、貴方が僕で・・・というわけですな。
    次作も期待。

  • 京極堂第三弾。やっぱり面白い。

  • これまで(3作)百鬼夜行シリーズ作品の中で一番好きかもしれない!
    ものすごく分厚いのにあっという間に読んでしまった。
    それにしても関口がどんどんと鬱々しくなっていくのだけれど大丈夫なのだろうか(笑)
    殆ど京極堂は登場しないけれど、その分伊佐間、榎木津、木場などほかのキャラクターが目立っていて面白かった。
    どうも私の中で榎木津の声が声優の石田彰で変換されてしまうらしい。すごくバカっぽくて可愛い←

  • 百鬼夜行シリーズ3作目。短期間に読みすぎだ。読みすぎて考え事がすべて関口独白風になってしまうじゃないか…。

    今回のキーワードは「髑髏」と「夢」。
    記憶喪失の女・朱美は、以前首を切り殺した夫が夜ごと自分に会いに来ており、自分はその度にまた首を切っては殺していると言うのだが…。

    京極堂、関口、榎木津、木場、伊佐間といった腐れ縁の面々が互いに文句を言いながら集まっている雰囲気が好き。
    今回の謎は、特に宗教が絡むからかオカルト色が強く、その暗くてじめじめした雰囲気がたまらない。

    どのキャラクターも魅力的だが、引用は榎さんのセリフが多くなってしまうなぁ。面白くてかっこいい奇人変人は大好きです。今回は特に輝いてたよ。自由すぎる。

  • 国譲りの武御名方富命(たけみなかたとみのみこと)の怨念晴らし、隠岐流島の後醍醐天皇の正統への執着。京極堂が語る神やら天皇やらに絡む呪詛の青史には皆式ついていけず、今回は外したなと思いつつ読み進む。なのに読後感がいいから不思議だ。

  • 榎さん最高!シリアスなシーンをぶち壊すセリフは緊張と緩和が効いててオモロイし、今回は正直カッコイイと思った。 今回の主役(?)伊佐間は超常音痴・心霊音痴で行動は何故か可愛く思える。 主要人物以外の登場人物が多いのでメモを取りながら読んでて正解やった。人数的には1日や2日で読み切るならメモは要らない程度。 まだ3冊目やけどページ数が1番薄っぺらい『姑獲鳥の夏』で挫折せずに読み続けて良かった。 次の『鉄鼠の檻』は更に分厚いが楽しみや。

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文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)の作品紹介

夫を四度殺した女、朱美。極度の強迫観念に脅える元精神科医、降旗。神を信じ得ぬ牧師、白丘。夢と現実の縺れに悩む三人の前に怪事件が続発する。海に漂う金色の髑髏、山中での集団自決。遊民・伊佐間、文士・関口、刑事・木場らも見守るなか、京極堂は憑物を落とせるのか?著者会心のシリーズ第三弾。

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