殺人者―ミステリー傑作選〈38〉(講談社文庫)

著者 :
制作 : 日本推理作家協会 
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649834

感想・レビュー・書評

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  • *理学者と刑事のコンビが湘南海岸の不可解な爆発事件に挑む「爆ぜる」(東野圭吾)、私は今夜、殺されます―テレビ局にかかった一本の電話。マスコミを使って裏切った男に復讐する「殺されたい女」(野沢尚)、二人の女を刺殺した中年男の秘めた動機を追う「仮説の行方」(夏樹静子)他、現代ミステリーのベスト・オブ・ベスト8編*

    2000年発行の本ですが、古さを感じさせない素晴らしい作品ばかりです。それぞれの作家さんの魅力がぎゅっと凝縮された短編集といった感じ。今読むと、昔の作品の方が行間に漂う情や余白といったものが豊潤な気がして、新鮮でした。

  • 東野圭吾はガリレオシリーズの1編で読んだことあるのでとばすとして。。。

    ★殺されたい女     野沢尚
     TV局に「私は殺されるので犯人を探して」と一本の電話は入る。というのを軸にしたミステリー。 
     これは、結構面白い設定で「そうきたか~」という展開になってる。

    ★去年に福袋   渡辺容子
     去年もらった友人の福袋事件と、今年の福袋の事件。
     これは面白くよんだ。「最後にこう二つが絡むのね~」と気持ちよい終わりだった。

    ★命日の恋   藤田宣永
     父の不倫現場を目撃した娘が、その後すぐ交通事故にあって死ぬ。果たして事件の真相は?
     んーー。これはまぁまぁ。こんなもん。

    ★道連れ   南島砂江子
     正月早々、妻と義姉そして義母を亡くした夫。居なくなって初めて分かった妻の有り難味。そして、妻の秘密。しかし、事件の真相は、コロコロと変わり、最後にドッカーーン。とやられた!これが、私の一番のお気に入り短編。女ってこわ~~~。

    ★殺意が見える女   新津きよみ
     付き合ってた男が自分をふって条件のいい女と結婚する。それを阻止しようとする復讐に燃える二人の女
     んーーー。最後に、え?なに?ってちょっと読み返してしまった。いまいち。。。

    ★骨まで愛した    小杉健治
     死期間近な夫を退院させ娶った妻の死の真相は?
     これは、あああ、なる程ね。と素直に納得。

    ★仮説の行方    夏樹静子
     一人の男が二人の女を殺害した。その真相は?
     これは、なんかイマイチ自分の中で盛り上がれなかった。んーー。



    さすが人気ある作家さんばかりの短編でどれも話に入りこめ、楽しかった。
    でも、私はやっぱり『道連れ』が最高に好き。
    悲しみ、哀れさから、一気に憎しみ、復讐、執念と落とすとこが、ゾゾーーーとやられた。
    『道連れ』には★5つ。
    平均すると
    ★★★★

  • 短編集って今まで嫌いだった。本の世界に入り込む前に話が終わってしまうから。でも、この本を読んでこうゆう世界観の見方もあんだなと気付かされた。少しだけズレ。まぁ、たまにはこういうのもいいかなと

    この本の中の
    「道連れ」…南島砂江子

    が一番好きだ

  • 東野圭吾さん、野沢尚さんなどすごい人ばかり集めたミステリー。
    中でも南島砂江子さんの「道連れ」は良かった。
    途中、ストーリーの読める展開と思いきや、最後に、え?という落ち。悲しい落ちでしたが、面白く読めました。
    途中、泣きそうになったりしたのに。。。やられました。(笑)

    東野さんはさすがです。「爆ぜる」ガリレオシリーズの。
    とても面白かった湯川教授。

    野沢さんの「殺されたい女」もせつなくて。。
    女ココロですね~この方本当に男性?なんて思うぐらい。(笑)

    新津きよみさんの「殺意が見える女」もかわいそうな。。しかしこの男は許せん。と言いたくなる。

    どれもこれもとても楽しく読めました。
    旅先とかちょっとした人待ちにお勧めの一冊です♪

  • 全体では★三つですが、日頃手に取らない作家さんが読めて、目から鱗の傑作選です。一つ々ドキドキしながら読めました。

  • 推理小説年鑑1998-1(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/1824393.html)
    (収録作品)爆ぜる(東野圭吾)/殺されたい女(野沢尚)/去年の福袋(渡辺容子)/命日の恋(藤田宜永)/道連れ(南島砂江子)/殺意が見える女(新津きよみ)/骨まで愛した(小杉健治)/仮説の行方(夏樹静子)

  • 1998年度版ベストミステリー
    ほとんど知ってる作家さんでした。
    「探偵ガリレオ」の1篇も入ってました〜

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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