フランケンシュタイン 痛快世界の冒険文学 (3)

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  • 講談社 (1997年12月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062680035

フランケンシュタイン 痛快世界の冒険文学 (3)の感想・レビュー・書評

  • 読了直後はまた親・大人批判かと思い特に思うところはなかったのだが、たまたま合唱曲「怪獣のバラード」を聴いたところ、フランケンシュタインと重ね合わせ涙が出てきた。

    フランケンシュタインの人造人間はただ人と交わりたい。言葉を交わし、誰かのために働き、暖かいご飯と寝床を得て、普通に生きていたい。ただそれだけ。なのに人々は彼の姿を見ただけで悲鳴をあげ出ていけと叫び暴力を振るう。暖かい笑顔を向けていた家族が彼に対しては怯える。

    反してフランケンシュタイン博士の気持ちもよく分かるのだ。夢中になって人造人間を作成したものの、完成したのは醜い化け物。恐ろしく醜く、生命を弄んだ罪に今になって気付く。彼にとって人造人間は人間ではないのだ。ただ恐ろしい化け物で、畜生と同じなのだ。だから心を傷つけても罪悪感などないし、信頼もできない。できっこない。

    人造人間は言う。親であるならばせめて愛を与えよ。もしくは仲間が欲しいと。人造人間にとっては本当に切実な願いだろう。彼は普通の人間と同じ生活を過ごしたいと願っており、それができないことを当たり前と思ってないのだ。それもそう、勝手に作り出されて放っておくとはどういう了見だ。

    フランケンシュタイン博士にとってはそうではない。化け物を作ってしまったことは彼にとっては忘れたい過去であり、見たくない夢にまで恐怖で見るようなトラウマである。化け物が怖いという本能には逆らえない。意図して化け物を作成したのではないので、その覚悟のほどが違う。

    しかして二人は鬼ごっこを続け、フランケンシュタイン博士が亡くなるまで執念は続いた。作られた化け物が人の心を持っていたから起こった悲劇なのだろう。単に人殺しをするだけであれば、フランケンシュタイン博士は人造人間と会話をすることもなかったろうし、人造人間は己について悩む必要もなかった。

    思ったんだが「昔、酷い火傷を負ったので人に見られたくない」という理由で顔を隠して生きていくことはできなかったんだろうか。人造人間は自分でもぞっとすると言っているのだから、顔も受け入れてくれなきゃいやだ、ということはないのだろう。そうして必要な嘘をついて人に混じって生きていくことはできなかったのだろうか。その意味では人造人間は世の中を知らない子供だったのかな。

    リーディングを挟むのは良い挑戦だった。フランケンシュタイン原作のみならずより物語を深く楽しめたと思う。

    ライトノベルだとさらっと読み流すか、感情的に楽しかったあのキャラが可愛かったと思うことが多いけど、児童文学は考えさせられるね。

  • ★★☆☆☆
    このシリーズは作家が自分が翻訳したい作品を選んで執筆するシリーズです。
    フランケンシュタインは作家さんの作品への思い入れを強く感じた。
    フランケンシュタインって、博士の名前なんですよね、そういえば。
    (まっきー)

  • このシリーズけっこうすき

    あとがきが意味深です

  • 児童向けなようで字が大きくて読みやすいです。
    第一部は著者のオリジナルストーリーが勧められており、
    第二部から原作のストーリーが始まります。
    ただ、フランケンシュタインのモンスターの話が
    第一部で抜粋(正確には本書の主人公の台詞として出)されており、
    第二部でその部分が重複するのを避けるためにか要約しかなく、
    物語の最中もオリジナルストーリーの描写が入ったりと
    純粋に原作を読みたい人には不向きかもしれません。
    それがブレイクになって休み休み読めるのは利点かも。
    オリジナルストーリーも子供が入りやすいものだと思います。

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