私だけがいえる簡単すぎる名画鑑賞術 (KODANSHA SOPHIA BOOKS 遊 3-1)

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  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062690188

作品紹介・あらすじ

名画を前にして感じる「なぜ?」という「絶句感」と、「どこが?」という「戸惑い」感を、簡単すぎるほど明快に解き明かしてくれる鑑賞術。12人の名画家の12の名画中の名画を軸に、大胆にいいきる「見方の要点」は面白くてわかりやすい。さらに関連掲載作品150点の「私だけがいえる」こだわりの鑑賞術も明かす。「あの名画のどこが名画なのか?」という疑問が消え、名画鑑賞が楽しくなる快作。

感想・レビュー・書評

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  • なんか上から目線の題名だなぁ
    でも内容はまずまず
    ※ちくま文庫に入ったときは「私だけがいえる」を
    題名から削除している

    現代美術は「?」がテーマ
    輪郭線・筆使いを消したダヴィンチ
    近代絵画は筆遣いの復権

    映画「炎の人」は近く見る予定

    92 草上の昼食、マネは賞狙いで描く
    97 筆の名人芸、ベラスケス
    100 印象派に尊敬されマネは迷惑

    136 モネのパレット、白てんこ盛り
    138 知的な快楽の追求も禁止、中世の修道院
    142 レンブラント、自画像多い。絵の中で一番売れにくい作品

    143 ココシュカ、失恋して愛する女性の人形作らせた
    152 ナポレオン3世、湿気と暗さ嫌う。投獄→リューマチで
    170 カーク・ダグラス、移民の廃品回収業者の息子

    194 クリムト、マーラーのレコードジャケット
    198 面取り、セザンヌの手法から芸大受験定番に
    208 クロード・グラス、鏡に映して風景見る

    212 セザンヌ、文学(ストーリー)性を拒否した絵画
    235 抽象画、幾何学系と絵の具ぶっつけ系
    243 モンドリアン、厳格なカルバン派の父親との対立

    目次
    『モナ・リザ』の「!?」マーク―名画の中の名画に感動できない理由
    現代アートの「??」マーク―これでもアートか??という気にさせる理由
    モネのムラ塗り―好感度ナンバーワン印象派を代表する巨匠
    マネのベタ塗り―スキャンダルの王者近代絵画のパイオニア
    ドラクロアの色彩―印象派の色彩のルーツとなったロマン派の巨匠
    レンブラントの陰影―ダ・ヴィンチと印象派をつなぐタッチと陰影
    スーラの点描―現代メディアに先駆する色彩理論の実験者
    ゴッホの渦巻―近代社会の病気を肩代わりした悲劇の画家
    クリムトの平面―世紀末の美学を奏でる装飾の絵師
    セザンヌの立体―美大入試の定番になった前衛手法
    ピカソの自由―芸術の自由を象徴する二十世紀最大の画家
    モンドリアンの厳密―モダン感覚が結晶する抽象絵画の最高峰

  • 軽く読めて面白い。切り口で随分とハードルは低く楽しいものになる。

  • 絵画の歴史を非常に分かりやすく書いてあり,知らなかったことが続々と出てきた.それぞれの作品が出てきた背景と,それが当時どのような評価を受けたかについての論述は秀逸だ.

  • 1章に1人の画家を取り上げ、その代表作を題材に、絵のポイントから画家の作風、美術史上における意義までを、わかりやすく説き起こす。
    とりわけ最後が本書ならではの特長で、各論を楽しむうちにおのずと、美術の歴史の大きな流れがつかめるようになっている。レオナルドの何が天才だったのか、レンブラント・モネ・ゴッホ・ピカソはどこが画期的だったのか? 紋切り型のお題目としてしか知らなかった彼らの偉業が、初めてすとんと腑に落ちた。お勧め。

    2011/11/22〜11/23読了

  • 以前、お世話になりました。

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著者プロフィール

多摩美術大学名誉教授・版画家

1952年生まれ。柳宗悦門下の版画家森義利に入門、徒弟制にて民芸手法の型絵染を修得、現代版画手法としての合羽刷として確立。日本版画協会展、国展で受賞(1977・78)、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ五十周年展(2006)に招待出品。作品が雑誌「遊」(工作舎)に起用されたことを機に編集・デザインに活動の幅を拡げ、ジャパネスクというコンセプトを提唱。1992年国連地球サミット関連出版にロバート・ラウシェンバーグらと参画、2005年愛知万博企画委員。著書『絵画の読み方』(JICC)、『二時間のモナ・リザ』(河出書房新社)等で、今日の名画解読型の美術コンテンツの先鞭をつけ、「日曜美術館」等、美術番組の監修を多く手がける。著書多数、全集「名画への旅」、「アート・ジャパネスク」(共に講談社)を企画、共著にシリーズ「公共哲学」(東京大学出版会)がある。

「2024年 『柳宗悦の視線革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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