NO.6 〔ナンバーシックス〕 #5 (YA!ENTERTAINMENT)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062693714

作品紹介・あらすじ

『人狩り』によって矯正施設へと送り込まれた紫苑とネズミ。そこは無数の人間の塊が蠢く、この世の地獄だった。生きて戻ることはできるのか。一方、救出を待つ沙布の身体には異変が起きていた-。この都市は、人間を支配しようとしている。無慈悲に人を食らう、支配欲に猛り狂った怪物だ。誰も気がついていないのだろうか。いよいよNO.6の暗部へ。

感想・レビュー・書評

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  • ネズミが恐れていた紫苑への一抹の不安が片鱗が見え始めてきた感じがします

    前半ちょっと中だるみ感あったのに最後の紫苑の言動にもってかれました。

    途中のカランとリリのやり取りに考えさせられます。子供の時に読みたかったです。幸せとはなんなのか。リリが自分の幸せの答えを見つけ生きていってくれたらいいのに思います。

  • ナンバーシックスは全9巻+番外編があるので、ようやく折り返し地点にきました。

    全然好きではないタイプの話だけれど、最後どうやって終わるのかは気になるので、最後まで読むつもり。早く読み終わりたいです。

    9巻まで全部そこそこ評価が高いのは、好きな人は読み続けて、そうでない人は脱落するからなんだろうなぁ。

  • 紫苑とネズミは人狩りによって矯正施設への潜入に成功し人がゴミのように扱われる中で這い上がって上の階を目指す。イヌカシは紫苑が守った赤ちゃんを見つけ世話をすることになり、さらに力河から二人のサポートを持ちかけられる。

    血と恐怖の5巻。当たり前だろうけどNO.6の鉄壁の建物は甘くない。

    YA故に甘いなという展開もありますが、人間の惨さがしっかり書かれていて怖いです。私は大人なのでさらっと読んでしまいますが…。深緑野分さんの『ベルリンは晴れているか』を思い出しますね。あの作品も少しYAっぽい。

    各章の冒頭に文学作品などからの引用があり、シェイクスピアが多いもののまったく未読の作品もあり、今回は『ニュルンベルク・インタビュー』(未読…)が引用されていました。YAからの文学への誘いを感じられてこういった仕掛けも好きです。

  • 矯正施設は人を処分する場所。でもゲームのように生き残れるようにもなっている。
    内部の中にネズミは知り合いがいた。
    殺されそうになるけど、紫苑はいい人だけではないのかも。
    ネズミのことになると常識がなくなる。
    人も殺しそうだ。
    ネズミの体はどうなっているのか?
    病気だったりするのかな…

  • だんだんと核心に迫っている感じになってきました。
    人狩りというのは、やっぱり・・それが題材となっているのだなと。
    大人として何が出来るのか、それは今の自分にも問いかけていきたいです。

  • 【あらすじ】「人狩り」によって矯正施設へと送り込まれた紫苑とネズミ。そこは無数の人間の塊が蠢く、この世の地獄だった。生きて戻ることはできるのか。一方、救出を待つ沙布の身体には異変が-。いよいよNO.6の暗部へ!

    【雑感】ネズミと紫苑の言葉がいろいろ刺さる。紫苑がよく「みんな同じ人間だ」って言っているけれど、読み進めるほど、考えさせられる。
    その「人間」は、なんて、複雑で弱くて強くて優しくて怖いのだろう…って。
    「ごめん」という言葉、ちゃんと使えている?って問われた気がして、どきりとした。(引用を参照)

  • 人狩りで矯正施設の内部に取り込まれたネズミと紫苑は、多くの人狩りの人間と同じくゴミのように扱われる。
    投げ入れられた先には人がうごめき、折り重なり、生きていることが苦痛になるほどの場所。
    そこからネズミの案内で、施設の奥深くへと進み、そこでたくさんのねずみと男に襲われるも、紫苑の反撃で男に老(ろう)へ会うことを約束させる。
    紫苑の得体のしれない攻撃を目にしたネズミは、「おれは、あんたに紫苑のままでいたほしい」と告げる。

    火藍(からん)は、莉莉の家庭事情を知る。

    イヌカシは、人狩りの後始末(肉屋など金をため込んだところからしっけいする)をし、紫苑に預けられた赤ん坊を世話することに。

    沙布(さふ)は、とらえられているも、状態がつかめない。

    1彼方への祈り~ヴェニスの商人 第二幕 第一場
    2奈落にあるもの~ニュルンベルク・インタヴュー レオン・ゴールデンゾーン(河出)
    3萌芽するもの~ペルシア神話 ジョンRヒネルズ 青土社
    4白い闇の名は~狂人日記 魯迅 竹内好訳

  • 矯正施設へ潜入したものの、そこで行われていたのは大量殺戮だった。なんとか生き延びた紫苑とネズミはそこで溝鼠の襲撃を受ける。どうやらネズミはここと浅からぬ因縁があるらしい。「老」という人物と面会ができる、という所で話は終わる。

    紫苑がだんだん凶暴になってきている気がするんですが、ネズミのいう通り、紫苑には今まで通り甘ちゃんでいてほしいですね。

  • 矯正施設に連行される。
    no.6の暗部がだんだ明らかになってきた。
    高齢者や役に立たない人を殺処分していく思想は今の日本にもあって、意外と支持されているように思う。
    殺処分というとストレートだけど、結局はそういうこと。
    この思想が政治家の人たちの中にもあるように感じて、恐ろしい。
    弱者を「足手まといだ」と切り捨てていく社会。

  • いよいよ№6の矯正施設の中に入りこんだ紫苑とネズミ。
    矯正施設の中は、人を人とも思えない扱いをする。
    紫苑の心が萎えそうになるけど、頑張れっ!と応援したくなった 

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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