都会のトム&ソーヤ(10) ≪前夜祭(EVE) <創也side>≫ (YA! ENTERTAINMENT)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062694520

作品紹介・あらすじ

コンビニの売り上げアップのため、創也が企画した水鉄砲サバイバルゲーム。手ごわいメンバーの中、内人は優勝できるのか?「魔物」の正体は?前巻の謎がすべて解き明かされる、"前夜祭"解決編。

感想・レビュー・書評

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  • 旗本との争いはだんだん飽きていった。今気づいたんだけど、絶対に内人が勝つって知ってると本当につまらない。

  • なんだか色々動き出してきましてワクワクしております。

    「世界は、さめない夢を見ておわる。」


    はやみね先生に過去何があったのかは想像するしかないのですが、先生が書く女性キャラはどうしても苦手なキャラが多くて私はいつも歯ぎしりして読んでおります←
    まぁ真田女史はわりと好きです(笑)
    いや、内人くんの気持ちはわからんでもないが、堀越さんは…
    お世辞にも趣味がいいとは言えn(ry)
    きっとお父さんもこの手のタイプにころっと騙された結果、教育ママかなと思うとやるせない←
    番外編の真田女史のお話非常に面白かったです。
    (やることはメンヘラっぽいが…日記のくだりとか)

  • 竜王創也は、竜王グループのコンビニ「シャドー」での職業体験学習。
    そのコンビニの売上アップのため、中学校で行われた水鉄砲サバイバルゲームと、内藤内人を襲う魔物の謎を解き明かす物語だった。

    魔物は中学校の新たな司書として入った、元図書館の司書だった。

    その人は、図書館や図書室の中にある本は図書館や図書室が所有する本だが、盗まれたり紛失したりするなど一度外へ出た本は、だれのものでもないからその本を盗んだら「自分が所有している本」として考える人だった。
    そのため、停電が起きて中学校の図書室の防犯ゲートから内藤内人が偶然、持ち出てしまった本が元々その魔物が欲しかった本であり、その持ち出された本を自分が所有する本にしたいため、内藤内人を襲おうとした。
    異常な考えで、恐ろしいなと思った。

    また、中学校に新しいコピー機を搬入した人がプランナの一員で、いつも やる気のない頭のいい
    内藤内人と竜王創也のクラスメートをプランナがスカウトし、プランナの監修のもと、クラスメイトがアイデアを考え、実行していたことを知り、
    いつ・どこ・誰に紛れてプランナが2人に近づいているかわからないなと思うとゾッとした。

  • 前巻の出来事の創也side。

    ゲームが水鉄砲の戦闘なので安心して読み進められました。ゲームと魔物の正体が解明され2巻に渡った冒険も終了。
    次回の予告もあって、早くも娘のワクワク感が止まらない様子です。

  • 本当に、普段ぽけえっとしてるないとくんとのギャップにやられまくる。世の中、こういう人がうまく生きていけるんだなと。
    あと内記氏、かっこいい

  • コンビニ「シャドウ」の売り上げアップのため、創也が企画した水鉄砲サバイバルゲームが、ついにスタート!伝説のクリエイター「栗井栄太」をはじめ、手ごわいメンバーがひしめく中、内人は優勝できるのか?そして、中学校近くに現れた「魔物」の正体は・・・?前巻の謎がすべて解き明かされる、〈前夜祭〉解決編!傘ゴルフ大会「ジ・オープン」、漫画家「さな☆さち」の修羅場など、おまけももりだくさん!

    今回はゲーム作りの前に職場体験と創也に巻き込まれて売り上げ達成のために内人が水鉄砲のサバイバルゲームで活躍するお話。プランナに話を持ちかけられた旗本くんですが、こんな風に一般人の中にたくさん潜んでいる組織、、実際あったら怖いけど知らないだけで現実にはたくさんいるんだろうなあ。中学生コンビには負けずに頑張って全貌を解き明かしてほしいものです。相変わらずおまけが面白くて笑いっぱなしでした。真田女史の可愛さがやばい。ママも素敵すぎる。

  • 伏線がうまい。
    すっきりするかはわからないが、そう感じさせられた。

  • 【図書館本】コピー機の機能がウォーターウォーズ(WW)にどう絡むのか気になってたけど、そっちかー!! と思わず叫んだ。冒頭のおまけ本編に関係ないやんとか思ってたけど、一応おまけの方の伏線を張ってたのか。読み終わってから納得。構成さすが。
    WWは物足りないながらもサバイバル要素が多くて楽しかった。前巻内人sideは完全に前フリだった。内人くんご愁傷様。次は上下巻で栗井栄太の新作か。楽しみ。

  • 前作での謎が次々と解けてすっきり。
    でも、最後のクラスメイト真田さんと漫画家の母のエピソードは何のため?

    年齢の話にふれて、
    麗亜に瞬殺されたジュリアスが可哀想。

  • [ 内容 ]
    <1>
    クラスメイトの創也の秘密を、偶然知ったぼく、内人。
    その日から、塾通いに追われる退屈な生活が、がらりとかわった。
    創也といると、冒険がむこうからやってくるんだ。
    ―中学生コンビが活躍する、はやみねかおるの新シリーズ。

    <2>
    廃ビルの砦にこもって、究極のゲーム作りをめざす創也は、ライバルの天才ゲーム作家に会うため、手がかりを追ってデパートへ。
    しかし、そこで待っていたものは…。
    サバイバルの天才、内人を相棒に、都会の中で、新たな冒険がはじまる。

    <3>
    文化祭に銀行強盗が乱入して大パニック。
    その陰に潜む新たなる敵、頭脳集団!創也の頭脳と内人の技がこの事件に立ち向かう。
    卓也の日常ものぞけるシリーズ最新作。

    <4>
    内人と創也が幽霊屋敷でロケ開始!
    ロケ先で仕組まれた頭脳集団の罠から逃げきれるのか!?
    ―同級生のピンチを救うため、マラソン大会で脱走計画を実行した創也と内人は、幽霊屋敷の謎を追って、さらなる冒険へ。また、栗井栄太から新たな招待状がとどき、究極のゲーム制作競争にも新展開が…。
    シリーズ第4作。
    にしけいこ先生描きおろしコミック巻末収録+しおりつき。

    <5上>
    究極のゲーム作りをめざす創也とその夢を応援する内人。
    天才的頭脳とサバイバル能力を武器にして都会を舞台に繰り広げられる新・冒険ストーリー。

    <5下>
    究極のゲーム作りをめざす創也とその夢を応援する内人。
    天才的頭脳とサバイバル能力を武器にして都会を舞台に繰り広げられる新・冒険ストーリー。

    <6>
    創也が内人をお家へご招待!?
    ダージリンティーでもいれて、二人で優雅にティータイム…といくはずがとんでもないことに―。
    にしけいこ先生かきおろしの4コママンガも入ったもりだくさんの第6巻。

    <7>
    この世界を救うため、怪人を夢の世界まで追いかける―。
    そんな「究極のゲーム」をついに作りはじめる、内人と創也。
    しかしそこへ、謎の「ピエロ」からの不吉なメッセージが…。

    <8>
    新しいゲーム「怪人は夢に舞う」をついに完成させた創也。
    “自分が映らない鏡”を見つけて夢の世界から脱出できるのは、内人か?
    それとも、伝説のゲームクリエイター集団「栗井栄太」か?
    「ぎゃふん」というのは、誰だ。

    <9>
    中学校の職場体験学習。内人は念願かなって、美晴といっしょに町立図書館へ。
    一方、コンビニを任された創也は、売り上げを伸ばすために水鉄砲サバイバルゲームを企画。“前夜祭”から、熱くなりそうだ。

    <10>
    コンビニの売り上げアップのため、創也が企画した水鉄砲サバイバルゲーム。
    手ごわいメンバーの中、内人は優勝できるのか?
    「魔物」の正体は?
    前巻の謎がすべて解き明かされる、“前夜祭”解決編。


    <11上>
    伝説のゲームクリエイター集団、栗井栄太の新作ゲーム「DOUBLE」がベールをぬぐ!
    参加した創也と内人たちのまわりで、つぎつぎと不思議なできごとが。これはゲームか、現実なのか…?

    <11下>
    たんなるコンピュータゲームのように見えた「DOUBLE」は、やはりおそろしいゲームだった!
    創也と内人たちは、無事に謎をといて、ゲームの世界から脱出することができるのか…?

    [ 目次 ]
    <1>


    <2>


    <3>


    <4>


    <5上>


    <5下>


    <6>


    <7>


    <8>


    <9>


    <10>


    <11上>


    <11下>


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • プロゴルファー猿って、誰がわかるんだ…(自分です

    相変わらずプランナいらなくね?と思う次第。
    まあ今回は直接接触ではないからまだマシですけど。

    なんか…なんかなあ…

  • 例によって面白かった。話の「ムリがある感じ」がいつもより鼻についた感じも。
    読み手側の老いかも。

  • 創也のお金のまわしかたに疑問を感じずにはいられなかったけど…
    そこはあんまり深く考えちゃ面白さ半減しちゃいますね。

  • ”創也”という人間が浮き彫りになったんじゃないかと思います。

  • よーやく10巻を発見したので手に取る。
    いやー久しぶり。
    まあ、相変わらずだなーっとゆー感じでしたが、
    ちょっと飽きてきたかな。
    いろいろ設定は違うんだけど展開は同じのような気が・・・・。
    そーいえば前回は職場体験の巻、だったよなー。
    が、あの嫌味なおじさんがいきなりやる気を出した理由が不可解。
    うーん、それでやる気になるって変じゃない?
    まあ、スイッチは人それぞれ、なんだろうが・・・・。

    毎度のお笑いシーン、卓也さんの出番が殆どなかったので残念。
    巻末漫画もなかったし。

    が、相変わらずのおばあちゃんの存在感すごし。

    あ、番外編のお話はよかった。
    いやー時見殺し、素敵です!

  • 内人&創也の職場体験、創也編

    竜王グループから
    コンビニシャドウ学校前店の売り上げを伸ばすよう試験を出された創也が考えた案は
    「ウォーターウォーズ」の開催
    大量に在庫の余っていたグッズを駆使し、
    水鉄砲で打ち合って賞金1000万円をGETするという
    企画を実行する

    内人たちの学校を舞台に執り行われるイベントは
    ジャパンTVの協力も得て
    つつがなく開催を迎えるはずだったのだが
    学校を根城にする「魔物」から、イベントを中止しろと
    脅迫が入り……

    波乱の職場体験の始まりである



    あの手この手の対策を用意して
    時には咄嗟の判断も交えて
    危機を乗り越えていく内人はやはりすごい!
    勉強も大事だけど、こういった持てる限りの知恵を駆使して
    なんとか問題を解決する能力もとても大事なんだと
    このシリーズは教えている

    創也にいいように使われすぎて
    内人が不憫ではあるけれどw
    もう少し、ギブアンドテイクの精神があった方が
    自分としてはスッキリする
    結局のところ損得なしで行動してしまう内人がまた
    いいやつでカッコイイんだけどね

    毎回学校でのエピソードも面白くて地味に楽しみ
    今回は校内ゴルフの「ジ・オープン」についてだったんだけど
    こんな風に共謀して
    ささやかなイベントというか決まりごとというか
    自分の学校にもあったら楽しかっただろうなぁと思う
    リアルでは必ず密告者がいるだろうから
    難しいけれどもw

    次巻ではいよいよ栗井栄太の「ダブル」で遊べるというので
    早く読みたい!

  • 内人&創也の職業体験後編。
    図書館の幽霊の正体や旗本くんの目的、そして1000万は誰の手に渡るのか、すべての謎が解き明かされます。
    OPの内輪ネタに始まり、今回も内人のツッコミと創也の嫌味ボケ全開。
    出た!内人さんのインスタント殺意!と言いたいレベルで創也にイラついている内人の一人称がこそばゆい。
    栗井栄太のコント集団っぷりは相変わらずですが、水鉄砲バトルの行方、そして前編で撒き散らされた謎の真相に関してはいつもよりちょっぴりビター。同じ中学に通うキャラクターにああいうタイプを配置するのは少し意外でしたが、今回の結末から見て今後は特に出番無さそうかなぁ。旗本くんに対する創也の態度には、創也も普通の中学生っぽくなったなぁ…と妙な感慨が。誰かに対しての感情をはっきり言葉に出す、こういうのが大事なー。

    西炯子さんの絵は今回も可愛かったです。
    和服とかコンビニコスとか白衣とか実にあざとい。
    次巻は栗井栄太のゲームプレイ編のようなので、あのメンバーの挿絵多めに期待。
    ジュリエットを…ジュリエットを頼む…(切実)。

  • 超ハラハラして面白いぜ!
    最高!

  • 真田女子の話が面白かったです!真田さんも可愛いし、お母さんも素敵。
    本編の魔物の正体の行動理論は、もしかしたらこういう考えをする人もいるんだろうなあという微妙に嫌な感じの線をついていて、でもその後の創也のに作者の思いを知る。

  • ウォーターウォーズやその他いろいろな謎が解決の巻。
    ウォーターウォーズに栗井栄太ご一行が参加したり、ブランナもちょこっと出てきたりして面白かった。

    たまについていけない、と思うこともあるけれど、空気に乗ってしまうと面白い。
    傘ゴルフとか現実には可能だろうか…。
    屋上から離れた隣の校舎の窓の中へ…。
    内人の即席サバイバルアイテムとか…。
    実現可能??

    現実に可能どうこうよりも、内人と創也たちの真剣なやり取りが逆に滑稽で可笑しい。
    本当、赤い夢を見ているよう。
    時見や時見殺しという人間離れした能力の持ち主が出てくるところも赤い夢。

    オープニングでそれぞれの巻数に関わる数字が出てくるとは知らなかった…。
    そういえば、9巻も銀河鉄道999だった…。
    8巻は覚えていない…。

  • ん~、今回卓也さんの活躍があんまりなかったのが残念かも(好きなので・・・)
    ブランナもまだまだ正体不明にからんできてるし、「時見」なんて新しい能力者?もからんでくるみたいだし、どう決着するんでしょうねぇこれ。
    つーかこれ職体か?(笑)

  • 前巻の謎解き編ですね!
    探偵に向かないらしい私は、創也の推理を聞きながら、何度か読み返して確認したり……。
    誰しもが持つ感情。人それぞれの価値観。
    さりげなく入っている要素が心に留まりました。
    しかしイベントの『WATER WARS』は上手いこと考えられているなぁと感心します。冒険というかサバイバル的な感じが読んでいて楽しかったです。

    次巻はいよいよ「ダブル」ですね。
    楽しみです。

  • 「いつだって、助かるのは運がいい人。運をよくしようと思ったら、そ!なりの覚悟がいるんだよ」



    「未来は不確定。ーーだから、おもしろいんじゃないかな?」



    とっても高価な青色絵の具を、惜しげもなくぬりたくったような空に、マシュマロみたいな白い雲。
    体の奥に力がたまっていくような気がする。
    すてきな景色を見て、いい気分にならないときは、どっか心が疲れてるんだよ。ーーおばあちゃんが、いってた。
    うん、いま、ぼくは気持ちがいい。
    最高にすてきな気分。
    何年かききーーぼくが大人になったとき、同じような気持ちで空を見上げられるようにしよう。なんとなく、ぼくはそう思った。







    「世界は、さめない夢を見ておわる」







    *・*・*・*・
    やっぱとむそーやは面白いなぁ!体験学習編の後半。学校生活って面白かったんだなって思う。幼稚園の、小学校低学年の頃のわくわくを持ち続けているのがそーやとないとくんであり、はやみね先生でもある、と思う。いいなあ

  • 真田女史の話が好き

  • 「都会のトム&ソーヤ」シリーズ第10巻。
    9巻での内人の職場体験を伏線としたイベント・解決編。
    前回のあらすじや人物紹介はないが、完全に続きの話となっている。
    9巻の内容を覚えていないと、クライマックスで「これ誰だっけ?」となるので注意が必要。
    できれば、9・10巻は同時に発売してほしかった…一年の開きは長すぎる。

    状況設定に終始していた前巻とは対照的に、派手なアクションとテンポ良い展開で楽しく読めた。
    内人のサバイバル能力が十分に発揮されているのも○。
    イベントに現れた「魔物」の思い入れについて説明が薄く、動機が理解しがたいのは難点か。

    おまけの真田女史の話が可愛い。

    次巻はR・RPGの新展開。
    全体のストーリーも進展していて安心した。

  •  創也が考えたシャドウ学校前店の売り上げアップのためのイベント『WATER WARS』。栗井栄太御一行も参加!前の〈内人side〉で解決されてなかった謎は?まさか、そのまま?と心配になるほど、最後の方でその話が出てきた。うーん、本好きとしては…。
     「最後のはじまり」は、いつも内人に絶妙なアドバイスをくれる真田女史の話。

  • 謎解き編。

    ウオーター・ウオーズは内人が優勝。

    栗井栄太の次のゲームが完成。
    次回はその話かな?

  • 『働くこと』についてモヤモヤ考えている旗本君が自分とちょっと重なって見えました。読後感爽やかで、やっぱ自分マチトム大好きやなあー・・・と改めて。
    内人君とウイロウがカッコよかったんですが、あのカチューシャが頭でピコピコしてるのを想像するとなんだか和んでしまいますね(笑)。今巻は二人のゲーム制作とは関係が無いので、ちょっと寂しいというか、物足りないというか。栗井栄太のゲームが次巻でお目見えだそうで、楽しみです!
    ときめいたのは真田さんの職場体験話。真田さん好きですかわいい。

  • 久々はやみねさん。
    気がついたら児童書コーナー行きにくい年になっちゃったけど、都会トムだけは最後まで読み続けたいなぁ
    読んでるとなんだか落ち着きます

  • “気をひきしめていると、創也もペンを持ってエントリー用紙に名前を書く。
    ちょほぉっと、待ったぁ!
    ぼくは、創也の手をにぎる。
    「なんで、おまえが名前を書いてるんだ?」
    「ぼくも出場するからにきまってるじゃないか」
    カチューシャを頭につけ、ついてる目玉を楽しそうにふる創也。
    ぼくは、深呼吸して気持ちをおちつけてから、きいた。
    「"出場する"ってのは、この『WATER WARS』にでるって意味か?」
    「もちろん!同じグループに入って内人くんを助けてあげるよ」
    「………」
    ダメだ。これで、優勝できる確率はゼロになった。
    ため息が、体の奥から湧いてくる。
    「おまえ、ぼくを優勝させたくないのか?」
    「なぜ、ぼくが出場したら、優勝できないんだ?」
    ……なぜ、わからないかを、ぎゃくにききたい。
    ぼくは想像する。
    創也をつれて戦場に立った自分。まちがいない、二分でたおされる自信がある。
    どうしよう……。”[P.114]

    今回も面白い。
    次は栗井栄太のゲーム。

    “余裕の笑みを見せる創也。
    「安心したまえ。ぼくが、いままでうそをついたことがあるかい?」
    「いまも、ついたぞ」
    「………」
    気まずい沈黙が流れた。
    創也が、フッとほほえむ。
    「言葉をかえよう。——ぼくが、いままで信頼を裏切ったことがあったかい?」
    「ぎゃくにきくぞ。いままで、信頼にこたえたことがあったか?」
    「………」
    ふたたびの、気まずい沈黙。
    さきに口をひらいたのは、創也だ。
    「そこまで疑うのなら、あしたになって吠え面かくなよ!」
    「おー!吠え面がどんな顔かわかんないけど、かかないよ!」
    そして、ぼくらは同時にそっぽをむく。
    「フンだ!」”[P.291]

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著者プロフィール

三重県生まれ。『怪盗道化師』で第30回講談社児童文学新人賞に入選し、同作品でデビュー。主な作品に「名探偵夢水清志郎」シリーズ、「怪盗クイーン」シリーズ、「虹北恭助」シリーズ、『ぼくと未来屋の夏』『ぼくらの先生!』『恐竜がくれた夏休み』『復活!! 虹北学園文芸部』『令夢の世界はスリップする 赤い夢へようこそー前奏曲ー』(いずれも講談社)、『めんどくさがりなきみのための文章教室』(飛鳥新社)などがある。

「2023年 『都会のトム&ソーヤ 日めくり名言カレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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