お面屋たまよし (YA! ENTERTAINMENT)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 357
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062694612

作品紹介・あらすじ

妖面、なりたいすがたになれるというそのお面は、面作師の中でも、腕のいい者だけが、作れるのだという。妖面は、諸刃の剣。面をはずせなくなれば荒魂化し、人として生きていくことができなくなる。それでもなお、人々は、今日もお面屋を訪れる-。

感想・レビュー・書評

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  • 978-4-06-269461-2
    c8093¥950E

    お面屋たまよし
    石川宏千花(いしかわ ひろちか)
    2012年10月18日 第1刷発行

    発行所:株式会社講談社

    画:平沢下戸
    装幀:城所潤

    目次
    御招山からの使者
    枯れない花
    へそ曲がりの雨宿り
    ある兄の決断

    ---------------裏表紙より
    妖面、なりたい姿になれるというそのお面は、面作師(おもてつくりし)の中でも、腕のいいものだけが、作れるのだという。妖面は、諸刃の剣。面をはずせなくなれば荒魂化し、人として生きていくことができなくなる。それでもなお、人々は、今日もお面屋を訪れる。
    -----------------

    フォロワーさんの本棚で見かけて読んでみることにしました。初めての作者さんです。画も本の装丁もちょうどいい感じで楽しみです。

    うん。面白かった。初めての著者さんなので、先が読めず、お?で、どうなる?って読み進んだけど良かったです。
    この結果で良かったです。
    -------------------------------

    シリーズ化
    1)お面屋たまよし 2012
    2)お面屋たまよし 彼岸ノ祭 2013
    3)お面屋たまよし 不穏ノ祭 2013
    4)お面屋たまよし 七重ノ祭 2015
    5)お面屋たまよし 流浪ノ祭 2016

  • つけるとなりたい姿になれる妖面を売り歩くお面屋ふたりの連作短編集。
    結末も、ほっとするもの、切ないもの、やるせないもの色々で、人の心の色々な面を感じることができる一冊でした。
    天狗たちとふたりの攻防(?)が微笑ましい。続編も読みたい。

  • 表紙の絵に惹かれて思わずジャケ借り。
    ちょうど和風かつ時代ものの不思議な話を読みたい気分だったので、さっそく読んでみました。

    御招山に捨てられていた2人の赤ん坊は、その山の主である天狗に拾われます。
    天狗は2人を昔馴染みの人間、ただし人間の世界と山の世界の境界に生きる面作師の男に預けます。
    2人の赤ん坊は太良と甘楽と名付けられ、14歳となった今は見習い面作師として、各地でお面を売って歩いているのです。

    腕のあるお面屋は表の屋号と裏の屋号を持っている。
    裏の屋号を持つお面屋では、自分のなりたい姿になれるという不思議な力を秘めた「妖面」を手に入れることができる。
    ただし妖面に囚われてしまうと人ではないものになってしまい、お面屋の2人に浄化され、この世から消えてしまう。
    そんな噂を耳にした人々が太良と甘楽のもとを訪れるのです・・・。

    妖面の持つ負の側面にまつわるストーリーがもう少し読みたかったというのが本音です。
    連作短編4話となっており、それぞれおもしろかったので、より踏み込んだところまで読みたくなってしまうのです。
    この2人が活躍する物語の続きが出るのなら、ぜひ読みたいです。

  • ひ~面白い><
    なりたいものになれる不思議なお面を売ってくれるお面屋さんのはなし

    14歳くらいの少年ふたりが主人公なんだろうけど
    ふたりの視点で語られないから
    脇役っぽい

    挿し絵のちからが偉大なのかもしれないけど
    とてもよかった

    てんぐかわいい
    兄弟仲良しでキュンキュンする

    続編も読みたい
    死神うどんカフェ(なんだそりゃと思ってたけど)も読みたい

  • 面作師のもとで修行する太良と甘楽。面とはふつう、縁日で見かける、子どものおもちゃを指す。けれども、いにしえから続く面作師は、縁日で売りだす屋号とは別の、裏の屋号を持っているものなのだ。そして、裏の屋号では、妖面というものが売られているのだった。妖面、なりたいすがたになれるというそのお面は、面作師の中でも、腕のいい者だけが、作れるのだという。妖面は願いをかなえてくれる面。妖面のうわさは、不思議なことに必要とする者の耳にだけ、届くのだという―― 妖面は、諸刃の剣。面をはずせなくなれば荒魂化し、人として生きていくことができなくなる。それでもなお、人々は、今日もお面屋を訪れる―。。人であるゆえの喜怒哀楽をえがいた戦国ファンタジー!

  • 妖面を売り歩く面作師見習いの話。連作短編。

  • なりたい者になれるという妖面を扱う、面作師見習いの太良と甘楽が主人公
    だけど主に妖面を買う側の視点から話が展開するせいか、まだ2人は謎の多い不思議な存在という印象です
    2人の出自にも寄るものなのでしょうが、人の子ながらどこか客である人間たちと一線を画しているように感じました
    YAらしくめでたしめでたしばかりで終わらないのも良かったです
    子どもの客は面を上手く外せたのはやっぱりまだ内在する闇が濃くないからかな
    今後子どもでも荒魂化してしまう者が出てくるのか気になります

  • 妖面、なりたい姿になれるというお面を売る太良

  • よく青少年向けYAジャンルだと物足りなさを感じたり、強引さを感じたりもするのですが、これはそんな事も無く、久々のヒット。“妖面”というイワクある面を売る事もある太良と甘楽の二人の少年の仕事はシビアで非情な点もあるのに、天狗たちとの繋がりや二人の絆で決して暗くならずホッとできます。『枯れない花』の“お勝”が賢くって良かったな。次巻も早く借りてこなければ!是非とも文庫化して欲しいです。

  • 夜になると別の屋号を掲げるお面屋。そこではなりたい姿になれるという妖面が手に入るというー。時代ファンタジー。

    御招山(おまねきやま)に捨てられていたという太良と甘楽。妖面に憑かれる人間もいれば、何かを得て面を外せる人間もいる。「ごつごつさん」と呼ばれる女の子の話が印象的だった。あと迅雷がかわいい。

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著者プロフィール

『ユリエルとグレン』で第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。おもな作品に「お面屋たまよし」シリーズ、「死神うどんカフェ1号店」シリーズ、『メイド イン 十四歳』(以上、講談社)『墓守りのレオ』(小学館)など。「少年Nの長い長い旅」(YA! ENTERTAINMENT)と「少年Nのいない世界」(講談社タイガ)両シリーズを同時刊行して話題となった。『拝啓 パンクスノットデッドさま』(くもん出版)で日本児童文学者協会賞を受賞。

「2023年 『化け之島初恋さがし三つ巴 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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