都会のトム&ソーヤ(14)《夢幻》下巻 (YA! ENTERTAINMENT)

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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062695107

作品紹介・あらすじ

竜王グループが建てた実験用の町「レーヴィル」にある竜王学園中等部で、ついに究極のゲーム「夢幻」のプレイが始まった。
 マチトムシリーズの人気キャラクターたちは、校舎の中に隠されたナイスピロー、いや快眠枕を見つけ出し、悪夢の中から現実世界に戻ることができるのか? 
 内人と創也は、二人を始末しようとしている「ネズミ」の危険から逃れることができるのか? 
 そして、「ネズミ」の正体とは? 「家出人オレ」とはいったい誰だったのか? 

 読者には、さまざまな謎に挑戦しながら、内人と創也の自信作「夢幻」を味わってほしい。
 ゲームが一気に動き出す、待望の下巻! 

※中学校以上の漢字にルビ付

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ14作目の下巻。
    「南北磁石」の2作目のR・RPGである「夢幻」をプレイする内容。プレイ中に二人を始末しようとする「ネズミ」から逃れ、正体を暴く。
    ユラさんが自分からあっさりリタイアして、今回あまり登場しなかったので拍子抜けした。

  • 内藤内人と竜王創也がつくった「夢幻」をプレイする物語だった。竜王グループがつくった街の木造中学校で行われた。
    ゲームをつくった2人を始末しようと接近する通称「ネズミ」が竜王グループにいたり、亡くなった唯一の家族を思い出の木造中学校に埋め、穏やかな日々を送っていたのにゲームで使うといわれ、それが嫌で木造中学校を爆破して自分と一緒に死のうとする人がいるなど、ハラハラドキドキした。

    また、竜王創也の父親がゲームに参加したのには驚いた。
    プランナの時見が言っていた、「人類は覚めない夢を見る」。今回のARを使ったRRPGで、それが現実で起こりそうで怖かった。

  • 「人類はさめない夢を見る」あーー面白かった!

  • ネズミの存在がテンポよくしてくれたとは思うが、「ダブル」などを読んだ後に見るとゲーム自体の面白さは少し減ったようで残念だった。
    真田女史と健一がプレイしているところは良かった。

  • 久しぶり(十数年ぶり)に続きを読んだマチトム、『夢幻』上巻では懐かしいキャラクターたちとの再会を楽しんで思い出しながら読めたが、いざ内人と創也の新作ゲーム「夢幻」が始まる下巻はどうも肩透かしにおわってしまった。
    最大の原因は、「夢幻」のゲーム内容自体に特に面白みを感じられなかったことだ。確かに装着型ARデバイスにより仮想現実と同期させてプレイヤーを攪乱するのはすごい。けど、それはそれを実現する倉木博士の技術力がすごいだけだ。(あるいは創也たちの中学生とは思えない資金力)
    ゲームはそのテクノロジーに全面的に依存しており、内容自体はごくありふれた宝探しゲームである。嗅覚・勘がすごければスタート地点から瞬間的にクリアできるようになっているなんて、現実世界のゲームオタクの目に晒されたらクソゲー呼ばわり必至だろう。

    それに加えて、本巻ではネズミというゲーム外の敵(バグ)が盤面をかき回しまくり、一冊のうちの多くは対ネズミの物語に費やされるため、ゲーム本体の魅力の伝わりにくさがいっそう増している。ネズミさえいなければもっとちゃんと面白そうなゲームだったのに、と惜しむことができればまだいいのだが、正直そうとも思えず…

    南北磁石の前作「怪人は夢に舞う」は作中で明確に失敗作と断じられ、内人と創也の始めて経験する大きな「挫折」として、物語上での納得感や意義深さがあったと思うのだが、今回は成功とも失敗ともつかない、きわめてスッキリしない評価に終わる。神宮寺直人はジュリアスが別人格ジュリエットを無意識に自覚していることを明らかにしてくれた点でやや感じ入っていたようだが、それもゲーム内容ではなくあくまであのARデバイステクノロジーの功績である。その延長で、すでにこの世にいない「逢いたい人」に出会えてしまう点を指摘して、「夢幻」のゲーム性を批評してもいた。しかし、この問題点だって、冷静に考えればゲームシステムそのものの有する欠陥というよりは、脳波から装着者の深層心理までをデータとして読み取って再現することのできるテクノロジーの問題であり、実はゲームとは何も関係がない。「夢幻」と関係ないところであのデバイスを手に入れてしまった者にも同様の(醒めない夢に陥る)危険性が発生するのだから。

    つまり、創也たちの作った新作ゲーム「夢幻」は、その長所も短所も、外注したARテクノロジー部分に集中しており、ゲームシステム・内容自体は良くも悪くもない、無味無臭の、真にまったく存在する意義がないものであるということだ。

    あいにく『怪人は夢に舞う』の巻の内容を完全に忘れているため、南北磁石のRRPGが前作から今作でどう変わって進歩したのかを比較検討することは出来ないが、ゲームとして本質的につまらないものが失敗作と言われない今回のほうがはるかに「失敗」であると思う。

    腫れ物を避けるかのように「夢幻」へのハッキリした評価はされておらず気持ちが悪い。曖昧なまま何もかもを保留にして深遠そうな雰囲気を醸し出すことこそが〈赤い夢〉ではないだろう?

    思い返せば、本巻で「夢幻」の舞台・竜王学園中等部を貸し出すなどの出資・提供をした竜王グループ総裁(創也のおばあちゃん)は、孫の作ったゲームの無内容さにはじめから気付いていたのかもしれない。だからネズミという産業スパイを誘き寄せて捕まえるためのダシに利用したのではないか。だからユラさんは早々とゲームから降りてしまったのではないか。

    願わくば、南北磁石の次回作はもう少し面白そうなRRPGであってほしい。

  • 後半。夢幻のプレイがいよいよはじまる

    YURA &YANAGAWA がみられる

    C8093

  • 楽しくて一気に読んでしまいました

  • ネズミのせいでゲームどころで無くなってしまった感が…。真田女史と健一くんは楽しくプレイ出来たのが何よりです。
    というか、中学生男子が狙われるって普通に警察沙汰じゃないですか?今更過ぎるけど!

    ジュリアスとジュリエット。
    神宮寺さんの子供を亡くした母親が、という例は分かりやすくて、それを二人がどう考えてゲームを作っていくのか。

    創さんと内記さんが手を組んだら想像を絶することになりそう。いつか4人が顔を会わせることがあるのかな?

  • 夢幻がついにスタート。 
    開始早々、麗亜が快眠まくらをゲットしあっけなく一抜けしてしまう。 

    しかし簡単だったのはここまで。 
    ここからは個々のゲームの状況が順々に書かれていきます。

    ん~なんかいまいち盛り上がりに欠けた感じ。
    思惑が絡み合い過ぎてるのと、キャラが多いうえに複数のチームに分かれて行動しているので場面転換が多すぎて、それぞれの活躍が短いんだよねぇ。

    そんな中でも男を見せた健一君のこれからに期待。

  • というわけで下巻です。
    なんか淡々と進んでいきますなぁ。読んでいて面白いんだけど、こう、読み終わってから思い返すと、うーん、うん?という。

    ネズミはまあ、分かり易いよなぁと思いますが、オレさんについてはなんとも気付かなかったですよ。

    教師って大変だよなぁ。
    と、身近に教師がいた自分は思うのです。
    私自身は教師に対してはあまりなんとも思ってなかったんですけどね。
    同級生がとにかく嫌いだったんで。
    なので、なんでみんなあんなに教師を毛嫌いしてるんだ?とか思ってたなぁ、ととりとめもなくなってきたところで終わり。

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著者プロフィール

三重県生まれ。『怪盗道化師』で第30回講談社児童文学新人賞に入選し、同作品でデビュー。主な作品に「名探偵夢水清志郎」シリーズ、「怪盗クイーン」シリーズ、「虹北恭助」シリーズ、『ぼくと未来屋の夏』『ぼくらの先生!』『恐竜がくれた夏休み』『復活!! 虹北学園文芸部』『令夢の世界はスリップする 赤い夢へようこそー前奏曲ー』(いずれも講談社)、『めんどくさがりなきみのための文章教室』(飛鳥新社)などがある。

「2023年 『都会のトム&ソーヤ 日めくり名言カレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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