銃とチョコレート (ミステリーランド)

著者 :
  • 講談社
3.53
  • (349)
  • (534)
  • (1108)
  • (89)
  • (16)
本棚登録 : 4230
感想 : 628
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705806

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いやぁ〜、
    面白かったぁぁ〜(*^o^*)


    子供の頃に胸ときめかせて読んだ
    『少年探偵団』シリーズや、
    『ハックルベリー・フィンの冒険』などを
    思い出しちゃいました(^O^)


    ひらがな多めで
    子供向けに書かれてはいるけど、
    そこはやはり
    天才・乙一、

    普通の児童書では終わりません(笑)


    散りばめられた伏線、
    二転三転するストーリー、
    怪盗対探偵の勧善懲悪な王道ストーリーと思わせつつ、
    三章辺りから
    一転ダークな展開に…


    人種差別、殺人、裏切り、不条理、必要悪、情報操作、汚れた英雄などなど
    先の読めない
    驚愕のストーリーに
    何回も


    「コレ、児童書やったやんな…」


    っと見直してました(笑)



    簡単に情報が手に入り氾濫する今の世の中で
    「真実を見極めろ」
    という
    痛切なメッセージと共に、

    最後には
    すべての謎を解き明かし、
    パズルのピースがあるべきところに
    きちっと収まる手腕は
    やはりスゴい!




    貧しい移民の少年
    リンツ、

    一学年上の
    不良ドゥバイヨル、

    ギャングの親分のように貫禄がある
    ガナッシュ警視、

    おデブな
    ロイズ探偵事務所の
    秘書ブラウニー、


    そして
    虫眼鏡がトレードマークで
    編み物が趣味の(笑)
    若き名探偵ロイズ、


    貧乏画学生のゴンチャロフ、


    などなど
    個性豊かな登場人物たちが
    わんさか出てきます。


    そしてこの小説、
    名前という名前が実はすべて
    チョコレ−トにまつわる名前になってるんです(笑)


    だからチョコ好きさんなら、
    もう読んでる最中も
    ニヤニヤが止まらないハズ(笑)



    青春は切ないだけではなく
    ほろ苦いもの。

    このほろ苦さを知ることが
    大人になるということなのかな。


    そして大人になるとは、
    進歩することよりも、
    むしろ進歩させるべきでない
    「心の領域」を知ること。



    誰もがかつて
    子供だったことを思い知り
    胸ときめかせる、

    甘いだけではなく
    ビターなテイストの
    冒険活劇です♪


    イッキ読み必至!
    (それにしても挿絵は不気味過ぎるよ〜汗)

    • まろんさん
      これ、すごく良くできた作品なんだけど、怖かった~(>_<)
      物語もかなりビターだけど、特に挿絵が!
      あの絵の頁を開いたままで眠るなんて、ぜっ...
      これ、すごく良くできた作品なんだけど、怖かった~(>_<)
      物語もかなりビターだけど、特に挿絵が!
      あの絵の頁を開いたままで眠るなんて、ぜったいにできません(笑)

      昔よく、お菓子でもレコードでも(きゃ~、歳がバレますね)
      「強くてかっこいい男の子向き」とかの宣伝文句つきのものがあったけれど
      これはまさしく、強くてかっこいい男の子向き、っていう雰囲気の本でした。
      2012/12/06
    • 円軌道の外さん

      kwosaさん、
      コメントありがとうございます!

      あはは(笑)
      まさに底意地の悪さ
      爆発ですよね(^O^)


      普通...

      kwosaさん、
      コメントありがとうございます!

      あはは(笑)
      まさに底意地の悪さ
      爆発ですよね(^O^)


      普通の冒険譚かと思って
      ワクワクしながら読んでたら、


      あれ?あれ?

      うそや〜ん!?

      ええぇーっっ!!!( ̄○ ̄;)



      …みたいな(笑)



      子供には読ませたくないから
      評価できないって人もいるみたいやけど、
      怖いものや汚いものやブラックなものを
      あえて子供たちから
      遠ざける必要ってあるのかなって
      いつも思います(^_^;)

      大人が考えてるより
      子供たちは
      十分にしたたかで
      タフやし、
      見せないことや
      隠しちゃうことで
      なかったことにしちゃうような
      考え方にこそ、
      自分は違和感を覚えるんスよね〜☆
      (かと言って何でもありでいいとは思わないけど、
      これくらいで目くじらたててどうするって思います)

      2012/12/07
    • 円軌道の外さん

      まろんさん、
      コメントありがとうございます!

      あはは(笑)
      そうなんスよね〜

      あの挿し絵は
      下手なホラー真っ青な
      ...

      まろんさん、
      コメントありがとうございます!

      あはは(笑)
      そうなんスよね〜

      あの挿し絵は
      下手なホラー真っ青な
      不気味さがありましたよね(笑)(^_^;)


      夜中読んでると
      目をつむっても確実に
      夢に出てきそうやし、

      あそこまで気色悪い絵にする意味は、
      果たしてあったのかといった疑問は残りますよね(苦笑)
      (強烈なインパクトが欲しかったのかな)


      う〜ん、
      確かに女の子には
      ちょっとキツいものがあるかなぁ〜(汗)

      しかし児童書で
      あそこまで
      あえてダークにしてみせたのは、
      やはり物語作家乙一の
      「心意気」なんだと
      個人的には思いたいです(笑)


      2012/12/07
  • どいつもこいつも油断ならねぇ――!!

    のっけから言葉が悪くてごめんなさい(汗)
    しかし本当に油断ならないんです、このお話。

    講談社ミステリーランド第10回配本。

    母と二人、貧しい暮しをしている少年リンツ。
    亡くなった父親が移民であったため、少しの差別を受けているものの、仲良しの友達たちとそれなりに毎日を過ごしている。
    友達との話題の中心は、「怪盗ゴディバ」の起こす数々の事件と、それに立ち向かう我らがヒーロー「名探偵ロイズ」。

    あるとき、父親が亡くなる前に買ってくれた聖書の表紙から出てきた地図を見たリンツは
    それがゴディバの手になるものらしいと気付き、ロイズに手紙を書く。
    わざわざお忍びで会いに来てくれた憧れのロイズと地図についていろいろ調べるリンツ。
    いつの間にかのっぴきならない状況に陥り、事件はたくさんの人を巻き込みながら思いもかけない方向に転がっていく。

    こどもたちの憧れであるロイズが、リンツに「おもいでサファイア」事件を話す場面。
    怪盗に憧れを抱くのは探偵も同じなんだなぁ(このお話の国では怪盗は完全な悪者ですが)、とほほえましく思ったのも束の間。

    3章が始まり、すべてが反転する――。

    広場で責められるリンツ。
    親友の一人、優しいデルーカにまで誤解され「移民め!」と罵られるのがかわいそうで仕方がない。

    その後は、あの人もその人も、えええっこの人までも?!と最後までどんでんの連続。
    ・・・本当にどいつもこいつも油断がならない。

    2章終わりからのドゥバイヨルが、賢くてかっこいい。
    人殺しちゃうのはいただけないし、最後までデレずに悪人のままだけれど。
    実際に近くにいたら罵詈雑言浴びて蹴り倒されそうでイヤだけど。
    語られていない彼の過去(家系のこととか妹のこととか)が読んでみたいなぁ。
    ハードなお話になりそうで怖いけれど。

    怖いといえば。

    「イラスト、平田秀一さんかぁ。
    表紙の猫の目、ブキミだけれどさすがに美しいイラストだわー」
    とうきうきしながら開いたら・・・
    こ、こわいっ!こわいわっっ!!
    思えば、ここからすでに油断ならなかったのかもしれない……。

    講談社ミステリーランド第10回配本。


    フォローさせていただいている方のおススメ作品。
    おススメがなければ、この本を読むのはもっとずっと後になっていました。
    末筆になりましたが、お礼申し上げます♪

    • 九月猫さん
      あやさん、こんばんはー♪

      乙一さんハマってらっさるのでしたら、これもぜひ!
      人物名はじめ固有名詞が、ことごとくチョコ関係の名前なので...
      あやさん、こんばんはー♪

      乙一さんハマってらっさるのでしたら、これもぜひ!
      人物名はじめ固有名詞が、ことごとくチョコ関係の名前なので、
      (お嫌いでなければ)チョコレート必携で臨んでくださいませ♪

      とか言ってますが。
      乙一さん・・・わたしは積みっぱなしなのです(;^_^A
      初期の頃の作品をたくさん積んでいるのですが、
      最近の作品もおもしろそうなのが多くて気になってます。
      どれから読もうか(←積んでるのから読めよっ)迷い中なので、
      あやさんのレビュー参考にさせてくださいねーヽ(´▽`)ノ
      2013/04/12
    • 円軌道の外さん

      おはようございます!

      遅くなりましたが
      フォロー&沢山のお気に入りポチ
      ありがとうございました(^O^)

      兵庫県に住む...

      おはようございます!

      遅くなりましたが
      フォロー&沢山のお気に入りポチ
      ありがとうございました(^O^)

      兵庫県に住む、
      猫と野球と映画とロックと活字中毒な
      プロボクサーです。


      自分もこの作品、
      乙一強化月間の時に
      図書館で発見して
      いやぁ〜ぶったまげましたよ(笑)(>_<)

      ホンマに児童書!?ってくらい
      ダークでブラックなテイストに
      さすがホラー作家乙一!と
      改めて彼の心意気に打たれたし
      見直した作品です(笑)

      挿し絵はホンマ
      トラウマになるくらい確かに怖かったけど(汗)、
      昔の挿し絵って
      子供だからと
      手抜いてなかったですよね。

      子供の頃に読んだルパンや明智小五郎シリーズも
      毎回挿し絵を触らないよう(笑)
      ページめくってたくらい
      怖がらせてもらったし、

      子供の頃に
      「怖い」感情が
      ちゃんと機能するかって
      スゴく大事なことやと個人的には思います。


      乙一は最近別名義での
      ほんわか胸キュンな話が多いけど、
      もっともっと
      初期のようなブラックでダークな話も
      書いて欲しいなぁ〜(^_^;)


      これから何かと
      レビュー等参考にさせてもらいますんで、
      末永く
      よろしくお願いします(^_^)

      コメントやポチ頂ければ
      必ずお返しに伺います☆


      2013/05/08
    • 九月猫さん
      円軌道の外さん、こんばんは♪

      わざわざのご挨拶、ありがとうございます!
      こちらこそ、フォローとたくさんの「いいね」をいただいて
      恐...
      円軌道の外さん、こんばんは♪

      わざわざのご挨拶、ありがとうございます!
      こちらこそ、フォローとたくさんの「いいね」をいただいて
      恐縮しております。
      これからどうぞよろしくお願いいたします。

      乙一さん、初期の作品をたくさん積んでいるのですが、
      積みっぱなしで読んでいないのですよ(;^_^A
      このミステリーランドの作品がすごくおもしろかったので、
      ごそごそ引っ張り出してきてはいるのですが。

      「銃チョコ」楽しめたならこれ読め!的なおススメがありましたら、
      教えていただけると嬉しいです。

      中田永一さん名義のほんわか系の作品も気になっていますし、
      読むのが遅い自分がもどかしいっ!です(笑)
      2013/05/10
  • 乙一さん2作目です。
    ワクワクする少年向けの探偵小説、かと思いきや、意外とビターな内容でした。
    主人公は純粋無垢な少年なのですが、その他の登場人物がみんな揃ってなかなかひどい性格をしています。
    探偵と怪盗の対決というポップの内容からは想像がつかないほど、残虐なシーンや社会風刺がちりばめられていて、のめりこみながら読みました。
    登場人物の名前はチョコレートブランドになっているんですね。超有名なゴディバ以外はあまり詳しくありませんが、思わず他のものも調べてしまいました。
    こういう遊び心がある物語って楽しいです。

  • 北村薫さんの『野球の国のアリス』で、装幀の美しさと
    「かつてこどもだったあなたと少年少女のための」というコンセプトの
    虜になってしまった、講談社ミステリーランドシリーズ♪

    2作めには、最近気になっている乙一さんの作品を選んでみたのですが。。。

    怖い!!。。。何が?って、挿絵が!
    パトレイバーや攻殻機動隊の背景を担当した平田秀一さんの作品なので
    完成度が高いのはもちろんなのだけれど、悪党のみならず
    主人公リンツの優しい母メリーでさえも、悪夢に出てきそうな表情で、
    子どもの頃の私だったら、ぜったい手に取ることさえできなかったに違いない!
    と断言できる怖ろしさです。

    物語のほうも、著者名がなかったら
    翻訳された外国の少年向け冒険小説と見紛うようなきっちりと構築された世界で、
    リンツ、ゴディバ、ロイズ、ブラウニー、メリー、ゴンチャロフなどなど
    チョコレートに纏わるおいしそうな名前の登場人物が波乱万丈の冒険を繰り広げます。

    いけすかない大金持ちからだけ盗む怪盗に名探偵、宝の地図、と
    子ども向けならではの夢のある設定ではありますが
    移民への差別や手ひどい裏切り、子どもだろうと斟酌しない暴力など
    針金よりひ弱な精神の私にはかなり堪える部分もあって

    黒乙一さんがお好きな方には甘いミルクチョコレート、
    初めてミステリを読む小学生には苦いビターチョコレート、
    という味わいの作品なのかもしれません。

  • 児童書なのに…すごい。
    終始ドキドキワクワクさせてもらえました。でも最後の結末ではジーンと心に響くものがあった。
    大好きです。
    乙一さんホラーしか書かないと思ってたのに…挿絵は怖かったけど。読まず嫌いしていたので反省。


    父からもらった聖書に挟まれてた一枚の地図から始まった物語。こんな素敵な贈り物があったんだ。想像してなかった結末。遠回りもして、危険と隣り合わせな旅になったけど、だからこそ何倍にも何十倍にも倍増しただろうと思う。主人公の成長や父親への思いや絆が。

    まだ読みつづけたいけど、ここで終わるからいいんだろうな。

    個人的には探偵ロイズが好きです。
    憎めないやつ。

  • ハラハラドキドキを純粋に楽しめました~(*^^*)

    ほんと児童書すれすれ(むしろアウト?)の暴言を吐きまくるドゥバイヨル!(笑)ひどいやつなのに、おそらくイケメンで、頭がよくて...と、なんでか魅力的です。
    そんなドゥバイヨルを助けるリンツくん。とても優しくていい子でした。そして、メリーさん譲りで案外肝が据わってる(笑)
    それにしてもロイズはダメな大人だったよ...

    怪盗の秘密、父の願い、母の想い、とてもよかったです。
    青空の下でキラリと一瞬見えたリンツの小さな夢。そして一族、家族の歩んできた道。
    読んでよかったなと思いました。

    彼らの10年後の話とかドゥバイヨルの過去のお話とか読んでみたいです!

  • 羊の皮を被った狼。児童書の皮を被ったクライムサスペンス。
    乙一だから、なんかやってくれるとは思っていたけどこいつは凄い。
    面白過ぎる。でもコレ子供向けじゃないですよね。

    時代も国もわからないとある街(でも20世紀初頭のヨーロッパがモデルのような)。父母と三人で貧しいながらも慎ましく暮らすリンツ少年は探偵ロイズに憧れていた。国中を騒がせる稀代の怪盗ゴディバと探偵ロイズの対決は、いつでも子供達の話題の中心。
    ある日、偶然にもリンツはゴディバが記したと思わしき宝の地図を手に入れる。それをきっかけにロイズと警察から捜査協力を求められるリンツ。こうして怪盗の足跡を追う少年と探偵の冒険がいま始まる。

    箱入りで美しいイラストがついた豪華な装丁。文章も翻訳物の児童文学のような体で、なんとなく『エーミールと探偵たち』のような雰囲気。探偵に憧れる子供達の学校での生活がいきいきと描かれ、怪盗をめぐる只の冒険譚かと思いきや(それはそれで充分楽しいのですが)、3章の『名探偵の演説』あたりから物語が加速度的に転がり始めヒートアップしていきます。

    乙一らしい、意地悪なひねりが効いたトリッキーな展開。
    『007』と『インディ・ジョーンズ』と『ジョジョの奇妙な冒険』と『劇場版ドラえもん』がひとつになった面白さ。
    作者のファンでも読み逃している人、結構いるんじゃないでしょうか。文庫化されて、もっと多くの手に届けばいいのに。

    • kwosaさん
      九月猫さん!

      うわぁ、わざわざお越し下さいましてありがとうございます。
      まあまあ、お茶でも。
      なにもありませんが、お茶請けに『銃とチョコレ...
      九月猫さん!

      うわぁ、わざわざお越し下さいましてありがとうございます。
      まあまあ、お茶でも。
      なにもありませんが、お茶請けに『銃とチョコレート』をどうぞ。

      そうなんです。
      『銃とチョコレート』の登場人物たちは、リンツ、ロイズ、ゴディバを始めその他みんなが、甘く、時にほろ苦く、おいしそうな名前ばかりなんですよ。

      もしレビューを気に入ってくださったのなら是非読んでみてください。
      お気に召さなかったらごめんなさい。
      九月猫さんの忌憚のないご感想を楽しみにしています。
      2013/04/05
    • 九月猫さん
      kwosaさん、こんばんは!

      あら、お茶を出していただいていたなんて!
      遅くなりましたが、ご馳走になります ~~旦_(´∇`*)
      ...
      kwosaさん、こんばんは!

      あら、お茶を出していただいていたなんて!
      遅くなりましたが、ご馳走になります ~~旦_(´∇`*)
      (あっ、そこのリンツのリンドールも一粒つけてくださいな♪)

      おススメいただいた『銃とチョコレート』読み終わりました!
      これ、すっごくおもしろかったです!!
      確かに登場人物の名前からは想像もつかないほど、
      苦味が勝ったテイストではありましたが、
      後味が悪くないのでおいしくたいらげました( ̄ーΑ ̄)

      コンプ予定のミステリーランドですが、教えていただかなかったら
      本作を読むのはもっとずーっとずーっと後になっていたと思います。
      教えていただいてトクした気分です(*´∇`*)
      ありがとうございましたっ♪♪
      2013/04/09
    • kwosaさん
      九月猫さん!

      さっそく読んでくださったんですね。
      こちらこそありがとうございます。
      ではでは、九月猫さんの本棚のほうへおじゃましまーす。
      九月猫さん!

      さっそく読んでくださったんですね。
      こちらこそありがとうございます。
      ではでは、九月猫さんの本棚のほうへおじゃましまーす。
      2013/04/10
  • チョコレートだけにダーク&ビターな甘さ。一応児童書扱いらしいが、大人でも十分愉しめると思う。
    エンターテインメント色は勿論強いけど、それよりも人間の欲から浮かび上がる本質だとか、大衆の意見や情報の正誤性、「正しい行いとは何か?」というメッセージ力も強い。二回三回と訪れるどんでん返しや、クスリと笑えるユーモアもしっかり用意されていて飽きることなく読めた。

  • ある方の記事でこの本の事を知り、タイトルに惹かれて購入~初の乙一作品でちょっとドキドキ
    名探偵ロイズ怪盗ゴディバの攻防に沸いている世間…ある日、少年リンツは亡き父に買って貰った聖書の中に怪盗に関係ありそうな地図を発見し…
    汚い大人達にはBoo~
    私は‘末恐ろしい子ども’ドゥバイヨルがお気に入り行いも言葉もかなり酷いケド…頭の回転と行動力は素晴らしい
    リンツのお母さんがお父さんにベタ惚れなのもいいよね~「人のだんなにケチつける気?」って息子に言うところが
    ぼくはリンツ、父デメルに母メリー、近所の住人はモロゾフさんだし名探偵ロイズと怪盗ゴディバ…とチョコ(メーカーの)名前づくしでチョコスキーにはたまらないです
    ミステリーランドの一冊なので、平仮名多くて漢字にルビが振ってあるのが大人には少し読みにくいと思うのですが…思いもかけない、かつスピーディーな展開に引き込まれました
    そしてやっぱりが食べたくなりました!しかも甘~いのが今、家の冷蔵庫にはMAXIM′S DE PARISとDrosteのビター、季節限定チロルしかない…から甘いのを買いに行かねば~“あのかたち”のはあるかな?

    20060616

  • 高校時代に読んだ本です。
    乙一さんの本は、物によってはダークというか、ゴシック系統が好きな層にウケる傾向があると思うのですが、
    普段そういったジャンルを読まない私もこの作品は純粋に楽しめました。
    実際にあるお菓子メーカー出てくるのでなんだか身近に感じたのと、地元のロイズが出てきたのでふふふと思いながら読めました。

全628件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

乙一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×