こころの生態系: 日本と日本人、再生の条件 (講談社+α新書 41-1A)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062720427

感想・レビュー・書評

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  • 2007/7/11

    臨床心理学者,哲学者,宗教学者,日本総研の4人のパネルディスカッション,インタヴューをまとめたもの.

    これからの日本と科学を問う.といった感じですか.

    サイエンティストが一人もいない中で,人文的思考で現代を切っていく感じがなかなかよかった.

    しかし,著者らが(河合隼雄先生はあんまりそういう発言はなかったが),ニューサイエンスよろしくアナロジーで科学のカオス理論だーの,
    量子論だーのを引き合いにだしたがるのは,なんでなんでしょうね.
    ほぼ偶像なかんじがします.

    本書,僕的には結構,面白かったです.

    まず,本書の初め,のっけから河井隼雄先生が「「エロス」を見直そう!」と提言されているのが,なんか,すごくいい感じでした.

    もちろん,サブカルめいたエロスと臨床心理でのエロスは違い,外部からの操作対象ではなく,内部からの情動的な動因の事なわけですが.
    「7つの習慣」のコヴィー博士の「インサイド・アウト」(うちから外へ)という考えも,似たことだと思う.
    口語体の記録なだけあって,不用意な発言もあったりはするんですが,なかなか面白い一冊でした.
    現在,河合先生は昨年8月から病床にあられる訳ですが,心配で御座います.

  • この本の登場人物がみんな好きなので、当然内容も好き。2000年の本なので、もう10年以上も前の本だけれど、全く新鮮に読めた。帯には「非知の思想、他力の思想、弱さの思想を!!」とあったけれど、これって今での十分伝わるメッセージ。自分は怠け者だから、これらの考え方や言葉をうまい言い訳にしてはいけないと思うけれど、もう何だか成長物語はぴんとこない。吉田拓郎の「ガンバラナイけどいいでしょう」が耳に心地いいなぁ・・・、ってこれは単なるサボりか。うーむ、難しい。

  • 古くて新しい思想の入門書です。

    こころに関わる問題についての、4人のプロフェッショナルの議論を本にしたものです。

    2000年に出版されたこの本ですが、今読んでも全く古さを感じさせません。

    本質に迫ったからこそでしょう。

    ただ、これ1冊読んだだけでも、何かわかった気にすらなりません。

    それだけ深い世界のお話です。

  • [ 内容 ]
    大転換期を果敢にのりきる着想を提唱!
    まだまだ、人のこころに生きる力をかきたてるものがある!
    「こころのよりどころ」を示す。

    [ 目次 ]
    第1章 「こころの問題」とは何か(エロス欠乏症;こころは常に苦しんでいる;「他力系」宣言)
    第2章 日本人のこころが直面していること
    第3章 いかにこころを再生させるか(カウンセリングとマネジメント;「知」の回路を切り換える;ほんとうの変化をつくるもの)

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