自衛隊はどこまで強いのか (講談社+α新書)

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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062725675

作品紹介・あらすじ

自衛隊は北朝鮮、テポドン2を落とせるのか!?日本が世界一のレベルにある兵器とは!?自衛隊のミサイル防衛網の全貌もわかる。

感想・レビュー・書評

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  • 1冊丸々、元航空幕僚長の田母神俊雄氏と元三等空佐の潮匡人氏の対談です。
    現場の危機感を強く感じられるなかなか読み応えがある本でした。
    若干、政治家が悪いとか法律が悪いとかアメリカが悪いとかグチ大会になっている部分もありますが。

    2009年発刊なので情勢的に北朝鮮脅威論が出ているのは当然であるが、この時点で中国脅威論が出て、さらにその上で、核武装論、攻撃作戦等の検討について言及されているのはさすが「現場」である。
    政治家がこの危機感をなんとか持ったのはつい最近だから、現場の危機感が強く感じられる内容だった。

  • 昨今、緊張度を増す極東情勢。北朝鮮のみではなく、中国や韓国も武力を背景にした外交を展開する。これに対し我日の丸は世界トップクラスの予算で戦えない軍隊を持つ。憲法9条の強い束縛で、身動きが取れない軍隊はどこまで使えるのか?どこまで我々を守れるのか?白痴でない限りこのような疑問を持つことは自然の成り行きである。そもそも外交とは、「言うことを聞かないとぶん殴るぞ(「殴る」とは「武力の行使」を含む直接的外交行為)」というコモンセンスで成り立つ。しかし、このコモンセンスをもてない日本は、「言うことを聞かないと、もう一度議論するぞ」。ジョークとしては面白いが、こんな状況では笑うに笑えない。 ここまでの私の意見に賛成できない人は、この本を読むべきではないだろう。憲法9条を大切に、世界は善意に満ちていると思って生きていってください。 私の意見に賛成できる人は、ぜひこの本を読んで、本来国家が国民に補償すべき国防による安全という観点から、自衛隊や憲法9条の問題点を学んでください。

  • 空自がJDAM導入決定時の空幕装備部のトップが田母神氏だったのね
    それだけ。

  • 20141117
    2015年には中国が上回る?

  • 田母神氏の主張は正しい。この三年の民主党政権で明らかになった。今度の選挙では、九条の改憲を支持する。
    核武装は、まだ受け入れられないと思うけど、議論をするとこを否定してはいけない。

  • 去年の夏に登録してそのままにしていたけど、この数日ニュースで騒がれているのもあり、弾道ミサイル防衛について基本的な知識を得ようと思い、出してきて読みました。まったく知識のない用語も知らない自分にもわかりやすく説明されていて理解が深まりました。ありがとうございます。

  • 最近はニュースになっていないので少し関心が薄れていますが、一時期北朝鮮がテポドンを発射したことがありました。その時にそれを守ってくれるはずの日本の自衛隊の実力はどの程度なのだろうと不安になり、それ以来我が国の自衛隊の強さはどの程度なのだろうかと興味をもつようになりました。

    第二次世界大戦の頃とは異なり、ミサイルやそれを抑撃するためのイージス艦の実戦能力がどの程度なのか、それらに詳しい前航空幕僚長の田母神氏と潮氏の対談によるこの本に興味を持ちました。彼らの共通の危惧は、能力の高い最新鋭の主力戦闘機(F-22)を導入できない現在の仕組み(アメリカの対日輸出の禁止)にあるようでした。

    以下は気になったポイントです。

    ・2004年から配備を進めている最新型のペトリオットミサイル(PAC-3)は、敵の航空機を抑撃目標としていたPAC-2と異なり、弾道ミサイルを目標とするもの(p11)

    ・首都ミサイル防衛を担うのは、第一高射群の四個高射隊(埼玉県入間、千葉県習志野、神奈川県武山、茨城県霞ヶ浦)であり、これらで東京の中心をカバーする(p19)

    ・2011年には、弾道ミサイル防衛機能を二意義したイージス艦(MD艦)4隻に加えて、ペトリオットPAC-3が16高射隊分が増加、新型レーダー(FPS-5)が4基となる(p19)

    ・北朝鮮による拉致の事実を、日本の護憲平和主義者やハト派、リベラル左派陣営は、北朝鮮の主張に同調してきた(p54)

    ・一般的に、弾道ミサイルよりも巡航ミサイルのほうが、より命中精度が高い、中国・ロシア・韓国・台湾を含め周辺諸国は巡航ミサイルを保有している(p69)

    ・主力戦闘機としてF-22を導入できれば、周辺諸国に対して大きな抑止となる、航空戦力の世界では量よりも質である(p73)

    ・米軍の再新鋭戦闘機F-22ラプターのステルス性能を支えているのは、地方に本拠を構える日本の某優良企業で、NASAにも技術提供をしている(p88)

    ・ボーイング767型機は日本で胴体部分を製造したものを、いったん日本で窓を開けて民間機としてアメリカへ輸出、アメリカが窓を閉じることで、空自のWACS(早期警戒管制機)として日本へ輸出する、窓を閉じると軍用機扱い(p90)

    ・現在の中国のレベルでは、高価な兵器を購入することはできても、実際にそれを運用出来るかは疑問、パイロットの訓練、整備員の育成等が必要(p104)

    ・歴史上、アメリカと日本以外に正規空母を運用できた国はない、ただし中国は2007年に衛星破壊実験に成功していて警戒は必要(p107)

    ・日本においても、NATOの一角である、ドイツ・イタリア・ベルギー・オランダ・トルコの5カ国が行っているニュークリアシェアリング(核分担)システムの導入を検討すべき(p126)

    ・自衛隊の海外派遣業務に関しては、航空自衛隊の輸送機部隊と、海上自衛隊の給油部隊の負担が大きい、訓練の減少やパイロット、整備員の繰り返しの派遣である(p152)

    ・軍人は暴走すると言われているが、ヒトラーもムッソリーニも毛沢東も「文民」である、日本の場合には、大政翼賛会を主導した近衛文麿という文民宰相が相当する(p171)

    ・日本において、研究開発の中身を世界に公表している(秘密にできない)は大問題である(p181)

  • 自衛隊に対して、2人の対談形式をとり、北朝鮮、軍事費などのことを話し合っている。

    なかなか面白い対談であるが、日本の政治にとって軍事とはやはりマイナーな面が否めないのかなと思った。

  • 著者は話題になった元幕僚長。
    憶測や思い込みだらけのアマチュアやマニア、自称軍事ジャーナリストとが書いた本とは異なり、事実やデータに基づいた内容となっている。
    しかしターゲット層は一般人であり、わかりやすくまとめられている。オススメ。

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著者プロフィール

第29代航空幕僚長

「2015年 『田母神「自衛隊問答」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田母神俊雄の作品

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