もう「東大話法」にはだまされない 「立場主義」エリートの欺瞞を見抜く (講談社+α新書)
- 講談社 (2012年9月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062727747
作品紹介・あらすじ
わざとややこしく話して問題をウヤムヤにし、ケムにまいて責任逃れをする、徹底的な不誠実にごまかされないために。立場を守るために、なりふりかまわず周囲を欺く日本のリーダーたちの「法則」を、現役東大教授が斬る。
感想・レビュー・書評
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おるおるこういう奴!って、感じ。しんきくさい!ウザイ!面倒臭い!時間勿体ない!残念な人!っていうこととわかった。しかし、安冨歩さんって、変わってる人でオモロイなぁ
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先に『原発危機と東大話法』を読んでたから、今回は比較的気楽に読ませてもらった。
安富さんの本、5冊目くらいだと思うけど、この本は「入門編」に向いてるらしい。
というのも、あとがきによると、安富さんのお話を編集者の方がまとめた形になってるらしいので、比較的読みやすくなってるからなのだそうだ。
『原発危機と東大話法』で読んだことも書かれていたけど、家政婦のミタの話と大学の秋入学の話は初耳だったので、興味深かった。秋入学の話は安富さんが言い出しっぺだったんだ・・。今年もコロナで一部からそういう案が出てたけど、安富さんはその話されてたかな?・・ということをいくつか見た動画の話を思い出してみてるけど、どうだったっけ?? -
日本人が日本語を話すのは当たり前と思うかもしれないが、実際はそうではない。日本語を話すといっても、語彙や表現、論理、非言語的なものを加えれば、それこそ、日本語を話すバリエーションは、
個人、個人かなり違う。
一般的に言って、沢山の語彙を知っていて、
論理的な表現方法を得意とし、難しい言葉を、
意図もなく使ってしまう人々をインテリと言う。
東大話法は、ある条件下で、自然と表現してしまう、インテリ独自の日本語表現方法だが、
これは、奇形も、奇形、社会的害悪以外何者でもないように思う。その奇形表現を、当たり前のように使う職業を官僚という。これは正直笑えない事実だと思う。
多くの日本人は、プリンシプルな行動原理がない。
何が良いのか、悪いのか、自分で決められず、
周囲をキョロキョロ見て決める。これは、遥か昔から言われていることで、もうこれは日本人の個性と言ってもいい。どこか不安で、自信がない、いつもビクビクして、訳のわからないことを口にする、これが主に欧米人の日本人に対する印象だ。
立場主義とは、言ってみれば、何か役割を与えられないと、何をしていいかわからないことで、与えられたら、その立場に対しての役割と機能を、全生命をかけて守り抜くという非常にかっこ悪い生き方のことだ。これは、もう少し抽象化すれば、日本の戦後一貫した某大国への態度そのものだろう。天からいきなり民主主義が降ってきて、某大国から、役割を与えられ、物理的にも、精神的にも従属した。今では、自ら進んで従属し、国民の生命、財産を投げ渡している、それも積極的に。残念ながら、この立場主義とは、日本や日本人の在り方そのもので、変えることなど、ほぼ不可能だろうと思う。
東大話法は、他人事ではなく、自分事として、
考えた方がいい。この話法は、多かれ少なかれ、
日本人が得意としているもので、決して、自分とは関係のないことではないからだ。
ただ残念ながら、東大話法を理解しても、
何も解決にはならない。
なぜなら、本質的には、この話法を使えば、
コミュニケーションができないからだ。
この現実は、あまりに重いなと思う。
東大話法だけじゃなく、今日本人が、陥っている
大きな問題の一つが、日本人同士なのに、日本語でコミュニケーション出来なくなっていることだろうと思う。日本語の役割も機能も年々変化していっているが、言語がコミュニケーションを活発させないで、国を滅ぼそうとしている、本当に日本は、訳のわからない国になってしまった。 -
東大話法という術語を一般語彙にしたいものである。日本全国津々浦々にはびこる不誠実な言葉遣い。反知性主義という知への軽侮や敵対心は、「頭がいい」と思われている人々の威圧的で幻惑的な(何も伝えない)態度が引き起こした側面がある。嘘をついていることだけが、本能でわかるから。でも言い返せず、不信感が残る。東大は己が優先的地位を守るために、知性への信頼を自ら毀損している。実に愚かなことで、引き換えに「世界がバカになっていく」。東大話法の罪は重い。と憂いたくなる読みやすい本です、読みやすいから気軽におすすめ、Kindle で読めるよ(2019-12-02)
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さらっと読めるなあ、と思ってたら、ライターが書き起こした本だった。語り部は、女性装で有名な安富教授。
自戒を込めて読み、それなりに楽しめたが、ところどころ結論ありきな論法もあったかもしれない。 -
東大話法という「立場主義」の欺瞞性を暴こうとする本書。
すべての論理の瑕疵を東大話法に結びつけて説明するので、読後感がくどい。
欺瞞的な論理展開を凶弾するというテーマは良かったが、あえて東大話法に結び付けずに一つ一つ丁寧に解きほぐして欲しかった。 -
承知しました」という返答で共犯関係と決断責任の回避を成し遂げ、「そこまでやるとは思わなかった」「その件についてはお詫び申し上げます」という弁明で、自らの正当性を主張しつつ形式的に謝罪する欺瞞を成立させる――原発危機、企業不祥事などで頻発するこの「東大話法」を支えるのが、「立場至上主義」。「立場」はどのように日本人を呪縛してきたのか、そこからいかに逃れられるのかを、気鋭の「東大」社会学者が説く。
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うーん、いまいち。言わんとすることは分かるけど。
著者自身が東大話者なんじゃないか?と疑ってしまう。レッテル貼りが激しい。
結局、立場主義の弊害をあげつらう訳だが、立場に即した対応だとか、物言いをゼロにはできないし、するべきでもない。
となると、この本は極端な立場主義の人を探し出す方法を教えてくれるのかな?
実は、その人が何を言うかでなく、何をする人かを見てれば事足りるはず。2点。
スゴく深く考えてらっしゃるのは分かるけどね。好きじゃない。