日本の社会を埋め尽くすカエル男の末路 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 97
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062728263

作品紹介・あらすじ

大反響を巻き起こした『日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体』(講談社+α新書)の第二弾にして姉妹作!
タガメ女に箍めとられてカネと社会的リソースを搾取される「カエル男」たちが、日本の政治、経済を動かし、部下や下請け会社、取引先といった周囲の関係者を搾取の”倍返し”で支配するさまを、豊富なケーススタディをもとに紐解く。ビッグデータ、グローバル化がいかに進行しようとも、日本の男たちの「カエル男」的体質が変わらない限り、日本は失速し続け、ますます家庭生活は生きづらくなる構造矛盾を撃つ!!

感想・レビュー・書評

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  • ・うーん。そう言う見方もあると思うけど、いまの自分には必要ない。たとえ自分がカエル男であったとしても。

  • 先に読んだ「タガメ女」の本とペアになっている本。
    前作同様、サクサク読めた。当時のテレビ番組とかCMを例に上げてあるので、これから少し時代が下ると、??と思ってしまう読者もいるかもしれない。例に登場したドラマ『半沢直樹』の続編が今、放送されているのは、興味深い偶然だった。
    途中にあげてある「カエル男」の話もだけど、最後の方、少子化から脱出したフランスの話とか、そこら辺のところが未来に向かう話として、すごく参考になった気がする。
    これが発刊されたのが7年前。もうまもなく10年になろうとしてるのに、相変わらずの政府なんだなあ・・。

  • 日本の社会を埋め尽くすカエル男の末路 深尾葉子 講談社

    日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体に続いて出された続編である

    深尾さんは東洋史を収め現在大阪大学経済学の研究者であり
    民族博物館や東大の情報学や国際日本文化研究センタなどの属すタレントである

    福島原発事件後には「魂の脱植民地化」を提唱する
    守備範囲の広い人間関係学者と呼びたいような人なのだろう

    この「カエル男の末路」と「タガメ女の正体」の二冊と併せて
    東大の安冨歩さんが書いた「マイケル・ジャクソンの思想」を読みつなぐと

    深く腑に落ちる内容である

  • 東2法経図・開架 367.3A/F72n//K

  • レビュー省略

  • 的を獲た現代の「日本人論」である。

    海外で生活をして、外から内=日本を見てみると、どうしても腑に落ちないことや、おかしなこと、
    また、国内で生活をしていても、「生きにくい」など、適応できない理由を探すために、
    何冊本を読んだか解からない。ただ、「答え」を探すために、、、。
    ほぼ、全滅であり、また、日本人以外の著者も多く書いているが、どうも実感がわかない。

    しかし、この本は、「なぜ?」「どうして?」に対する自分が納得できた、数少ない理論である。

    やはり、そうだよな~。と思うことが書かれていた。

    一つだけ補足すれば、
    「専業主婦はアメリカから入ってきた」という内容があったが、
    正確には「アメリカからのキリスト教に基づいた考え、指針」が日本に入ってきたのであろう。

    故 宮本政於氏が書いた内容とクロスオーヴァーしている感じも受けた。

    あまり深く考えない人には、理解できないのかもしれない。いや、反論したくなる人もいるだろう。
    もしかしたら、的を獲すぎているから、恐ろしくなる人もいるかもしれない。

    統計はあてにならないので、掲載しなくても良かったと思うが、
    「おまけ」のようにみたほうがいいだろう。

    どれだけ、どのように、読み解くかは人それぞれだが、
    今の日本人社会に疑問を持っている、生きにくくてつらい、など、の人には参考になるであろう。

    井の中の蛙、大海原を知らず、が日本人。
    知った気になっている人は多いのだが、、、、。

  • タガメ女に経済的に寄生されながら、それを嬉々として受容する男をカエル男(家に帰るから?)と規定し、主に高度成長期の男女・夫婦関係に符合する「カエル男」と「タガメ女」は現代の趨勢から外れている様を解読。著者はカエル男を、依存型・攻撃型・自己犠牲型・現実逃避型に分類。半沢直樹や安倍晋三首相を攻撃型カエル男とし、その妻(半沢花ら)や母をタガメ女と準える。爆笑ものの内容に、著者はホントに大阪大学准教授か?とも。逆に男性に経済的に寄生しない「タタミ女」と「オタク男」の組み合わせの妙も、私の笑いのツボをつく。
    自分自身は、「カエル男」属性は少ないようだが、この中なら「現実逃避型」らしい。うーん…。

  • 家庭をベースとした自己啓発本といったおもむき。

    カエル男の自覚は皆なんなくあるのでは。
    チェックリストをやってみたらカエル度は50%、思ったほどいかなかった。が自己犠牲型だけ突出していた、、、
    自分を大切にすべしというメッセージだと受け取ったが、皆が皆、自分ばかりを大切にしだすと秩序がなくなるんでしょうね。

  • 読みながら自分を省みて、なんだか哀しくなってきたなど(・・;)。うちのカミさんは専業主婦ではないけれども。概ね楽しめる本だけど、ちょっと風呂敷を広げすぎの感有り。

  • 「カエル男」。妻に自由を奪われ、会社やその他の場所でストレスと発散したり、またはその構造に諦めてしまう人々と定義している。面白いのは、このカエル男の存在が現在の日本の弱体化に繋がっており、保守的な大企業や中堅企業の社員にはそのカエル男が多いのが現状だというところだ。一見、カエル男たちへの自己啓発本のように思えるが、実際は日本経済の現状を「結婚システム」という違った観点から考察している新たな知見に触れられる一冊。
     「カエル男」を減らすには、女性も働き、家事を男性と共に行うのが道理だと思う。最近の傾向で、男性も家事を手伝うべきだというのは、女性が働いた上で言わないと、理不尽ではないかと私は思う。

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著者プロフィール

大阪大学大学院言語文化研究科准教授。1963年大阪府生まれ。1985年大阪外国語大学卒業。1987年大阪市立大学大学院東洋史専攻修了後、大阪外国語大学助手、講師、准教授。2007年より大阪大学大学院経済学研究科准教授を経て2018年より現職。経営学博士。
専門は中国の社会生態学的分析、中国内陸農村部における環境問題、里山経済のマネジメント等。
単著に『魂の脱植民地化とは何か』青灯社(2012)、共編著に『現代中国の底流』行路社(1990)、『黄土高原の村』古今書院(2000)、『満州の成立』名古屋大学出版会(2009)、『黄土高原・緑を紡ぎだす人々』風響社(2010)、『香港バリケード』明石書店(2015)等がある。

「2018年 『黄砂の越境マネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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