キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
3.70
  • (99)
  • (208)
  • (156)
  • (34)
  • (9)
本棚登録 : 1624
感想 : 195
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729246

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ◾️2017/08/12読了。
    ◾️あらすじ
    ・筆者は元キリンビール代表取締役副社長
    ・高知支店長に左遷されたところから反撃
    ・その後、四国地区本部長、東海地区本部長、本社営業本部長へ。
    ◾️コメント
    ・高知支店12名のトップとして赴任したところから本はスタート。
    ・個人的にはどう地道な活動をしたのか知りたかったから、共感するところが多い。
    ・反撃のきっかけは、支店の一番の若手がやりましょうよ!と言ったところではないか。若いパワーは重要と感じた次第。
    ・そして、戦略の絞り込み、自分たちの存在意義の確認、自発的な目標設定。
    ・でも、「行動スタイル」が変われる人間と変われない人間がいることも確か。行動スタイルの変革とは、結局視点や心の置き方を変えられるかどうか、人によっては身を捨てられるかどうかということ、と言い切っている。
    ・「結果のコミュニケーション」という言葉も多用されているが、自分の経験からはまだピンと来ていない。これからこの対話が必要だと個人的に感じている。
    ・営業をやり切った方の経験談だが、普遍性も追求している。第3章まとめは使える。
    ・営業に限らず、自分の組織がうまく行動できていないと感じているリーダーに適した良書。


  • 営業の本質、とか今のもやもやがすっきりした気がします
    現場の営業の人間としてどうしなければいけないのか、どうすべきなのか、どうしたいのか、かなり元気・パワーをもらいました

  • オーディブルで聴いた本
    ナレーターの方(桑原敬一さん)目当てで聴いたもの

    高知出身ゆえ、高知のことを思い浮かべながら聴けたのでより楽しめた。
    とくに真夜中に高知空港を降り立ったとき、あまりの暗闇に寂寥感に苛まれた、というシーンと、「ここが高知で一番栄えてるところだよ」と紹介されたところが昼間やのにほとんど人がいなかった、こういうところに来たのか……と感じ入ってるシーンは笑った。
    都会から、しかも好きで来たわけじゃない人からしたら絶望しそう。
    そしてそっからの巻き上げがすごい!!自分の頭で考えて、主体的に、愚直に、基本を積み重ねる……何かを成し遂げようとしたとき、覚悟と決意をもって汗をかかんとあかんのよな……。まるで少年漫画のようなサクセスヒストリーで、本当にこれが現実で、しかも高知で行われてたんかと思うと胸アツ。
    からの「たっすいがはいかん」!!!あーーーこれ、麒麟のキャッチコピーやったんか……!!となるぐらい、それぐらい高知ではこの言葉は至るところで自然と耳にするし目にする。当時私は未成年やったので、ビールの広告やと意識して見てなかったが、たしかに思い出してみると麒麟のビールやったような……。それをこの人らがこういう背景のもと生み出したんか!ほー!と感動。面白い。
    その「たっすい」も、過去の麒麟の味変が「たっすく」なり、そこから前の味に、より美味しく戻したことで「たっすいがはいかん」!!!ドラマやねぇ~!
    人、組織を変える、というのは本当に時間がかかるなぁと。とにかくアツイ

  • 著者は元キリンビール副社長、四国4県の地区本部長。

    この本は10年以上前の日本が舞台なので、かなり古い話になる。

    全体的には、営業、特に愚直な日々の行動の大切さが説かれている。誰もができる、だが見落としていた小さなことで生まれ変わった物語を詳細に知ることができる。元々の問題点は、過去に売れた無駄なプライドだったのだろう。

    両者は営業や味に差をつけて両生しているように思う。アサヒビールは東京2020ゴールドパートナー契約を結びラベルもオリンピック仕様になったり、ラグビーなどのスポーツの大きな大会で提供されることが多い。対してキリンビールはキリン ホームタップとしてサブスクを生み出した。

    ただし、近年でいうと総資産でアサヒグループホールディングスと倍に近い差ができてしまっている。大衆に飲まれるアサヒか、味や格式を重んじるキリンか、はたまた追い越そうとしてるライバルか。ライバルには、サッポロビール(ヱビスビール)、毎期黒字成長中のヤッホーブルーイング(よなよなエール)などまだまだ油断できない。

    わたしはキリンビールの味が一番好きなので、これからもこの味を守り抜いてほしい。

  • 前から少し気になっていた本。
    企業風土をどう改革し、社員の意識をどう改革し、いかに「自ら考え、自ら動ける」集団にするかという点、参考になったし、例えば今後そういう立場になったときにどこまでできるか、、、とも思った(それぐらい参考になった)。

    なんのために働くのか、存在意義は、と自ら考え抜く機会をどう作るか、、例えば研修で議論させて出た案を実際採択するというのは良さそうだし、リーダーとの間で目標設定させて守らせる(合意したのだから)、というのも本質的。

    そして4ヶ月ぐらい回っていると体も慣れるし、顔の見える信頼関係ができ、それで結果が変わってくるという循環に至った、と。(顧客側の意思決定スピードにもよるのだろうけど)

    高知が一番、という、地域に訴えるメディア戦略や、地域のことを知る内勤社員の貢献も重要(女性に会議に出てもらうとか!)。
    また、本社から来る施策を取捨選択することや逆に本社に実情をレクして情報量のギャップを埋める努力も重要(リーダーの役割!)。

    新しいポジションに就いてすぐに(400名もの!)みんなを面談し、考えをきくというのも、本質的だし、そのアウトプットとしての「会議廃止」もなるほどと思う。
    また、現場の営業とのパイプを持つ努力、「最近どう?」ときける関係も大事。
    けっきょく、「理念」「自ら考える」なんだよな。スタバのように。

  • 食品メーカーで働いているので普通の読者よりもさらに現場の風景が思い浮かび、心を打たれた。飲料はもちろん、食品メーカーの人は一読する価値がある。

    かつて、本部指示にひたすら従うだけの御用聞き営業の現場。
    市場で勝っていたからこそ、のらりくらりしていたキリン。そんなところを営業力と製品力を蓄えたアサヒに追撃され首位奪還を許す。
    本部と戦いながらも、自支店に必要なことをするようになった著者の行動を振り返る。

    著者が名古屋支店で行った、「キリンラガーにまつわるエピソードを投稿すると抽選で純金天守閣プレゼントキャンペーン」のところ、涙。。
    自分の会社が作っている製品は毎日見飽きているものだが、世界中の人に思い出と共に愛用されている。そんなことを改めて思った。営業、特に飲料メーカーの営業はbtobで間接的だが、その先には「お客様」の幸せや飲用シーンに必ず貢献している。いい気づきになった。

    ーーーーーーーーーーーーーー
    以下、メモ↓

    ・結果のコミュニケーション
    メンバーが自発的な目標を定め、リーダーとの間で約束したら、その合意のけっかをしっかり検証するやり方。結果のみ重視する。これは夜職のホストやコンサルの育成に似てるかも。
    今までうまく行ってなかったことも自分たちの選択だったことを自覚させ、自分で目標をたてさせる。ノルマではなく自発的コミットメント。
    なぜできないのか、できなかったのか、こうすれば?などお互い納得するまで突き詰める。結果のクロージングにこだわる。
    やらされてる感は生まれないやり方。

    4ヶ月の法則で、続ければ当たり前になる。3ヶ月目が辛い。週間は4ヶ月目から。

    ・同じ県でもシェア率の差がある
    消費者は、味はさほど気づいていない(←ぐうわかる)。消費者に手に取られる明暗をわけるのは「情報」。
    美味しそう、元気がいい、売れてるらしい、、ビールを飲む場所いずれにも目立つ場所にたくさん置いてあるのが売れていて美味しいビール、とのこと。情報で飲まれている。今はsns効果とコンビニキャンペーンのマーケ施策が大いに営業あるだろうが。

    飲料は波のようなもの。
    イメージが大衆心理に押し寄せる。
    一度波が起こるとメーカーの手を離れ、手の施しようがなくなる。

    これは本当に真理。逆も然りで、一度波を作ることさえできればに波はとめどなく続く。(ex.チョコレートカカオ70%以上は健康に良い、ケンタッキーとクリスマス、コカ・コーラとクリスマス、トクホ)

    ・ブランドはメーカーのものではなく、お客様のものである
    味を変えると超批判をくらい落ちる点から。

    ・数値目標よりビジョン共有
    どこにでもキリンビールがある、と言うビジョンを打ち立てた後数字は追わない。
    農家の休憩でルーティン的に飲まれるビールが全部キリンだったら、、漁師の船に積むのが全部キリンだったら、、そう考えて動く営業マンたち。ビジョン原点だからこそ思い浮かんだことである。

    ・軸があれば自由になれる スタンスの重要性
    言われるがままにやってきた人は変わりづらい。やれ!勝て!といわれてもわからないから。砂礫の短い人や女性の方が前向きに捉えて行動スタイルを早期に変化させた。
    視点や心の置き方を変えられるか?が行動スタイルを変えられるかに影響する。
    身を捨てられるか?
    「そこで今まで見えなかった景色が見える。」ことで人は成長する。

    ・チームワーク 同じ使命を持つ
    同じ共通目標を持ってるチームであればKPIよりもその使命のために頑張れる。なぜこの仕事をしているかの意義を持たせることが大事。

    ・考え方や方針ではなく、わかりやすく今日の仕事に直結する具体的なものに 人は影響をうける。
    exへんな考えではなく会議禁止!

  • まぁこんなもんかな

  • 成功は結局のところ、方法やテクニックよりも、それにあたる人の心意気が重要です。システムやマニュアル作りも大切ですが、成功を持続させるためには、立派な心意気をもった人を育てることこそ、最重要課題になります。時間は掛かりますが、日本再生には、まずは「人づくり」から始めるべきでしょうね。

  • audiobookで聴きました。

    地域を知る、商売をするためには、これが大事。
    春の転勤が発表になった日に、再度聴いてみている。

  • 目からうろこ、とまではいかなかった。まだ自分がどうしたらよいのかわからない。でも走りながら考えればいいか、とにかく走ろう、とは思った。

全195件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1950年、東京生まれ。元キリンビール株式会社代表取締役副社長。成城大学経済学部卒。1995年に支店長として高知に赴任したのち、四国地区本部長、東海地区本部長を経て、2007年に代表取締役副社長兼営業本部長に就任。2009年、キリンビールのシェアの首位奪回を実現した。2011年より100年プランニング代表。著書に『キリンビール高知支店の奇跡』(講談社+α新書)、『負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法』(PHP研究所)、『人生に奇跡を起こす営業のやり方』(共著・PHP新書)などがある。

「2022年 『やる気の正体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田村潤の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×