キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729246

作品紹介・あらすじ

アサヒスーパードライから、ビール王者の座を奪回せよ――地方のダメ支店発、キリンビールの「常識はずれの大改革」が始まった!
筆者はキリンビール元営業本部長。「売る」ことを真摯に考え続けた男が実践した逆転の営業テクニックとは?
地方のダメ支店の逆転劇から学ぶ、営業の極意、現状を打破する突破口の見つけ方!

大切なのは「現場力」と「理念」。
組織のなかでリーダーも営業マンもひとつの歯車として動いてしまうと、ますます「勝ち」からは遠ざかってしまう。そんなときこそ、「何のために働くのか」「自分の会社の存在意義は何なのか」という理念を自分で考え抜くことが、ブレイクスルーの鍵となる。必死に現状打破を求め続ける、すべての営業マンに送る本!

筆者が行ってきた改革の例
1.会議を廃止
2.内勤の女性社員を営業に回す
3.本社から下りてくる施策を無視
4.高知限定広告を打つ
5.「ラガーの味を元に戻すべき」と本社に進言……など

感想・レビュー・書評

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  • 90年代後半の話なので、令和の営業マンがこのように泥くさく働けるのかどうか分からないが、現場に答えがあるというのは変わらないと思う。量が質を生む、というのも普遍であろう。
    にしても高知支店のすごさよりも、当時のキリン本社のダメっぷりが際立つエピソードだなぁと感じてしまった。
    ビジョン=あるべき姿を個々人が掲げてそこへ向かって自ら考えて愚直に行動する。As isとTo beを考える。言葉にすると簡単だけど、できる人は少ない。人を動かすリーダーってのはほんとに大変だ。何度か出てきた「リーダーは信用されない」という言葉が印象的。

  • これからの働き方の参考になります

  • オーディブルで聴いた本
    ナレーターの方(桑原敬一さん)目当てで聴いたもの

    高知出身ゆえ、高知のことを思い浮かべながら聴けたのでより楽しめた。
    とくに真夜中に高知空港を降り立ったとき、あまりの暗闇に寂寥感に苛まれた、というシーンと、「ここが高知で一番栄えてるところだよ」と紹介されたところが昼間やのにほとんど人がいなかった、こういうところに来たのか……と感じ入ってるシーンは笑った。
    都会から、しかも好きで来たわけじゃない人からしたら絶望しそう。
    そしてそっからの巻き上げがすごい!!自分の頭で考えて、主体的に、愚直に、基本を積み重ねる……何かを成し遂げようとしたとき、覚悟と決意をもって汗をかかんとあかんのよな……。まるで少年漫画のようなサクセスヒストリーで、本当にこれが現実で、しかも高知で行われてたんかと思うと胸アツ。
    からの「たっすいがはいかん」!!!あーーーこれ、麒麟のキャッチコピーやったんか……!!となるぐらい、それぐらい高知ではこの言葉は至るところで自然と耳にするし目にする。当時私は未成年やったので、ビールの広告やと意識して見てなかったが、たしかに思い出してみると麒麟のビールやったような……。それをこの人らがこういう背景のもと生み出したんか!ほー!と感動。面白い。
    その「たっすい」も、過去の麒麟の味変が「たっすく」なり、そこから前の味に、より美味しく戻したことで「たっすいがはいかん」!!!ドラマやねぇ~!
    人、組織を変える、というのは本当に時間がかかるなぁと。とにかくアツイ

  • 営業の基本がわかる。
    なにやりもビールの特性というのがわかる。
    イメージ戦略にも近いし、簡単に鞍替えもされる難しい商材と感じた。ここでのビジョン固めと戦略はとても大事だと感じた。

  • 組織論として教科書的に語られるアンチパターンのまんまの状況から教科書通りに改善している、という印象で過去の自分の学びに自信を覚える内容だった。
    とはいえ答えはわかっても実践は難しいもので、しかもこれを大企業で、最後は本部長としてやり切れるのは本当にすごいと感じる。
    現実問題として解決策はわかっても他人の行動は変えられないって状況が大半で、マンデーメールや個々との対話など愚直に部下の行動を変えていく手法は参考にすべきものと感じる。

    ここまで熱意を燃やしてキリンを成長させたのに、キリンを辞めて会社を立ち上げた理由はなんなんだろうと読後気になった。
    あとやっぱり日本の大企業はこういう感じのところが多いのかなぁ。立て直して欲しいものだけど、闇は根深そうだ。

  • 2016年頃、丸の内の丸善に山積みされていたことを思い出します。本の奥付を見ると、2016年4月に第1刷が刷られ、半年後の9月には16刷が刷られている。すごく売れた本であります。内容は、アサヒビールのスーパードライに追い上げられた麒麟麦酒高知支店の奮闘記であります。高知は、三菱の総帥、岩崎弥太郎が生まれた場所でありますが、そこでもアサヒに追上げられ、首位を奪われたころの物語(1997年頃)。ビール営業の現場には、様々なヒント(気づき)が転がっていたようであります。曰く、ビールは情報で売れる、とか。営業成績の低下に悩む、または、ノルマに追われる営業マン必読の書のひとつでしょうか。著者の田村さん、左遷と思われた1996年の高知支店への転勤を機会に、現場歩きに徹して、市場シェアを奪回。高知支店(全部で12名)での活躍が認められ、四国四県を取り纏める四国本部長(高松)、東海地区本部長(名古屋)、そして、本社の副社長へと駆け上がられたようです。著者の頑張りと、奇跡を起こした部下たちの頑張りに★四つです。先日読んだ、楽しくなければ仕事じゃない、と通底するところもあります。

  • 『感想』
    〇現場の感性が大事、これはその通りで忘れちゃいけない。今は偉い人になっている人だって、現場で鍛えられたからこそ今があるって人多いでしょ。そのことをいつまでも心に留めておけるかどうか。

    〇まず量をこなすことは大事。そしてそれは体力があり、家庭の事情なんかが絡みにくい若いうちにやっておきたい。仕事より家庭を大切にしないといけない時とかぶってしまうと、成長の時期を失うことになってもったいない。

    〇ある程度量をやりきることで質に転換できるようになる。

    〇著者は結果を出しているわけだから認めるしかない。でもこのやり方をすべて押し通すことがよいとは言えない。例えば内勤者を営業に回したことによって成績も上がり本人のやりがいも増えたとなっているが、こう感じている人ばかりではないだろう。それを半ば強制的に配置転換したならばよくない。

    〇職場を体育会系気質にしているようにも感じられる。それが大切な時期もあるし感覚にある人もいるだろうが、逆の人もいる。その人たちの働きやすさやどう違う方向で能力を生かしてあげるかを考えることも必要である。

    『フレーズ』
    ・まず、現実を正視してそこから学ぼうという誠実さがなくてはなりません。(p.172)

    ・リーダーが部下の信頼を勝ち取るのは、沸騰するほどの熱を発しているときです。(p.174)

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/739194

  • ちょっと前時代的(夜でも対応!)な部分はあるが、それ以外はチームのV字回復のために何をやったか、エピソードベースで知ることが出来て非常に参考になる。

    どの拠点でも成果を出し、そして副社長まで上り詰めた再現性はあると思われるので、チーム改革とかを担当している方は読んでみるとよいかも。
    もう1冊の方は結構理論的ですが、こっちはエピソードかつ薄いので読みやすいかも

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著者プロフィール

1950年、東京生まれ。元キリンビール株式会社代表取締役副社長。成城大学経済学部卒。1995年に支店長として高知に赴任したのち、四国地区本部長、東海地区本部長を経て、2007年に代表取締役副社長兼営業本部長に就任。2009年、キリンビールのシェアの首位奪回を実現した。2011年より100年プランニング代表。著書に『キリンビール高知支店の奇跡』(講談社+α新書)、『負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法』(PHP研究所)、『人生に奇跡を起こす営業のやり方』(共著・PHP新書)などがある。

「2022年 『やる気の正体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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