男が働かない、いいじゃないか! (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 192
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729307

作品紹介・あらすじ

「朝起きて、”会社行きたくないなあ”と考えるのは、正常な思考回路です!」
「無職は恥ずかしくありません」
「男なら夢を追いかける!? 止めときなさい」

雑誌・テレビ・ラジオ・ネットニュースのコメンテイターに出演多数の人気大学教員による、若手ビジネスマンへの心安まるアドバイスの数々!

働き過ぎ、結婚難、など男性ゆえに抱える問題、生きづらさを解きほぐす「男性学」。
こんな視点から、多くの若者が抱える悩みや諦めに、ときに厳しく、ときに優しく、救いの手をさしのべます。
これぞ新しいビジネスマンのバイブル!!

感想・レビュー・書評

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  • 働いていない主夫です。

    いろんなことを分かりやすく代弁してくれてるなぁと思います。
    前作の「男がつらいよ」と内容的にはほぼ同じですが、だんだん分かりやすくなってきている気がします。

    本書にも書かれている通り「働く」ということについては、男女問わず「ずっと働き続けなければならない」というのがルールとして確立しつつあることに、違和感を感じるべきな気がします。

    人生の半分以上を仕事をする時間に費やす、ことももちろん生き方としてアリですが、全員がそれをすることはない。

    一時的に「働く」ことから離れるのも、違う世界を知ること、多様性への理解を深めること、いろんな意味で決して悪いことではないと思いますが、一方で皆が働いているのが当たり前の状況で、働いていないことに罪悪感を感じてしまう。

    いま働いていない男性が感じる後ろめたさは、そんなところなんですが、もっと仕事を離れた人がまた仕事に戻りやすくなることを願っています。

  • ふつうとされる男性像を疑うことが大事
    ある男性像(オタクなど)が否定される場合、どんな男性像を肯定したいのかという社会の狙いを見抜くのは大切だと思った
    男も多様性の中に入っているのだからこそ多様性を大事にすべき(もっとも多様性扱いされていない気もするが)

  • 一般的に言われる男としての「常識」が男性に生きづらさを感じさせる原因となっている。

    私も少し生きづらさを感じていたので、その原因の一端が分かったような気がする。
    タイトルが刺激的だが、著者は決して仕事をしなくてもいいと言っているわけではない。
    重要なのは、「男はフルタイムで一生働き、家族の大黒柱として支えていかなくてはならない」というステレオタイプな価値観に疑問を持つべきであるという点だ。
    そのうえで自分の働き方や生き方そのものを見つめなおすきっかけになればいいのである。

  • 男性学についての本。

    「男/女らしさ」という社会の中で連綿と受け継がれてきた規範・常識があって、それが多くの人間にとって重圧になっている。そういう意味で、問題はシンメトリーな筈なのだが、昨今の日本社会では、男性の側面が削ぎ落とされている。故に、「男は弱音を言うべきではない」「男は強くないといけない」という呪縛が益々強化されているのではないか。

    核心たるシンメトリー性(男性も女性も両方"らしさ"に悩まされている)が意識されていて良かった。

  • 男性学の専門家による分かりやすいよい本。
    男性学は女性のため、社会のためになる学問。
    素朴な疑問が章のタイトルになっていて、息子にも読ませたいなと思うような平易な文章。
    平易だけど、中身はたっぷりで、常識を疑うよいきっかけになる本です。

  • 社会
    ジェンダー

  • 以前、「ルポ東大女子」で取り上げられていて、この度読了。
    これを読んでいると、まだまだ自分も根性論的なところがあるのかなと感じた。また時間が経ってから読み返すと印象が変わるかもしれない。

  • 「男性学」ってなんだろうと思って手に取った。
    読み始めてみると、「普通とか常識とか世間の目とかに縛られなくてもいいじゃないか」というような主旨が書かれていた(ように自分では読み取れた)。
    個人的には、もとからそう思ってる派だったので、ほぼ新しい知見や気づきは得られず・・・。なので結局、ほとんど読み飛ばしてしまった・・・。
    ある意味得られたとしたら、世の中の普通の人たちはここに書かれてることを普通と思ってるのかな?という学びであった・・・。

  • 男性学って、どんなのだろうと思って読んでみたら、データも事例もなく、俺はこう思うよ、みたいなことが書き連ねてあって大変がっかりした。大学の先生ともあろう人がこんな本出していいのかな。新書ってこういう内容でもいいの。
    働き方の多様化ブームにのって男性学とかいうとちょっと面白いし、そういうので仕事を作ってるのかな。

  • 読了。自殺するほど、追い込まれそうであれば、正しいと思ったが、著者の意図は、違うかもしれない。ほんとうに全ての人がそれを認めるやさしさが必要と解釈した。難しいなと思う。自分は今40代で、2浪してやっと入れた夜間の大学で就職活動をして、なんとか今の会社に決まった。運が良かったと謙遜して思うが、本音では、自分はフリーターになるヤツより頑張ったと思っており、いろいろな人に偏見や見下しを持っていた。今も持ってるかもしれないが、小さくなってきたかもしれない。いろいろなことが、あったからかもしれない。東北の震災では、考えさせられた。生きる人、死ぬ人やって来た人生なにも関係ないと思った。娘が、生まれ今も健康に育っている。でも病気になると生きてさえいれば何もいらないとその時だけ考えたりする。大人になりつつあるのかなと考えた。家事は仕事なのでは、と思うのだが、違うのだろうか?

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著者プロフィール

1975年生まれ。学習院大学・首都大学東京・聖学院大学・中央大学・武蔵大学・山梨大学・和光大学非常勤講師。博士(社会学)。専攻は社会学・男性学。共著に『不妊と男性』(青弓社)、『ソシオロジカル・スタディーズ』(世界思想社)、『揺らぐ性・変わる医療』『ジェンダーと交差する健康/身体』(ともに明石書店)など。

「2009年 『男性学の新展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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