おどろきの金沢 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 116
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729598

作品紹介・あらすじ

人口46万人、観光客は800万人!
なぜそんなに人気?
金沢21世紀美術館特任館長が見た、聞いた、本当の金沢。

情緒あふれるまち並み、穏やかな古都?
いえいえ、とんでもない!
伝統対現代のバトル、旦那衆の遊びっぷり、東京を捨て金沢目指す若者たち。
実はそうぞうしく盛り上がっているのです。
よそ者が10年住んでわかった、本当の魅力。

佐藤オオキ氏推薦
「秋元さんは金沢におどろいたと言うけれど、金沢の人たちは秋元さんにもっとおどろいたと思う」

第一章 金沢21世紀美術館の嫌われぶりにおどろく
第二章 伝統と現代のバトルにおどろく
第三章 工芸の過激さにおどろく
第四章 城下町のプライドにおどろく
第五章 金沢人のかっこよさにおどろく
第六章 金沢を目指す若い才能におどろく
第七章 私が好きな金沢のまち

感想・レビュー・書評

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  • 9月末にliveを観に金沢に訪れた時、一人だったのに居心地よかった謎(笑)を解きたく手にした1冊。
    著者は金沢21世紀美術館の2代目館長でその前は直島アートプロジェクトの立ち上げスタッフでもあり教授でもあるアート界(現代アート)の方。タイトルからして地場産業や地縁に基づく話なのかなと思ってたけれど、第1章「金沢21世紀美術館の嫌われぶり」から白眉。現代アート美術館と伝統がある工芸との取り合わせは日展をイメージしていた工芸畑の方たちや市民には当時は大きな違和感しかないだろう。現在は現代アートと工芸の相性の良さは周知されていると思うけれど。
    第4章「城下町のプライドにおどろく」のような話も読めて、観光都市以外の魅力的な金沢の顔を知ることが出来る良書でした。

  • 憧れの土地、金沢についてもう少し知りたかったため拝読。
    古都の風情が残る街並みはもちろん美しく、工芸や美術的な素養などの文化的な要素も感じるが、そこはかとないというか、説明できない美しさを金沢の街にはどこか感じていたが、それをこの本は解消してくれた気がした。
    土台としての文化があってこそ生活の循環が生まれ人も育つという気風が根付いていて、それを守りながらも、新しいことも必要とあれは受け入れていく、そんな意思が金沢の人と街にはずっと生き続けているから、滲み出る魅力を感じるのだろうと思った。
    金沢に本気で移住したい今日この頃。

  • 吉祥寺の街々書林さんの店長さんに勧められて追加購入。ホント店長が言われた通りオモシロイ!金沢に旅行に行くのが楽しみになりました。

  • 「金沢」という街、伝統と革新が融合した街。
    よくわかった。
    次機会があれば、ゆっくり滞在したい。
    もちろん美術館に行きたい。

  • 文化講座や運動講座を一緒に楽しむ友達の中に、金沢出身の女性がいますが、「おどろきの金沢」(2017.6)を読んで、「本当かっ!」と驚きました(^-^) 金沢21世紀美術館の館長を10年やった秋元雄史氏の著です。加賀百万石、城下町のプライドですね。加賀藩が治めていた能登や富山あたりまで金沢のものとして話したり、「金沢は世界の中心」だと。一番びっくりしたのは、家の「格」(江戸時代の家の格)が息づき、会の席順が、前田家十八代当主、加賀八家、県知事、市長・・・と続くとか。伝統を大事にしているとは言えますが。。。

  • 『超・美術館革命』の蓑氏の後を継いで、金沢21世紀美術館の館長となった著書が、「通い館長」のつもりが金沢に居を移さざるを得ない流れになり、その街の魅力にハマっていく様を描く。21世期美術館にフォーカスを当て、営業・マーケティング的なトーンの強かった蓑作品に比べて、金沢という街に住う人に視点を巡らせることで、ゆったりと居心地の良さを感じさせる本著は、対照的である。
    読み終えてからは確かに納得できる、このタイトルなのだが、どうにも売れる気がしないことだけが気がかりだ。

    「#おどろきの金沢」(講談社、秋元雄史著)
    Day203

    https://amzn.to/2X0azrk

  • 2019年8月6日 79冊目(8-2)

  • おどろきの金沢 秋元雄史 6/20発売
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062729598
    金沢21世紀美術館の二代目館長が金沢で過ごした10年を振り返って。
    よそものが見た、金沢とは・・・

    【きっかけ】
    6/23のモリ川ヒロトーさんのFBの投稿
    https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203598385638009&set=a.1475860834288.43746.1766734722&type=3&theater
    網膜剥離で入院中に病院で読んでいるという。
    早速、それに 秋元雄史さん自身がコメントしている。

    以前、初代館長の蓑さんの新書を読んだ。
    退任すると本を書くのだろうか?

    超・美術館革命―金沢21世紀美術館の挑戦 蓑 豊  2007/5/1

    【内容】
    22/「まるびぃ」は、「買い物かごをさげて来てもらえるくらい、まちに開かれた美術館

    32/山出市長からのミッションは、①美術館のさらなる市民への浸透 ②工芸を大切にしてほしい

    60/工芸協会は、現代アートのキュレーターとはウマがあわない。
    62/工芸の「製作者」側重視の風潮に待ったをかけたかった。
      現代の工芸界は製作者でできていて、製作者の意見しかない。
      研究者、評論家がすくなく、評論が希薄な世界。
    63/古い工芸を研究する人はいるが。一方、「現代」を研究の対象とする現代アートとは真逆
    67/「自由な工芸 -金沢の工芸の現在(見る側の自由)」
    132/「鈴木大拙館」 谷口吉生設計 (日経新聞「私の履歴書」)
        http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1865136996&owner_id=3413510
    160/伝統を引き継ぐ旦那衆→金沢青年会議所(JC) かなざわ燈涼会

    第一章 金沢21世紀美術館の嫌われぶりにおどろく
    第二章 伝統と現代のバトルにおどろく
    第三章 工芸の過激さにおどろく
    第四章 城下町のプライドにおどろく
    第五章 金沢人のかっこよさにおどろく
    第六章 金沢を目指す若い才能におどろく
    第七章 私が好きな金沢のまち

  • 金沢の花街は、経営者や土地の名士たちの社交の場であり、文化コミュニティの場である。懐石料理に舌鼓を打ち、お座敷遊びをしながら優雅に時を過ごす。芸妓を抱える置屋とのつきあいは浮気が許されず、他の置屋の芸妓を呼べば、たちどころに無粋のレッテルを貼られることになる。客が相手を選べないのが茶屋文化の粋。不自由の中に楽しみを見出すのが金沢っ子の粋。花街は伝統的な音楽や踊りと歴史的な街並みを象徴している。金沢人の知られざるプライド、ポリシー、かっこよさを、金沢の現代美術館館長の独自の視点から説く。

  • 結局、提灯本やね

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著者プロフィール

東京藝術大学大学美術館館長・教授、金沢21世紀美術館特任館長、美術評論家。
1955年生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科卒業後、1991年よりベネッセアートサイト直島のアートプロジェクトに関わる。2004年より地中美術館館長、ベネッセアートサイト直島・アーティスティックディレクターを兼務。「金沢アートプラットホーム2008」、「金沢・世界工芸トリエンナーレ」、「工芸未来派」等を開催。2007~2017年金沢21世紀美術館館長。2013~2015年東京藝術大学客員教授、2015年より東京藝術大学大学美術館館長・教授を兼務。2013~2017年秋田公立美術大学客員教授。2016年9月より女子美術大学芸術学部特別招聘教員。
著書に『日本列島「現代アート」を旅する』(小学館新書)、『工芸未来派 アート化する新しい工芸』(六耀社)がある。

「2017年 『おどろきの金沢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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