河童が覗いたヨーロッパ (講談社文庫 せ 11-4)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062730617

感想・レビュー・書評

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    先に読んだ文庫版『河童が覗いたニッポン』で「字が小さくてとても読みづらい」と激しく思った.この『・・ヨーロッパ』の方がもっと前に書かれた本なので,当然同じ小さな字なのだろうなぁと諦めていたのだけど,なんとこっちの方が字が大きいのだ.

    しかも更に驚いたことには,1ページの中に全部の文字が余る事無くはみ出す事もなくピッタリとキッチリと収まっているではないか。これはかなり手間の掛かる大変な事なのだろうなぁ。


    先に読んだ『・・ニッポン』は新潮文庫版,そしてこの『・・ヨーロッパ』は講談社文庫.もちろん講談社版の方がかなり新しい.普通の活字ならばポイントを大きくし段を組み替えれば好きなように製本出来るでしょうが,この河童の本はなんと全部手書きなのだ.つまり「活字」ではなく言わば「固定字」 さあ,どうやって造ったのだろう..・・って,今の時代そんなのPC使えば簡単だよね.いやはや便利な時代になったものだ.良いかどうかは知らないけれど.m(_~_)m(すまぬw)

  • さすが妹尾さんだと感じる繊細な絵と着眼点が非常に面白かった。旅行中にホテルの間取りや窓に注目する人がどれほどいよう(笑)自分で行動して集めた確かな情報の数々、体験の数々がリアルで、やはり旅日記はいいものだなあと思った。

  •  例によって、手書きのシリーズ。これは徹底的に手書きで、活字の文字を探すことさえなかなか難しい。題材は、筆者がヨーロッパを旅行したときに宿泊した、安ホテルを次々のイラスト化したもの。イラストに感想がちょっと添えてあるページが延々と続く。

     最初の斜塔の文章などは示唆的でおもしろかったけれど、そのあとはただひたすらホテルの部屋のイラストが続くだけで、そうおもしろいものではなかった。ところが、延々と読んでいる(あるいは眺めている)うちに、次第にそのこと自体が大きな経験になっていく感じがする。何というか、人の生活のようなものが心の中に蓄積されていくのである。なんか不思議な体験である。

     後のイラスト本のようなサプライズはあんまりないが、筆者しかかけないタイプの本である。
    2006/7/3

  • 「河童が覗いた」シリーズ第1作。ヨーロッパ編は発表を予期していなかった作りなので、以後の作品に比べてどこか隙があり(字も大きい)、何だか微笑ましいです。どのページもその天才的な観察眼と「面白がる精神」、常軌を逸したマメさ緻密さに基づいて作られていますが、特に国際列車の車掌さんたちの比較は絶品、そして永遠と続く安宿の間取り図が最高です。

    個人的には、あまりに河童さんと字体と自分の字体が似すぎていて怖いです(笑)。

  • おもしろい。全てが手書きで書かれてるのもいい。ヨーロッパ各国の宿や駅員の格好まで細かくスケッチしてあるのには驚きました。好奇心のかたまりのような河童さん、尊敬します。

  • 大好きなシリーズのヨーロッパ版
    ニッポン版とともに妹尾河童さんのサインが入っている、ひとつの宝物

  • 河童が覗いたシリーズ。
    good♪

  • かなり面白いにゃん(・ω・)b
    一度はまると抜け出せにゃい魅力たっぷりんこ♪

  • 河童氏の細かいイラストとヨーロッパも面白いが、インドに比べると..

  • なかなか面白い視点で書かれた本で、旅行好きの私にはこういう旅の仕方もあるんだーと言う感じでした。影響されて旅先でスケッチしたことも

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著者プロフィール

妹尾河童
1930年神戸生まれ。グラフィック・デザイナーを経て、1954年、独学で舞台美術家としてデビュー。以来、演劇、オペラ、ミュージカルと幅広く活躍し、「紀伊國屋演劇賞」「サントリー音楽賞」など多数受賞する。また、エッセイストとしても、『河童が覗いたヨーロッパ』『河童が覗いたインド』などの大人気シリーズで知られている。著書多数。『少年H』は、著者初の自伝的小説で、毎日出版文化賞特別賞受賞作である。

「2013年 『少年H(下巻) (新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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