今はもうない (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.65
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本棚登録 : 7471
感想 : 572
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062730976

作品紹介・あらすじ

避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で一人ずつ死体となって発見された。二つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が…。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。

感想・レビュー・書評

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  • 2024-001

  • そうだったのね。
    違和感があったとは言え、こういうタイプの作品だとは思いもしなかった。
    犀川先生不足で少し寂しいと思いながら読み進めたけど、最後にはそれも忘れて
    しまうくらいに「面白かった」と思えました。
    二人の出会い… 微笑ましいです。
    軽く流した部分もかなりありそうなので、読み返してみなくちゃ。

  • 避暑地の別荘。密室での姉妹の死。S &Mシリーズでありながら番外編の仕掛け。西之園令嬢のラブロマンスとして楽しめるのか、楽しめないのか複雑なストーリー

  • これがS&Mシリーズなのは納得がいかない。スピンオフじゃないか。

  • 面白かったです!

  • 別荘地に佇む白いワンピースの少女って魅力的ですね。

  • 騙された。
    もえじゃなかった。

  • 面白かった!一気に読み進めてしまった!途中、違和感に気づき、謎が解けた部分もあったけど、、、
    内容を理解した上で、もう一回読み返したい。

  • 最後に「そっちか!」と思わされる、どんでん返し。
    あとは血筋なんだなぁーと思いました(笑)

  • 理系ミステリとは何か。

    思えば「夏のレプリカ」もそうだったが、これまでの作品に比べて理系要素が少なくなってきている。
    今作の理系要素といえば、嵐で閉じ込められた屋敷から警察に無線機を用いて通信する所くらいだと思う。

    しかし、今作は直接的な理系要素はないものの、仮説を立て実験/実証を行う考え方に理系的な思考があったのではないかと思う。
    それぞれの登場人物が仮説1〜7を考え、今回の密室について思考していた。
    ここで、どの辺りかは忘れたが仮説をもたない者に役割はないと文章があったように思う。
    これは読者への挑戦かつ、メッセージだと思う。
    ミステリに対して、また普段の日常/勉学の中でも思考せよというメッセージだと、私は受け止めた。

    仮説→検証→考察→仮説…を答えが出るまで繰り返すことに楽しさを感じているのが犀川だと思う。
    特異なキャラだと私は感じるが、思考することを止めないこのキャラクターに私は惹かれる。

    なお、今回の密室についても明確な答えは出ずに終わる。最終的にキャラクター間で結論の出された内容は、正直にいうとインパクトに欠けて面白みはない。
    しかし、そんなことだったの?と言わずにいられない内容であるにも関わらず、真相にたどり着けない自分がいて、負けたような気分になる。
    考えれば考えるほどドツボにはまり、いくら思考しても答えに辿り着くのが難しいという点で、「ミステリ作品」していると思う。

    あとがきの内容が的を射ていた。
    ミステリ作家は詐欺師やマジシャンに近い。
    読者が想定できないようなトリックを書くのがミステリ作家である。
    今作の叙述トリックには少ししてやられたため、そういった部分も含めてこの作品もミステリ小説なのだと思う。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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