六枚のとんかつ (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (442ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731270

感想・レビュー・書評

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  • 小説よんで爆笑したのなんて初体験。人生に疲れたあなたは必読の書。伝説のバカミス! 通称『6とん』

    (あらすじの要約すらしたくないんですが、一応)
    保険会社に勤める主人公が、事実調査のため様々な事件の真相を探索するストーリー。短編よりも短いエピソード集となっており、全編にわたって、いちいち真面目にアホ。

    賛否両論ある作品でしょうが、私は大好きですっ!

    ミステリーを使って、本気で笑わせに来る作品は初めてですし、各所に見えるパロディーから作者の本格ミステリーへの愛がひしひしと伝わってきます。単にふざけるのではなく、ちゃんとミステリーの形を形成していますし、笑いどころの組み合わせは見事だと思います。

    ただ小説というよりはミステリーを基盤にしたネタ本といった感じなので、受け付けない人もいることは否めません。かなり下品なネタも多いので、キライな人はやめておいた方がいいです。

    以下、私のお気に入りのエピソードメモです。あー笑った

    ・桂男爵の舞踏会
    ・黄金
    ・しおかぜ⑰号四十九分の壁
    ・オナニー連盟
    ・丸の内線七十秒の壁
    ・欠けているもの
    ・六枚のとんかつ

  • 気軽に読めるミステリー。好き嫌い分かれる作品。

  • こんなおちゃらけかた、嫌いではない。きゅっとまとめているけれど、これを骨組みに長編ミステリーが書けそう。ていうか長編ミステリーも削ぎ落としたらこんな感じにまとめられるものもある?

    下ネタ好きだな。カラッとしているから、これまた嫌いではない。ナンセンスギャグ満載。けっこう騙されたし。イタズラ小僧っぽいお話ばかり。肩の力がぬけていていいかも。

  • 中々売っていなくてやっとの思いで購入。

    期待が高まりすぎましたな。

    こういうくだらなさ、嫌いじゃないけどね!笑

  • '21年8月25日…中断。

    最初の短編を読んで、いわゆる壁本…壁に叩きつけました(ホントはKindleで読んでいるので…ウソです)。

    中断してますが…気分がそちらへいけば、またトライするかも。

  • 世の中には2種類の本がある。「つまる本」と「つまらない本」だ。……つまる本というのがどういう本だか知りませんが……、この本はまぎれもなく「つまらない本」であるといえましょう。でなければ、「読むだけ無駄、時間の無駄」「こんな本に時間を掛けた自分自身を憎む」「この世から消滅しても誰も困らないし、誰も喜ぶことのない本」「あろうとなかろうと、ほとんどの人間において存在が全く無意味な本」……などなど、まぁ、そんな本です。

    しかしながら、作者自身が読む価値なし、時間の無駄とわかった上でこの本を書いているのは間違いなく、こんだけ潔いのはすんばらしい。読み終えた後、壁に投げつけても良い!という方、時間があまりすぎてどうしようもないという方。ぜひ読みましょう。

    超くだらないです。

  • 「アホバカトリック」とか「とんでもミステリー」とか言われてるが、正直思っていたほどアホでもバカでもなく、"普通ではない"面白さを求めていたが、意外と普通に面白かった。

    特に面白かったものを挙げると、
    『音の気がかり』
    バカバカしい聞き間違いだが、面白い。(自分が聞き間違い系トリックがなぜか好き、というのはあるかも)

    『しおかぜ⑰号49分の壁』
    抱腹絶倒。倉知淳さんの『シュークリームパニック』を思い出した。これが鮎川さんが選んだ本格推理に載ったってのはなんというか...

    『6枚のとんかつ』
    この短編集の中で頭一つ抜けている。
    自分が偏愛している『占星術殺人事件』のトリックのアリバイ版ではあるが、占星術のトリックを知っていればこのトリックを思いつける、見抜けるというわけではないと思う。
    この作品は挑戦状もついており、純粋な傑作本格ミステリーとして楽しめる。
    (まぁ結局やっぱ占星術はスゴいってことだよな...)

  • 大傑作と駄作が織りなす小宇宙。大笑いしたりズッコケたり壁に投げつけたり…誰だ本作を勧めた確信犯は?
    「音の気がかり」ガッツ石松のくだり。これは笑えるユーモアミステリだ!!ここまでふざけてくれるとは…面白いぞ!!
    「桂男爵の舞踏会」
    散々推理した挙句の結末にきょとん。バカすぎて好きですよはい。
    「黄金」
    主人公小野の人間性が如実に出ていて、古藤のやりとりも笑える。真相は…どうでもいいかな…
    「オナニー連盟」
    本作で一番のおすすめ。こういう作品ばかり並べてくれれば…
    「鏡の向こう側」
    まるごとバナナしか覚えてない。
    「消えた黒いドレスの女」
    次点。見え見えだけど、死因には笑ったです。

    「エースの誇り」「見えない証拠」「しおかぜ⑰号四十九分の壁」「丸ノ内線七十秒の壁」「欠けているもの」「五枚のとんかつ」「六枚のとんかつ」「ジョンディクスンカーを読んだ男を読んだ男」「保険員調査員の長い一日」はクソ&クソwww

    保険員の立場でしか書かれていない、まるっっっきり一緒の設定にはエンドレスエイトぐらいの苦痛。くだらないエピソードに苦笑いも出ない。
    しかしである、バカミスにもほどがある?素晴らしいじゃないですか。バカミスを通り越すと、ここまで辿り着くのか。清々しいですよ。
    笑えたのは事実。類似作品もないでしょ?他の作品も読むかぁ。

  • 保険調査員である主人公が関わった事件の数々を描いた連作短編集だが、主人公たちの言動が、もうチョー下品。
    大好きすぎる。
    こういう作品を、ふざけているととるか、遊び心があるととるかで作品の印象は変わると思う。
    個人的には大歓迎。
    もっとやれって感じ。

  • 電子書籍セールで99円だったので買って読んだ。

    なるほど、なるほど、なるほど…

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著者プロフィール

1961年、東京都に生まれる。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。1997年、『六枚のとんかつ』にて第三回メフィスト賞を受賞、デビュー。児童向けの「青い鳥文庫」や「YA!ENTERTAINMENT」でも活躍。

「2013年 『古い腕時計 きのう逢えたら…』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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