黄昏の岸 暁の天 十二国記 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731300

作品紹介・あらすじ

登極から半年、戴国再興に燃える泰王驍宗。反乱鎮圧のため自ら文州に赴いた王の悲報に、留守を預る幼い泰麒は衝撃をうけ、大鳴動とともに忽然と姿を消した。王と麒麟を突然失い、偽王の圧政が始まった戴-。その行く末を案じ将軍季斉は命をかけて景王陽子に会うため空を翔けるが…。

感想・レビュー・書評

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  • よやっと復習。しかしつくづく辛いところで止まってたなあ…
    戴もだけれど天に対する不信にどういう決着がつくのだろう。泰麒も李斎も生き抜いてくれるといいな。とらと飛燕がたより…。

  • 泰麒の危機にこれまでのキャラクターが総揃いする話。各国の王と麒麟が慶に集まってくるのもワクワクする。他国には介入しないという考え方があるのにみんなに心配される泰麒はやっぱりそれだけなにか特別な存在なんだろうと思わされます。

    天命によって王が選ばれ、麒麟は民の具現化といわれる十二国記の世界。でも麒麟が選んだ王が国を荒廃させ民が苦しむこともしばしば。また大綱に決められた決まりに反すると王と麒麟は失われてしまう。国と民のためにあるはずの天命とはなんなのか。大綱に沿って裁きを下すのは誰なのか。そもそも天は神は本当に存在するのか。
    そんな問いに陽子や李斎は悩む。

    立場や大切なものがそれぞれ異なるし、タイミングによっても正しい振る舞いは変わってしまう。良いとか悪いとか一概に判断できるものじゃない。

    戴国の今後がめちゃくちゃ気になります。 

  • 戴の国の麒麟くんのお話第二弾。

    これまで読み進めてきたおかげでこの世界のルールもろもろや他国の主要な登場人物の人となりが理解できて、行間読みがとても楽しい。

    麒麟としてずいぶん未熟な様子なのに大丈夫なのかなぁと、前のお話を読んだ時に思ったのだけれど、案の定というかなんというか。とにかく受難の麒麟くん(しかしむしろ戴の民が気の毒すぎるというか)。

    本来、他国に干渉してはならないのに、自国への影響を避けるためという理屈があるとしても、どの国であっても民が苦しむことを無感情に放念できずになんとかせねばと知恵を絞り力を合わせる各国の雲海より上の人々の心意気も頼もしくて、ふと現実社会を思い出し国際連携、国際協力とは、なんてことまで考えさせられてしまいます。

    〈再再読感想〉2022.02.11
    初読感想を振り返って見て、心ときめく!?シーンは変わらないことに気付かされる。

    再再読了。
    国際支援の可否を議論するシーンがとても好きです。みな、大事なものを大事にしているからこその真摯な議論なのだから。
    あと、景王あわや?の事件後の景王と浩瀚の会話も。読んでるこちらまで猛烈に説教されてる気がする笑。

  • 前作までの登場人物が交錯して、よりドラマティックにストーリーが展開していました。

    舞台となる十二国の仕組みもだいぶ解説されて、世界観がよりわかり、面白さ倍増です。

    人物も物も地名もとにかく馴染みのない読み方で、覚えきれないのは相変わらずですが、それが面白いと思えるのが不思議です。

    泰麒、不憫すぎる。

  • 再読。十二国記新刊に備えて、その前日譚となるこちらを再読しました。うーん、面白い。こっから新刊でてないのに、よく買い取ったよな、新潮社……。

  • 18年ぶりの再読。次刊に繋がるだいたいの筋は覚えていたけど、それはさておき戴の崩壊カウントダウンを初読のようにエンジョイしてしまった。読者が予め知っているカタストロフに向かって、初め微かな幻聴のような不穏さが次第に耳を聾する轟音になっていく描写が天下一品でした。

  • 再読。

    十二国記版アベンジャーズのような話。
    新キャラがこれでもかというぐらい出て来るので整理するのにちと骨が折れた。

    氾王と氾麟のコンビがいい味をだしている。
    範を主軸に置いた物語が読みたい。
    もちろんこれからの戴の物語も。

  • 陽子ファンには嬉しい慶での話。
    けどここでしばらく物語が止まってしまってこれから十二国記ファンの悶々とした月日が始まるわけですね。

  •  新潮文庫として再刊行され始めた『十二国記』シリーズ。講談社のX文庫版を既にもっているのに、新刊と勘違いして講談社文庫版を買ってしまいました。未読だったので、出張のお供に読み始めて、一気に通読。
     景王陽子が主人公の話は、やはり良いですね(本作は厳密には泰の将軍李斎が主人公かもしれませんが)。あらすじとしては、泰国での謀反から逃れてきた将軍李斎が景王陽子に助力を頼むというシンプルなものですが、そこに日本で生まれたという稀な経験をもつ、泰国の麒麟の失踪が絡んできます。
     理不尽にも見える冷徹なルールに支配された世界のなか、それぞれの立場で人としてどう生きるべきか。ストーリーの底流にあるこのような問題意識は、最新作の『丕緒の鳥』にも通ずる視点のように感じます。とは言え本作では、登場人物自身が世界のルールに疑問を抱いたり、「大使館」のような現実世界の仕組みの必要性に言及したりするので、わざわざリアルに作り上げた世界観が壊れてしまわないかと少々ヒヤリとはしました。
     個人的な好みとしては、このシリーズの作品群の中では上位に推したいと思う1冊です。近々出るであろう新作書き下ろし(完結編になる?)の発売後には、ぜひぜひNHKアニメ版にも決着をつけて欲しいところ。

  • 再読

    ふー。
    思えばこの結末から10年以上、話が止まってるんだよな。。
    新刊どうなるんだろう!

    ってこの巻の感想になってないですね。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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