人狼城の恐怖 第2部 フランス編 (講談社文庫 に 22-9)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (734ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731829

感想・レビュー・書評

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  • ドイツ編、フランス編どちらから読んでも、といいますが、フランス編があとでよかったなという印象。このオカルトチックな物語をちゃんと解決させられるのか興味津々。しかし、長すぎるよ。

  •  人が殺されまくるのはドイツ編と一緒だが、殺され方がエグかったり、アルザスについてよく描写されてたりして違いが見られて面白かった。ドイツ編、フランス編で広げた風呂敷をどう畳むのか。

  • 「ナポレオンではありませんけど、人間には不可能などありませんわ。あるのは、不可能と思い込む己の心のひ弱さだけです。不可能とは、自己に限界を課す愚かな人間の言い訳にすぎません」

    2019/6/16読了。
    ――Amazonやブックオフオンラインを検索しまくり、いまや絶版状態の四部作を買い集めた。密室をはじめとするトリックてんこ盛りなのは非常に満足だったが、オマージュなのか、グリモ―教授にメイルジャアという、ディクスン・カー作品の登場人物の名前を出しながら、作品そのものにも言及している世界観の曖昧さがやや不満。しかも、21歳の小娘が放ったこの自信満々発言、自分なら冗談でも言う勇気が出ませんわ。

  • 第二部読了。
    長い…。すでに1388ページ。やっと事件がひと段落し、ようやく探偵が出てくる。

    密室、クビキリ、ナチ・ハンター、ロンギヌスの槍、星気体兵団、人狼、と第二部も仕込みが多い。

    あと二冊あるけど、どうなるんだろう…。

  • 3-

  • 人狼や星気体兵団の説明から始まりドイツのハーメルンと比べるとオカルト色が濃く取り掛かりの雰囲気が違います。といっても双子の城で渓谷を挟んで鏡のように惨劇が起こりはじめるとその後はあっという間でした。再読のはずなのに相変わらず全く覚えていなくて結末も思い出せません。幸せなのか??こんなにオカルトチックなのにちゃんと本格推理で結実するのか不安になりますが最終日に一つ明らかになったことには驚き、でもちょっとほっとしました。さて蘭子はどうやってこの二つの惨劇に関わってくるのでしょう。いよいよ蘭子登場の第三部へ。

  • ドイツ側に建ってる「銀の狼城」と「双子の城」と呼ばれる所以のフランス側に建ってるそっくり同じな「青の狼城」第2部はその「青の狼城」で繰り広げられる連続殺人劇です。ただ、なんだろう。読んでて退屈で、すぐに眠くなりました。またもや戦争の話、ナチスの研究の話、歴史の話、盛りすぎです。城に行くまでの行程が長いし、行ってからも設定が第1部と重なり過ぎててちょっとうんざり。なのに、殺人の情景だけはやたらと悲惨でしんどいです。私にはちょっと重すぎかな。

  • うーん、色々推理しながら読んだから、頭が疲れた。オカルト色が強いので、ドイツ編のが好きかな。さて、ようやく次回は蘭子登場か⁈

  • 再読。蘭子シリーズ8作目。

    第2部。
    こちらはフランス編という事で、フランス側に建つ"青の狼城"が舞台。
    基本的にはこちらでも阿鼻叫喚の殺戮が行われるのだけれど、こちらはオカルト色が濃く、ドイツ側とはまたちょっと雰囲気が違う。
    陰惨度はこちらが上か。

    日記という形を巧く使って描いていますね。
    1部2部どちらから読んでも可、とのことですが、個人的には刊行順に読むのをおすすめしたいです。
    蘭子達は登場せず。ここまでで事件編は終了。

    【メモ】星気体兵士、人狼、ナチス

  • 第2部の舞台はフランス「青の狼城」。
    第1部と時間をシンクロする形で物語りが進行するが、こちらの軸はナチスが戦時中に実験を行っていたといわれる「星気体(アストラル)兵団」。
    死体を自由に行き来できるというその〈人狼〉は本当に存在するのか?
    するとしたら一体誰の体を乗っ取っているのか?
    完璧な密室から脱出できるのは、本当に人狼だけなのか?
    社交サロンのメンバーを含む10名以上を惨殺したのは誰?!

    本編も登場人物は多い(今度は全員フランス名)のだけど、すらすらと頭に入ってくる手腕は見事。
    ドイツ編と対になる城での事件だけに、殺害方法もやはり対。
    でも「星気体(アストラル)兵団」を中核におくだけに、殺人者は神出鬼没。密室でのあり得ない惨殺や死体消失が続く。
    ドイツ編と併せて、全ての謎がゴスホラーオチにならないことを祈る。
    でも二階堂黎人ならきっと大丈夫。彼ならロジカルにこの大量の謎を解いてくれると信じている。

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著者プロフィール

1959年7月19日、東京都生まれ。中央大学理工学部卒業。在学中は「手塚治虫ファンクラブ」会長を務める。1990年に第一回鮎川哲也賞で「吸血の家」が佳作入選。92年に書下ろし長編『地獄の奇術師』を講談社より上梓し、作家デビューを果たす。江戸川乱歩やJ・D・カー、横溝正史の作品を現代に再現したような作風は推理界の注目を大いに集め、全四部作の大長編『人狼城の恐怖』(1996〜99年。講談社ノベルス)では「1999年版本格ミステリ・ベスト10」第一位を獲得。アンソロジー編纂や新進作家の育成にも力を注ぎ、2000年代は合作ミステリの企画も多数行った。SFの分野にも精通し、『宇宙捜査艦《ギガンテス》』(2002年。徳間デュアル文庫)や『アイアン・レディ』(2015年。原書房)などの著書がある。近年は手塚治虫研究者として傑作選編纂や評伝「僕らが愛した手塚治虫」シリーズの刊行に力を入れている。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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