ふわふわ (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (54ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062733359

作品紹介・あらすじ

ぼくは世界じゅうのたいていの猫が好きだけれど、この地上に生きているあらゆる種類の猫たちのなかで、年老いたおおきな雌猫がいちばん好きだ。-ふわふわとした、みごとに美しい毛をもつ猫が教えてくれる、いのちあるものにとってひとしく大事なこととは?あなたのなつかしく温かい記憶がよみがえる。

感想・レビュー・書評

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  • おとなのえほん。

    こんなのをよむと、ねこちゃんとおなじ大きさにぼくまでちいさくなってしまう。そしてなつかしく温かい記憶がよみがえる。

    ふあふわ・・村上春樹・文、安西水丸・絵

  • 村上さんの記憶にのこる、年老いたおおきな雌猫の話。
    余白を多くとったみじかい文章と、そこに添えられたイラストの、とてもシンプルな一冊なんだけど、じわじわと全身があたたまるような滋味がある。
    幸せとは温かくて柔らかいことであり、それはどこまでいっても変わることはない。

  • 大きくて年老いたふわふわのネコ。
    ネコと溶け合うように世界を等しく過ごす時間。

    遠くから聞こえるピアノの音。
    長くのびた空の雲と誰かの声。

    視覚を遮断して世界を感じてみると
    等しく同じ世界を共有しているようで
    命の数だけ違う世界が同時に存在していることが腑に落ちる。

    今ある時間と並行するように別の場所にある
    いつか混じりあう場所。

    寛容で温かく、命の泉を思わせる大きく年老いた美しい魂。
    我が家のネコたちもみんな大きくふくよかで愛おしい。

  • ふつー

  • ふわふわのねこさんのお話し。
    心があったかくなる。

  • 村上少年と飼い猫「だんつう」の交流の日々。ただ隣にいるだけで心安らぎ、満たされること。
    ぼくと猫の時間の共有は魂の共振共鳴なのかな、今も世界のどこかで誰かとだれかの猫の時間がひっそり流れているのかな、と思いめぐらせました。読み終えた後、バスを降りて家路をたどったのだけど、アスファルトが天鵞絨か何かのとてもやわらかい敷物に変わってしまい、雲の上を歩いているような心地でした。しばらくは「ふわふわ」という言葉を聞いたら真っ先に猫を思い浮かべそう。私もふわふわな猫を飼った日には一緒に縁側でお昼寝してみたいです。

  • 【ちひろ美術館・東京にて購入】初見は村上春樹とイラストレーター展にて、絵本単行本で。年老いたおおきな雌猫とのたゆとう不可思議な時間・空間。一読して購入して帰ることを決めた。やはり単行本の方が雰囲気が勝るので、品切れ重版未定?なのが残念。

  • 世界も触れ合いも時間も「ぼく」の中にしかないけれど、不思議と狭苦しくない。「ぼく」の思考の無限性をあたたかく見つめる

  • 詩のような絵本のような。
    読み手の置かれている状況によっていかようにもとらえられるような
    深くもあり、軽くもあるようなお話。

  • 小説ではなく、安西水丸氏とのコラボによる絵本です。作者の猫に対する愛情が伝わってきます。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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