呂后 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062733847

感想・レビュー・書評

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  • 全1巻

  • 塚本さんはいい作品を書く

  • 劉邦亡き後の漢~高祖・劉邦が亡くなると呂后は盈の即位を許したが,寵愛を恣にしていた戚妃の手足を切り,舌先を切り落として,目と耳を潰して肥溜めに落としたが,盈は酒に溺れて政を顧みず子作りもままならない。織女が産んだ恭が即位したが,盈の子であるかは怪しい。劉邦の孫である斉の章は長安で出世し,呂氏には珍しい美女を娶ったが,呂后が亡くなると,反呂陣営の先頭となって,劉の天下を取り戻した。しかし,兄は皇帝とならず,代王の恒が即位し,仁政を施すが経済は復興しない。章の妻・呂氏は呂一族の恨みを晴らすため,淮南王に接近し,夫を暗殺する。皇位を狙う長は北方民族討伐と見せて長安に攻め込もうとするが,計画は頓挫し,巴に流される途中で餓死する。呉は銅山を開発して豊かであるが,これを奪おうとする皇太子・啓の師傳・晁錯は,啓即位後に諸王の小さな罪を理由に郡単位で領土を削っていく。呉王・?は8カ国と連合して兵を挙げるが斉と斉北は早々に脱退し,啓は晁錯を処刑して気勢を削ぐ一方で,反乱軍の糧道を断って野望を挫く。皇后の嫉妬を理由に后と太子を廃し,王美人の子・徹を太子に立てる~呉楚七国の乱を呂后・劉章・劉長・周亜夫の視点で語っていくが,どれも地味。出入り・毀誉褒貶が激しくて流石に大国を感じさせる。制度的変遷も権力闘争の挙げ句の偶然かも知れないが,それは歴史的必然となる。それが小説家の想像力を刺激するのだろう

  • 少しずつ登場人物がオーバーラップしてるのが楽しかった。それぞれ華々しく登場しながらもろくな末路を辿らない。盛者必衰ってこういうことか…。劉章も第一章で登場したときには今後を期待させる雰囲気だったのに…
    なんか出てくる女性がみんな強かで性的に奔放で、どうなんだろうと思った。特に呂未亡人。あと館陶長公主。そしてもちろん呂后。

  • 細かいことは覚えてないけど、
    とにかく読み終わった後
    呂后おそろしや~となった記憶だけ
    バッチリ残っている。
    ライバル?の側室にたいする拷問がほんとにひどい。

    ★呂后
    漢の高祖劉邦の皇后。恵帝の母。
    字は娥姁(女偏+句)。謚は高后(高皇后)。
    夫・劉邦の死後、皇太后・太皇太后となり、呂后、呂太后とも呼ばれる。「中国三大悪女」として唐代の武則天(則天武后)、
    清代の西太后と共に名前が挙げられる。

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著者プロフィール

1949年倉敷生まれ。同志社大学文学部卒。印刷会社に勤務しイラストレーターとしても活躍。96年『霍去病』でデビュー、98年『白起』で注目を集める。『項羽』『呂后』『光武帝』『始皇帝』『仲達』『煬帝』など中国歴史小説を中心に作品多数。短歌結社「玲瓏」発行人も務める。

「2012年 『仲達』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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