ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734509

感想・レビュー・書評

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  • 国名シリーズ第5弾。短編集。表題作の出来がいまいちに思えたため、辛口評価。

    「切り裂きジャックを待ちながら」 どうも普段の有栖川氏の作風と違うなあ、こんな感じだったか?と首を傾げながら読んだのだが、あとがきで納得。映像作品のノベライズとのこと。

    「わらう月」 とある事件関係者の女性目線で語られる話。このトリックは文章だと頭の固い私には分かりにくかったが、後に出版された漫画版の説明図を見てすんなり納得。この図を小説版にも入れていただきたかった。

    「暗号を撒く男」 火村じゃないけど、確かにこの暗号が解けても「ちっとも嬉しくない」かも。通天閣の天気予報の話は勉強になった。

    「赤い帽子」 異色作。火村もアリスも登場せず、主人公はなんと大阪府警の「はりきりボーイ」こと森下刑事!面白かった。アルマーニ着用の理由も、なるほどなあ、と納得。

    「悲劇的」 推理小説ではないが、幕間の小話的なもの。火村の一行が深い。

    「ペルシャ猫の謎」 表題作。途中から嫌な予感はしていたが、最後のオチを読んだ瞬間に「それはないだろ…」と呟いてしまった。アリスの作品の愛読者が登場。

    「猫と雨と助教授と」 最後の小話(アンコール)。こちらも推理小説ではないが、火村やアリスの日常が垣間見えて心温まる。「ペルシャ猫~」でこの本が終わらなくて心底良かったと思う。

  • (要再読)

  • 「買いなさい。損はさせないから」話題騒然の表題作「ペルシャ猫の謎」。血塗られた舞台に愛と憎しみが交錯する「切り裂きジャックを待ちながら」、名バイプレーヤー・森下刑事が主役となって名推理を披露する「赤い帽子」など、粒よりの傑作集。<国名シリーズ>第五弾、火村・有栖川の名コンビはパワー全開!

    琴線に触れたセリフはこちら。
    「ものごとは、色んな角度から見ることができるってことさ」―わらう月

  • 異色の作品が並ぶ短編集ですが、それぞれに趣があっていいなぁ。
    特に「わらう月」が良かった。三人称が上手くハマってると思いました。

  • これまでと色合いが違う作品。

    猫の描写に共感し、うちの猫を愛でてしまった。

  • 再読。
    読みやすいし面白いー!
    アリスが主人公じゃないお話も好き。
    雰囲気がちゃんと違う。

  • 『切り裂きジャックを待ちながら』『わらう月』『暗号を撒く男』『赤い帽子』『悲劇的』『ペルシャ猫の謎』『猫と雨と助教授と』 

  • 再読。思わず「えっ」と言ってしまうような作品が二三収録されている。特に表題作はリアルで「えっ」と言ってしまった。存外面白かったのが赤い帽子の男の話。ちょっと変わった構成なのだけど、あとがきを読むと納得する。こういうのもいいなぁと感心した。切り裂きジャックは、結末についての火村の責任の所在がすごく気になった…。なんだかなぁ。

  • 有栖川さんの作品はこれで3冊目くらい、毎回『有栖川らしい』話が読めて面白い。ミステリーとして読むより物語として読む方がいいのかなーと毎度思わされます。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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