- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062734912
感想・レビュー・書評
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犯人はわかっているのだがその裏に隠されている登山がらみの犯罪の内容がわからない.届きそうで解けない謎に挑む合田雄一郎.下巻の展開を待つ.
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MARKSの意味するものが見えかけて終わった。
結末が楽しみ。 -
本の購入単価を下げるため、時には昔の作品も読んでみようかと。
中古本屋で上下揃っていたのが講談社のものしかなくて、相当古い2003年版になったが、まあいいか。
冒頭、無理心中で生き残った子ども、飯場での殺人事件、精神病棟と思しき場所での出来事、土砂崩れ現場での白骨死体の発見などがびっしりと描かれ、“播種”という章題に相応しく、話の種が色々と蒔かれる。
何も知らなかったら山梨県警の佐野が主人公とも思えるところ、80頁を過ぎてようやく合田雄一郎が登場するが、そこからの展開もじっくりと、最初の事件が起きても、警察の中での組織の軋轢や人の確執が複雑に絡み合い、合田らが追っているのは殺人犯である筈なのに、本当の悪はどこにあるのか、相手にしているのは得体の知れないお上の澱か横やりかといった様相。
サクサクとは程遠く、頭の整理が大変で正直ちょっと疲れるが、行きつ戻りつしながら読み進む。
さてさて、これからどう転んでいくのか…、下巻へと続く。(★は全部読んでから) -
上巻では、まだ点と点が繋がっておらず、この先の展開に目が離せない。
マークスはこのまま暴走して行くのだろうか?
どこでどう繋がるのか、下巻に期待。 -
最近はフワッとした外国の小説にはまっていたけど、久々のゴリゴリ警察小説。
高村薫の文体、冗長すぎるかなと感じるところも多々あるけど、妙に癖になる。
直木賞受賞当初は相当な話題になったそうだけど、同じ合田シリーズの「レディ・ジョーカー」の方がおもしろかった。
本作品は犯人の動機がよくわからないのと、過去の犯罪者の動機も説得力に欠ける。
ただ、北岳の風景のダイナミックさと、合田警部補たちの捜査のじりじりとした苛立ちがよいコントラストになって、全体としてはいい作品だと思う。
ストーリーには全然関係ないけど。
加納くんを何故「元義兄」の関係にしたんだろうね。
フェティシズムが感じられてよい。
昔から私は「義兄」「義弟」という関係に非常に弱いフシがある。
「義兄」モノの金字塔は長野まゆみの「レモンタルト」かな。 -
最初から惹きつけられるものがあるのですが、何もわからないうちに何年か経ち、全く別の視点で別の事件が語られ、別視点で何かが動いて…と言う形でなかなか関連が見えてきません。それに加えて警察関連の登場人物がやたら多い。読み手にわかりやすいようにという作者の意図なのかあだ名やその由来まである、個性的な多すぎる人々を読み分けながら読んでいたら疲れてしまいました。それでも事件や過去とのつながりが気になり意地で読み続けている感じです。上のラスト近く、ようやく何かが見えてきました。ちょっとほっとして下に進みます。
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【作品紹介】
全面改稿!!
第109回直木賞受賞作
警察小説の金字塔
21世紀、33歳の新生・合田雄一郎、登場
「俺は今日からマークスだ! マークス!いい名前だろう!」――
精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークス。南アルプスで播かれた犯罪の種子は16年後発芽し、東京で連続殺人事件として開花した。被害者たちにつながりはあるのか?
姿なき殺人犯を警視庁捜査第1課第7係の合田雄一郎刑事が追う。直木賞受賞作品。
合田雄一郎は音一つなく立ち上がった。
33歳6ヵ月。
いったん仕事に入ると、警察官僚職務執行法が服を着て歩いているような規律と忍耐の塊になる。
長期研修で所轄署と本庁を行ったり来たりしながら捜査畑10年。
捜査1課230名の中でもっとも口数と雑音が少なく、もっとも硬い目線を持った日陰の石の一つだった。――(本文より)
※感想は下巻読了後 -
感想は下巻で
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久しぶりに小説を読む。
途中から引き込まれるように読み、下巻が楽しみである。