新装版 人間の檻 獄医立花登手控え(四) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735896

作品紹介・あらすじ

子供をさらって手にかける老人の秘密。裁きを終えた事件の裏に匂い立つ女の性。小伝馬町の牢内に沈殿する暗く悲しい浮世の難事を、人情味あふれる青年獄医がさわやかに解決する。だがある日、かつての捕物の恨みから、登の命をもらうと脅す男が現れた-。著者が五年にわたって書き継いだ傑作シリーズ完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 2002年発行、講談社の講談社文庫。6編。このシリーズの最終巻。柔術道場が大きく絡むのは最初の1巻だけだった。もっとも最後まで真面目に通ってはいたようですが。やはり犯罪捜査は本書言うの岡っ引きの方が役に立つのか。この巻は前半は主人公が被害にあいそうな話はないが、最後は最大のピンチが。それでもなんとかやっつけてしまうところがすばらしい。そして最後の場面へ。なんとなくにやり、としてしまうのが最後ということで、もっとこの話を続けてほしいな、と思わせることに成功している。

    収録作:『戻って来た罪』、『見張り』、『待ち伏せ』、『影の男』、『女の部屋』、『別れゆく季節』、解説:『「女の部屋」の謎』出久根達郎、他:年譜、備考:1983年4月に講談社より刊行、

  • 「獄医立花登手控え」シリーズ完結編。

    最終話「別れゆく季節」より
    幼馴染のおあきを賊の手から救い出し、おあきや、従妹のおちえとの若き日々が終わり登も大坂に医術を学びに旅立つ。
    「若さに任せて過ぎてきた日々は終わって、ひとそれぞれの、もはや交わることも少ない道を歩む季節が来たのだ。おあきはおあきの道を、おちえはおちへの道を。そして俺は上方に旅立たなければならぬ。」

    「春秋の檻」にはじまったシリーズの4作は立花登青春記だったな。

  • 2019.8.2(金)¥150(-20%)+税。
    2019.8.15(木)。

  • すべて読み終わってみて、感想を一言でいうと、さわやかな物語だった、ということ。

    小伝馬町の牢獄医師という主人公の設定の他に、4冊それぞれのタイトルに「檻」という単語が用いられているので、窮屈で真面目な話というイメージもあったのだが、そんなことはまったくなかった。

    なぜそういうタイトルにしたんでしょうね。

    手品のように次々に物語が生み出されていくさまは圧巻ともいってよく、中井貴一主演でNHKでテレビドラマ・シリーズが作られたそうだが、それも当然である。

  • 全巻を通してとても面白くこの巻で
    最後かと思うと残念。
    キラキラ輝いた青春の日々は終わりを告げ
    最後にそれぞれの大人の道を歩んで行く事を
    自覚する登。
    おちえとの最後はちょっと切なく甘い。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    子供をさらって手にかける老人の秘密。裁きを終えた事件の裏に匂い立つ女の性。小伝馬町の牢内に沈殿する暗く悲しい浮世の難事を、人情味あふれる青年獄医がさわやかに解決する。だがある日、かつての捕物の恨みから、登の命をもらうと脅す男が現れた―。著者が五年にわたって書き継いだ傑作シリーズ完結編。

  • 面白かった。過去に中井貴一が主人公を演じ、溝端主演でリメイク。

  • シリーズ完結。そうか、最後はどうなるのね。いいねえ、溝端君!

  • 子供をさらって手にかける老人の秘密。裁きを終えた事件の裏に匂い立つ女の性。小伝馬町の牢内に沈殿する暗く悲しい浮世の難事を、人情味あふれる青年獄医がさわやかに解決する。だがある日、かつての捕物の恨みから、登の命をもらうと脅す男が現れた―。

  • やはり、藤沢周平氏の小説いいね!

    獄医 立花登手控え 4 シリーズ完結編。
    人情味あふれる、登のやわらの凄さも、良い。
    おばさんの小言も、おちえの甘えた我儘も可愛い。
    大坂に修行に行く前に、おちえと、結ばれるのだが、描き方が、綺麗で純情さが、初々しい。
    やはり、時代小説は、藤沢周平氏 一押し!!!

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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