- Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062737135
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
良い作品です。特に最後はなかなかの物です。
でも期待が大きすぎたのでしょうか、それとも私の体調のせいでしょうか、何故かのめり込む所までは行きませんでした
「喜知次」の時もそうだったのですが、長編のプロットにやや難があるように思えます。どこか必然性のようなものが不足していて、心のどこかに「何故?」という疑問符が見え隠れするようです。また、「実はこうだったのだ」のような解説が隠し玉のように最後に出てしまうのも、あまり好きではありません。
しかし全体から醸し出されるちょっと重苦しい雰囲気や、それゆえに時折薄明かりに浮かび上がってくる登場人物の優しさや清冽さには捨てがたい物があります。
-
主人公と結婚も考えていた幼なじみと親友と……どうしてこんなことになったのか、ラストがちょっと意外だったかなあ。
おもしろかったです。 -
藩内のお家騒動に巻き込まれ翻弄される下級武士たちの哀しさと、主人公のしなやかさや成長を描いた物語です。
乙川作品、やっぱりハズレなし!すばらしいです。
今回は主人公の養父、仁右衛門の言葉にずっしりきました。
小説なのにフセン貼りまくり。少しだけご紹介します。。
「明日のことを考えられなくなったら人間は仕舞いだ、いかに財を成そうがそうでなかろうが、明日のことを考えぬ人間は惨めだ、若いころは十年、二十年さきまで考えたものだが、歳をとるにつれて五年さき一年さきとなり、そしてとうとう明目のことすら考えられなくなってしまった」
「人はどう生きようと最後には後悔するようにできているのかも知れん、しかし生きている間は明日を見て暮らすほうがいい、不幸や憎しみを忘れるのはむつかしいが、忘れなければ立ち淀むばかりだろう」「しかし、よしんば忘れたとしても再び思い出さぬとは限りません」 「そういうこともあるだろう、だが一度忘れておけば次は軽くなる」
「腹の見えぬ人間を頼るよりは自然に出会った人を大切にすることだ、人が一生の間に出会える人間は限られている、その中には縁がなく去っていくものもいれば死別するものもいる、結果、残るのはわずかな人数だが、それが利勘のからまぬ人たちだろう、それでよいのではないか」 -
2011.2.8(火)。
-
初めて手に取った作者の時代物。山本一力よりは気に入った。
-
難しかったです…
登場人物が、誰が誰だかわからなくなってきてしまって、誰が味方なんだか敵なんだかわからなくなりました
私の読解力のなさが伺えます…