フォー・ユア・プレジャー (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062738170

感想・レビュー・書評

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  • 園の存続のため新宿を走り回るハナちゃん園長。
    今回の裏のお仕事はクスリの売人探し。

    一方で、恋人の理沙が行方不明となり、相変わらず大忙し。
    今夜も眠れない園長先生だ。


    一夜をともにした男を探してほしいという依頼。

    だが、調べてみると、どうやらその男はクスリの売人らしい。
    今回の仕事もだんだん、きな臭くなってくる。

    そんな中、愛しき理沙の行方が分からなくなったという、
    理沙の妹からの電話。

    何者かに拉致された様子。

    ハナちゃん、パニック。

    マンションの一室に監禁されていることを突き止め
    救出に向かったところ、男女の射殺死体を同時に
    発見してしまう。

    事情があれやこれやこんがらがって、
    いつのまにか、警察学校で同期だった男の命を救うため、
    射殺犯を突き止めさせられる羽目に。

    このシリーズの魅力は一つや二つではない。

    園長先生という顔と、ヤバい仕事も請け負う探偵の
    二つの顔を持つ設定。

    そして、全員といっていいほど、愛おしくて好きになってしまう
    登場人物たち。

    凶悪、狂暴な経済ヤクザ、山内でさえ愛すべき人物に
    見えてくる。

    山内の危ない魅力は、別の作品、「聖なる黒夜」で、
    たっぷり描かれているので、そちらもおススメだ。


    警察学校で同期、今は山内の部下となっている
    斎藤の命を救うため、満身創痍で走り回る
    展開には泣けてくる。

    ともかく、ストーリー展開のスピード感は相変わらず。

    一ページ、一行に目が吸いつけられ、結末まで止まらない。

  • 園長探偵・花咲慎一郎 今回も危機一髪!
    無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎。彼に持ち込まれた人探しは、やがてクスリがらみの危険な仕事に発展する。その上、最愛の女性・理紗が行方不明に……。 次々に襲いかかる無理難題と戦う心優しいハードボイルド探偵に、明日はあるのか!?
    Amazon より

    かなりドキドキした.続きが出ているのに主人公が死ぬわけないと思いつつ、死ぬんじゃないかと思った.
    ところどころに、人生哲学が散りばめられているこのシリーズ.人間の弱さと強さの両方を思い知る.

  • 花咲慎一郎シリーズ第2弾
    スピード感があるからどんどん読めて面白い
    殺人事件に巻き込まれて散々だったけど、借金が少し減って良かった
    次も早く読みたい

  • ミステリーなのかハードボイルドなのか、はたまた人情モノなのか、まあどれも当てはまるといえばそんな感じ。
    シリーズ物なので、次も読むと思うけど、なかなか微妙だ。

  • 花咲慎一郎は男気があって頼もしくて明るい。好きになってしまう女の人も多いだろうな。
    しかし今回突然に赤ちゃんを預けに来た父親には腹が立つ。奥さんに対しても、愛人に対しても、娘に対しても身勝手な愛情しか持ち合わせていない。おまけに自分の罪の重さもまるでわかっていない。情けない奴だ。

  • 縺薙l繧ょ?溘j縺溘?らァ∫ォ区爾蛛オ縺ィ菫晁ご蝨偵?蝨帝聞縺輔s繧貞?莉サ縺ィ縺?≧縺ョ縺ッ髱「逋ス縺??

  • 今回も読みやすく、そして中盤からは加速度的に止められなくなってくる。特に主人公の花咲慎一郎と、探偵事務所の城島との掛け合い、駆け引き、掛け合いが秀逸。また、どの登場人物も根が優しくて、好感が持てるひとばかりというところが気に入っている。ラストは全員参加、全員の糸が絡んで繋がってと、やや強引な印象も受けたが、それを補って余りあるスピード感。考えてみると、最初の依頼を受けてからラストまで、たった1~2日ほどの出来事。

  • 花咲シリーズ第二弾。
    今回も面白かったけど、ハナちゃんが忙しすぎて…、読んでいるこちらもちょっと疲れました。
    熱い、クサい、モテすぎな気がする。もっと苦悩に満ちた姿が見たいってのは意地悪かしら。

  • 花咲慎一郎シリーズ第2弾。

    今回もまた、人探しから麻薬の売人が浮上してきたり
    恋人の理紗さんが行方不明になってしまったり、
    赤ちゃんが緊急入院することになったり、
    さらには、元同期の命を懸けて、春日組の大幹部・山内から殺人事件の犯人探しを引き受けることになってしまったり…。
    自分の命だけでなく、友人や園にまで被害が出てしまうかもしれないリスクを背負いながら、東京中を必死に駆け回るハナちゃん。

    ほんの、2.3日の間の出来事だけど本当にいろんな事が起きていて、にこにこ園の子供たちが安心して眠っている間にも、不倫、麻薬の取引や銃撃戦、人が死ぬこともある。色んな人の人生や関係性が垣間見れたり、読み進めているうちに思わぬところであの人とあの人が繋がっていたり。世間は狭いなぁなんてちょっと面白く感じてしまう反面、そんな出来事は実は気付かないだけですぐ近くで行われているのかもしれないと思う怖さもある。

    最後の方で、
    奥さんが出て行ってしまい、生後間もない1人娘連れてにこにこ園を訪ねた父親にハナちゃんが言った言葉、「出来るんだ。」色んな修羅場を潜り抜けてきた直後だからこそ、この一言には重みと説得力がある。もう格好良すぎ…!



    山内練の出番が前回よりも結構多くて嬉しかったです。
    アメリカのパーティジョークを話して大笑いしてたりジーンズと裸足にスニーカーなんてカジュアルさも見られたりしてちょっと驚き。女も男も惹きつけるカリスマ性は相変わらず健在で、片腕にするほど信頼していた部下を笑いながら半殺しに出来る所など誰よりも残忍な所はあるけれど、何だかんだハナちゃんの事を気に入っていて懐が広いところがやっぱり好き。

  • 評価は4。

    内容(BOOKデーターベース)
    園長探偵・花咲慎一郎 今回も危機一髪!
    無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎。彼に持ち込まれた人探しは、やがてクスリがらみの危険な仕事に発展する。その上、最愛の女性・理紗が行方不明に……。 次々に襲いかかる無理難題と戦う心優しいハードボイルド探偵に、明日はあるのか!? 読み始めたら止まらない傑作シリーズ第2弾、待望の文庫化!

    最後は全て解決!と分かっていてもあっこっちの事件が絡みすぎて途中とっ散らかった感が。
    今回の花咲の命をかけた調査が組長の女たちの我が儘からだったとは何とも因果な世界だ。
    最大に印象的だったのは若頭山内。意外とお茶目で少々の情あり。それでも、本物のヤクザにはこんな人間的な部分は皆無だろうなぁ~
    相変わらずピンチに漏らす花ちゃんの投げやりな言葉は良いセンスしている。

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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