文庫版 塗仏の宴 宴の始末 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (1088ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062738590

感想・レビュー・書評

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  • 「宴の支度」を読み終わってからしばらくこの煉瓦本を読める状況になくて時間が空いてしまって、その結果煉瓦を2個に並べて持ってページを繰るハメになってしまった(ダンベルかよと)ため、
    続き物と意識して連続で読むことを強くお勧めします。

    後半、すんごい数の人物たちが次々と集まってきて一堂に介して、そして事件の真相が明らかになるカタルシスの快感はシリーズ随一の興奮(と毎巻読むたびに思い直しているのだけれど)。

    もうすぐ(2023年9月)の新刊に向けた、再読の旅はあとちょっと……

    追記:本作の読みどころのひとつに京極堂と榎木津の絡みがある。今まではエノさんが好き放題やったのを京極堂が(いやいや)後始末する展開が多く見られたけれど、今回はふたりが当に友達みたいな(いや元々そうなんだけれど)関係性を見せるのがたまらない。

  • 解決までが長かった…
    途中、誰の視点で書かれているのか疑問に思うところがあったが、所々に黒幕が登場していたのだろう。
    それにしても思いもよらない結末だった。

    (巻数を重ねるごとに、主人公とその友人達以外にも再登場する人物が増えてきて、誰だったのか何をした人なのか、自分の記憶が曖昧になっている。続けて読もうにも1冊が長過ぎるのが難点…)

  • 姑獲鳥の夏をこうやって絡ませてくるのか!!と感嘆した。それはそれとして長く複雑だった…作者の持ち味だろうから欠点とはみなしていないんだけど、途中図でも書いたろか!?と思いながら読んだ。楽しめたのでよかった。茜さん亡くなったの惜しいな…わりと悪いことした人容赦なく死ぬなと思った。

  • シリーズ史上最強最悪の黒幕。前作「女郎蜘蛛」も存在感があったが、それを上回るスケールの非道を見せてくれた。記憶を弄られ、家族の繋がり、そして人生を壊されるくらいならいっそ殺されたほうがマシかもしれない。
    今回の事件では、犯人の奸計によりお馴染みの面子がバラバラに引き裂かれる。中でも、敦子が洗脳されたのは衝撃的だった。そして、関口先生が可哀想な目に遭うのは毎度のことだが、今回はいつも以上に踏んだり蹴ったりだ。序盤から終幕まで拘束され続け、憑物落としの様子も見れず、狂言廻しの座まで黒幕に奪われているのは不憫でならない。
    今後に因縁が残るラストで、続編への期待が高まった。次作もなるべく早く読みたい。

  • 過去の人一気に登場。
    関口放置がいつまで続くのかハラハラしていたが、ついに最後まで救出シーンはなかった...笑
    対して黒幕は今回で決着はついてないけど、ホームズでいうモリアーティ的な存在なのかな

    #読了
    #京極夏彦

  • 難しいけど面白い
    京極堂はなんとなく恰幅の良い男かと今までは思っていたが違った。

  • 騙した方が騙されている。京極夏彦らしい入り組んだストーリー

  • な…長かったー!!!笑

    前までの内容に比べ、なんだか京極堂が中禅寺として描かれていて背景が見えてきて、不穏な動きも今後に繋がりそうで、少年○ャンプのような展開になってきましたね!笑

    尾国さんは堂島の手下として今後も出てくるのかと思いきや…(笑)ちょっとキャラがかぶってましたもんね
    美少年笙くんは、私の脳内ではもはや千と千尋のハクです。。
    堂島のチート感がすごくて、すごいはずの榎木津も木場も霞んじゃってましたね……関口は今後やっていけるのか……!?と余計な心配
    そもそも関口ラストまで悲しい最後だったな……
    この後百器徒然袋読めば元気が出るだろうか。時系列的にもそろそろいいはず!

    それにしても高校以来の再読なんだがなんも覚えてなかった……絡新婦までは割と記憶があるんだけどな……ある意味楽しく読ませていただきました。

    名前覚えるのが苦手なので、佐伯家で既にパニックなのに、村人、宗教、その幹部、刑事さん……と50人は登場人物いたんじゃないかという状況が少しきつかった……岩がつく人3人くらいいなかったか??ラストの岩川さん(尾国刺した人)はもはや誰って思ったけど、戻る気がなくなり謎のまま……。読み返そうにも厚すぎて見つけられない(笑)そもそも上巻下巻どっちかも忘れてしまう(笑)

    そしてとにかく情報量が多かった!!!
    中禅寺と多々良先生を喋らせてはいけないね!!!笑
    鳥口君より理解できてなかったよね!!!笑
    あの内容を理解しながら読んでる読者がどのくらい居るのか知りたい……みんな知識になってるのかな……それとも「ああその話しね!」ってピンとくる人もいるのだろうか(笑)

    中禅寺、知り合い少ないのかと思いきや最近沢山出てきてそれも頭の中でゴチャゴチャしてます。
    多々良先生と明石先生とね!
    あと司さんと駱駝さんは榎木津と木場の知り合いか??
    どこまでが誰の知り合いかも危ういので相関図が欲しい。

    ラストは宴の終わり感があって素敵だった。
    読者も本を投げ出して一緒に寝そべりたいだろう。

    どうでもいいけど京極堂はお酒飲めないのか??
    っていうのと京極堂とエノさんが煙草吸っていて1人でニヤニヤしていた。京極堂とエノさんの言わずともわかっているやりとりと、エノさんと木場の学生のノリなやりとりがとてもかっこいいなぁと思った。

    さぁて新作までに邪魅まで読み返せるかなーーー?

  • たつみ大丈夫か…?

  •  『絡新婦の理』が静なら、こっちは動。
     占い師、霊感少年、気功道場、漢方薬局、風水経営指南、自己啓発講習、私設研究団体、新興宗教と怪しい面々が、住民の消えた「へびと村」を目指して、狂騒を繰り広げ、ついに乱闘騒ぎになっていく。霊感少年は京極堂に「出てくるな」という伝言を寄越す。
     京極堂が動かないのは、これが彼と関わりのある事件、旧陸軍研究所にかかわった事件だからである。そんな京極堂をプッシュするのは、その特殊な能力によって真相に到達している探偵・榎木津である。結局、京極堂も「へびと村」に乗り込んでいくのだが、今回、ケンカも強い榎木津の活躍は著しいので、榎木津ファンは喝采されよ。
     キーワードは本末転倒。塗仏はじめ「宴の支度」でタイトルに挙げられた妖怪は、名称と図像しか残っておらず、その内実がわからないものばかりである。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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