世紀末の隣人 (講談社文庫)

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著者 : 重松清
  • 講談社 (2003年12月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062739122

世紀末の隣人 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 期待してなかった分面白く読めた。
    事件が起こるとそれに少しでも関係した人の数だけ色々なドラマが続くが、部外者はその状況をすぐに消費し、歪な印象のみを残す。

  • 尊敬する作家の一人、重松清さんが初めて臨んだルポルタージュ。
    ご本人いわく、寄り道、無駄足、蛇足だらけの一冊で
    世紀末に起きた犯罪や出来事に縁のある土地を訪ねて書かれたものです。

    西暦2000年はあたしがハタチになった年で
    当時の出来事で鮮明な記憶に残っているのは
    和歌山で起きたカレー砒素混入事件ぐらいだったんですが
    ここ数年で立て続けに起きているかのような気がしていた
    通り魔殺人事件や監禁事件、そして若者による犯罪はあの頃も存在して、
    世の中を震撼させ、評論家を騒がせていたんですねえ。

    犯罪者や人間の弱さを擁護するわけじゃないんですけど
    世の中が狂ってきたと何年も嘆き続けたってなくなりはしないんだから
    そろそろ”最近の日本”に落胆するのはやめてもいいんじゃないかって
    そんなことを考えさせられました。

    ★が3つなのは
    序盤の犯罪の話から
    終盤にかけて日産や多摩ニュータウンの話に移行して
    ちょっと尻すぼみな印象を抱いたことと
    最終章が東京育ちのあたしには物悲しすぎたからです。
    相変わらず文章には惹かれるので
    今度はもうちょっとのどかで優しいルポを読んでみたいなあ。

  • 「読み物作家」が書いた「寄り道・無駄足ノンフィクション」。作者とともに20世紀末に起こった様々な事件に「寄り道」する同行者たちに心惹かれてしまう。

  • 916
    少女監禁事件、和歌山毒カレー、リストラ、ニュータウンの30年…世紀末12のルポルタージュ

  • 小説が大好きです。ルポは初めて読みましたが、、事件のことの寄り道は構わないのですが、ルポとしては街のこと人のこと主観的な表現が入りすぎているような気がしました。個人の事件は社会背景と無縁ではないのは事実だと思いますが…はたして当事者や関係者はそこまで深く感じていたのか…
    現実味に欠けるような…違和感を感じました。あまりルポにはふさわしくないような…
    これがエッセイというか個人の感想というのであれば違和感は感じません

  • 1999年から2000年に起きた事件を小説家としてルポする12の話し。

    克明なルポとは違って、寄り道したり作家として想像力が入り込んでる独特さがありました。
    もう10年経ってる事なので、「あー、そう言えばそんな事件があったな」な話しが11話でした。

    なぜ、全12話すべてにしないのかと言えば「ニュータウンの30年」の話しは、まさに私が多摩ニュータウンに住んでた時期でした。
    この作品タイトルと同じにその場で「隣人」として生活してましたから、このルポだけはとっても身近に感じ住んでいた当時を思い出してました。¥

  • 凶悪事件の背景を考える。ノンフィクション。

  • 小説は面白いけど、これはちょっと…。本人も書いているとおり、この人はやっぱり読み物作家なのだろう。
    ルポなのか、読み物なのか、どっちつかずな感じになってしまっている気がした。

  •  作家、重松清が事件現場を訪ね自分の目と周辺の取材を駆使し、事件のなぜに迫る。事件が起こる要因がどこにでも潜んでいるのならば、わたしたちは安心して暮らすことはできない。全ての事件に共通しているのは、どこでも起こりうることなのだといことなのだ。本の題名がそれを語る。

  • 重松清さん29作品目。

    2000年前後に起こった事件を独自の切り口で深追いしている。
    和歌山ヒ素カレー事件とかとても懐かしい。

  • 重松清による、20世紀末に起きた事件等々のルポルタージュ。新鮮でした。
    「世紀末」の、独特の世間の空気を感じられた気がしました。もう少しひとつひとつの事件について掘り下げて欲しかったような気も。

  • 初めてこの人のフィクションではない物語を読んだ。
    20世紀末に起きた事件を彼独自の見解で書き記している一冊である。
    重松清という人は、事件の犯人だけでなく
    友達や親、さらにはテレビの視聴者等
    さまざまな視点から物事を捉え
    物語を構成しているのだとこの本で知ることができた。

  • この本は小説ではなく20世紀末に起こった数々の事件を検証しているものです。
    池袋通り魔事件、神戸児童殺傷事件から、日産自動車の業績不振までいろいろなことについて書かれています。
    ただ真相を追究するのではなく、その事件の周りにある重松氏の言葉で言う「寄り道」、「無駄足」、「蛇足」にこだわったものになっています。
    ただ、それで中心にあるものがボケてしまうのではなく、その周囲の関係ないように思えることこそが大事だと気付きます。
    また、そのことを調べることによって、重松氏の作品の奥深さにつながっていると思いました。

  • 語り尽くされてるものが題材だからか、、、

  • 情報が多すぎて
    事件が起これば分かりやすい理由が好まれる。

    そこに、そうじゃないよね。
    って色んな角度から迫るのが重松さん。

    でも、小説のほうが好き。

  • タイトル通り世紀末に起きた事件や問題について書かれたルポルタージュ作品。
    風化し、忘れ去られたような、今となってはもう過去でしかない話。 だけど、その原点への寄り道、無駄足あるいは蛇足こそが隣人達を再び今に蘇らせている。
    「夜明け前、孤独な犬が街を駆ける」
    「支配されない場所へ」
    「寂しからずや、「君」なき君」
    など同世代が抱いた感情は少なからず共感してしまう部分もあった。読めば読むほど深みも出てくる。
    重松小説にも深くリンクしているこの一冊。 一見の価値あり。

  • こればっかりは賛否両論仕方ない。
    中途半端な私は星三つという軟弱者。
    でもどっちかっていうと反対意見。
    しかし、読み物としてはとても興味深い。

    足し算の原理はあたしもそうかもしれないなあ。
    そうだよね、単純に「増える」とかそういうことじゃないよね。

    でもなあ、これ「重松清」っていう優しいルポライターの憶測でしかないんだよなあ。
    そうなのかもしれないけど、そうじゃないかもしれないよね。

    別にこの人だって庇ってるわけでは決してないんだろうし、あくまでも客観的に、あんまり見ない角度から事件を見るっていうコンセプトなんだろうけど。

    でも被害者家族はたまんないだろうな。

    あたしも決して加害者をかばうわけではないけど、悪いことっていうのはわかってるけどどうしようもないときっていうのはあるんじゃないかと思っている。

    だって人間って言うのは自己中なものだし、そうじゃなきゃだめだと思う。

  • これはどう評価していいのだろうか?
    感想としては切ないです。
    現代のノンフィクションなのでしょうか・・・

  • 事件が起きた時はみんな注目するけど、
    終わってしまえば全てを忘れる。

  • 家族や教育などを中心に執筆している著者が、社会問題、とりわけ家族が絡む問題、にスポットを当て、ルポを書いている。
    新聞やニュースでの取り上げられかた、とは異なっているのは間違いない。異なっている、といいうよりは一歩踏み込んでいる、といったほうがいいかもしれない。
    一つの事件に対する視点が変わります。

  • 〈ゴジラの目の位置から東京の街並を見下ろすと、やはりそれらすべてを踏みつぶしたい衝動にかられた。原子力怪獣・ゴジラが“核”のメタファーであるとすると、やはり、やがて僕達はゴジラに踏みつぶされる日がくるのだろうか?〉
    引用部分の二つのセンテンスには、大きな転倒があることを見逃してはならない。
    踏みつぶす/踏みつぶされるを同時に夢想すること。
    核の時代に生まれた僕らは、常に地球の終わりを感じながら生きている。

  • 視点が変わる。

  • 新感覚。

    『寂しからずや、「君」なき君』のなかで、
    十七歳は危険な年齢、らしい。そして十七歳とは童貞の年齢である。マスターベーションの年齢である。

    と重松清はこう措定している。なるほどなるほど。いろんな事件を引き合いに出し彼独自の考察がおもしろい。だが簡単には納得しない。

  • ルポライターとしての重松清の話は始めて読んだかな。
    2000年辺りの事件を追う。
    カレー事件や17歳のバスジャック事件、幼稚園児殺害事件とか。。。。
    外側から書く、調べる、ルポする。自分もやってみたいって思った。
    「まわり道まわり道」って言っていたけどなんかそれでよりリアルで時間もおいて冷静に見れるって言うかよかった。
    日産の工場閉鎖「モノより思い出」多くの家族は苦しんだんだな。。。。。。。
    モノを多角的に見られるようになりたいな

  • こういう本には精神分析が詳細なルポタージュを求めてしまうので、宙ぶらりんな感じがした。
    池袋通り魔事件が『疾走』の元になっているんですね。あれはいわゆる“少年犯罪もの”のジャンルとして書いたのかと思っていたが、そういう括りだけではないと知って納得。

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