邪魔(上) (講談社文庫)

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著者 : 奥田英朗
  • 講談社 (2004年3月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062739672

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邪魔(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 上巻では、二人の主人公(?)が放火事件とそれぞれの関わりを持ち、その生活への影響を描く。警察官の九野は、交通事故で亡くした妻を未だに思いその義理母を慕う。上司から同僚監視という厄介な仕事を押し付けられ、その同僚から恨みを買う。及川恭子は、夫の放火疑惑から逃れたいあまりに、パート先のスーパーでの労働形態の抗議に出る。

  • 人は誰もちょっとした満たされない思い、思うままにならない状況、いたたまれないほどではないが逃れられない立場等を抱えている。そのうような否定的な環境にありながらそれぞれがそのストレスを何らかの形で発散している。ただしそれは倫理的道徳的法律的に許される範囲である。
    しかしこの物語では登場人物たちの多くが超えてはいけない一線を越えていってしまう。それも本人さえ気がつかないようなちょっとした逸脱が重なって、重大な状況に陥っていくのである。人はこのようにして堕ちていってしまうのかと考えさせられる。とはいっても物語の展開は重たいものではない。いろいろな立場の違う登場人物たちが、絡まり合って一つの物語を作っていく。先の読めないストーリー展開で読者を引き込んで、最後まで一気に読んでしまうエンターテイメント作品である。

  • これが本当の日常なんだよなあ。もっと救いのあるやつを読みたい。

  • 【図書館本&読友さんオススメ本】記念すべき読メ登録300冊目の本がこの「邪魔」になった。今までの「無理」「最悪」と違ってスピード感はなく、割とじっくり読ませる感じ。なんとなく「邪魔」というタイトルが合っていないような気がする。久野と花村、及川夫妻が今後どうなるか。下巻へ行ってきま~す♪

  • なにが邪魔なのかなー

  • 及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供二人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴一年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作

  • 映画館も無い文化度の本城市。
    そこで起きた一つの放火事件。
    警察・ヤクザ・パートの主婦、様々な思惑が巡る物語。

  • 「最悪」に続き読んだ。夢中で。衝撃。

    平凡な日常が転がるように、加速度的に狂っていく様を描くのが本当に上手だなあと。
    自分だけは普通だと思っているが、いつ運命が変わるかなんて誰もわからない。

    窮地に立たされると人間何をするかわからない…
    恭子の堕ちてゆく様、結婚に関しての後悔が沁みるようにわかる。切ない…

    これまで穏やかでいられたのは、追いつめられたことがなかったからだけなのだ。
    いつも観客の側だった。感想を言ってればよかった。


    九野の姿も、切ない。
    自分の心を閉ざし、しあわせを求めず生きる姿。
    自分に素直にならないと。

  • BOOK・OFFで100円で購入するものの、読んでいるうちに、あ。読んだ( ̄▽ ̄;)。と自分の記憶力がヤバいです。登場人物は、覚えているんですけど、ラストや過程が覚えていないので。面白いからいいですわぁ(笑)先が気になるです。

  • 細かな描写に引き込まれ、ついつい読み進めてしまう。

  • 前半はなんだか警察内部ってごちゃごちゃしてて小難しい…とか思ってだらだら読んでたけど、後半から一気に面白くなって止まらなくなった…!警察も旦那も妻も若者たちもみんながみんなお互いに追い詰めて追い詰められてる感がすごい!奥田さんのこのタイプの話は初めて読んだけど、このひとはシリアスも書けるんだなあ…すごい…下巻が気になります

  • 2015.9/24〜27。感想は下巻に。

  • 三人の登場人物の視点から、時系列に沿って描き出された一つの事件。人一人に対する細かい心情描写が特徴的。

  • 適度に不幸な人たちの物語

  • 始めはそれほど夢中にならなかったが、前篇後半からの先が気になる感がすごい。
    途中から本が離せなくなってしまう、加速度的に面白くなる本です。

  • 殺人者として追われるアキヒロがひとり暮らしの盲目のミチルの部屋に侵入したあたりから引き込まれる。バレないように身を隠してるが目が見えない分他の感覚が鋭いのですぐに他人がいることにミチルは気づく。でも世間からのけ者にされてきたふたりだからこそ相手の存在を気遣えるのよね。最後のアキヒロのミチルにかける言葉が心に響く。君を元気づけたい。でもその方法がわからないんだ・・・・。飾ってない不器用な言葉の方がストレートだ。

  • うまいなー。止まらない。

  • 「無理」に引き続き奥田英朗さん。
    相変わらず暗い救いようのない話が魅力ですね。

    将来に不安を覚えつつも短絡思考な不良高校生。
    旦那に段々不信感を募らせる主婦。
    亡き妻が忘れられない刑事。

    まだまだストーリーは序盤。
    これからどんな暗い展開が待っているのか、もう開き直って楽しみにしたいと思います。

  •  日常生活がちょっとしたきっかけによって壊れ始め、加速度的に収拾がつかなくなってゆく。まさに「最悪」で見てきたとおり。こういうのを書かせるとこの著者はうまいんだなとは思うが、なんだか似たようなものを読まされている気になる。前作はまったく関係のない主人公たちが最後に出会ってともに暴走するというクライマックスがあったけど、こちらはそんなこともなくなんだか尻切れトンボで終わってしまう。ごく普通の主婦である主人公のエスカレートしてゆく自暴自棄さはあまりに異常だし、さりとてもうひとりの主人公である過去を引きずる刑事の造型もいまひとつ影が薄い。半分は警察小説なのだから、この九野のキャラがもう少し魅力的に立てられていたらよかったのに。エピソードにからむ裕輔、花村あたりも小物すぎてやることなすこと薄っぺらだし。解説を読むとこの著者はプロットを立てずつまり結末を考えないで書き始めるのだとか。ああそれでか。勝手に動き出す登場人物たちをうまいこと操って物語を収拾するのが作者の腕だろうに、今回はそれがうまくいかなかったわけだ。

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