海と帝国 (全集 中国の歴史)

著者 :
  • 講談社
3.38
  • (3)
  • (3)
  • (8)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 84
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062740593

作品紹介・あらすじ

大艦隊による南海遠征や万里の長城の修復など古代の色濃い明朝。少数の満州族のもとで人々が闊達に生きるシステムを作り上げた近代的な清朝。古代的な明から近代的な清へ。モンゴルが切り拓いたユーラシアという大きなシステムの上に展開する、壮大な「海の歴史」としての明清五〇〇年の歴史。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 時代背景中心。歴代皇帝のエピソードがもっと見たかったな…。
    万暦帝なんて、名前が出ただけで、メインは張居正だし…。
    せっかく500ページ以上あるのに、思ったのと違う…。

  • UM2a

  • この巻では、中国の近代史の中でも「明・清」の時代を東アジア諸国と清末期にはイギリスとの戦争「アヘン戦争」まで解説されています。

  • 明や清の歴史がまともに出てこないのでこのシリーズで扱う必要はあったのだろうか?
    貿易に主眼を置いているが、著者の独自の経済学のようなものは、いつも前提から結論まで飛躍しすぎているので、私には理解ができなかった

  • 『海と帝国』のタイトル通り、明朝・清朝が、海運や貿易を通して伝統的な中国の領域を超え、近代世界システムへ関連する過程を書き出しています。政治史は比較的記述が薄めで、経済史・社会史が中心です。「海」というキーワードを通して中国、ひいてはユーラシア大陸全体の歴史をマクロ的に書き出す事が多いので、海洋国家としての明清時代に興味がある方におすすめです。

  • 交易で歴史をみるという視点が面白い歴史書です。恣意的な明朝と自制的な清朝というまとめも面白いですね。
    王陽明や陳弘謀などの政治家、大きな権力をにぎった宦官、普通の歴史書には載らないような海賊や、大商人、地方の名族などの伝記をからめて歴史のシステムを語る所は迫力があります。また、清朝の成立には毛皮の交易が関わり、明初の現物経済には塩がつかわれていたこと、明後期から清の盛世にかけての銀と銅銭の関係、タイからの食糧輸入、日本の輸出品の変遷が中国の需要の変遷に関係していることなど、物から歴史を見る点も、どれも興味深いものばかりです。人口問題や、チベット問題、台湾の開発や、華僑のことなど、今日の中国に関する問題のルーツも説かれていますし、冒険商人や、カントリートレーダーの活動など、オランダやイギリスの活動、マテオリッチやアダムシャールの活動など、西洋人の活動も視野にいれて、歴史のおもしろさがつまった一冊になっています。

  • 岸本先生、参考文献。
    経済の観念が出てくると、とたんに理解が難しくなるという自分の限界を思い知った。
    交易とか本当むずかしい。ウォーラーステインも難しい。

  • 展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号 222.01//C62//9

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1957年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、立教大学文学部教授。専攻は中国社会史。著書に『中国の歴史9 海と帝国』『伝統中国─〈盆地〉〈宗族〉にみる明清時代』『シナ海域 蜃気楼王国の興亡』(以上、講談社)、『貨幣の条件─タカラガイの文明史』(筑摩書房)、『死体は誰のものか─比較文化史の視点から』(ちくま新書)、『人口の中国史─先史時代から一九世紀まで』(岩波新書)ほか。

「2023年 『戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上田信の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×