魔笛 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 191
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748858

感想・レビュー・書評

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  • 4.5

  • 面白いのになかなか進まなかった。

  • 【521】

    おもしろかった。
    最後の視点の転換のハラハラ感はたまらない。

    ただテロの動機がよくわからん。
    あと鳴尾が嫁に惚れた理由もよくわからん。
    心理描写が少ないからかな。想像しろって作者の意図なのかな⁇

  • ラストに向かう三つ巴の終盤は圧巻。あの盛り上が
    りに関しては自分が読んだ中では他に無いくらい
    凄かった。締めは野沢さんに重なって切ないすね。

  • 『なるなるなるなり』

    読みづらく、ただただ疲れた。なのに、面白いから投げ出すこともできなくて、辛い読書だった。

    手記でいて全く手記らしくなく、なんか、そもそも手記らしく書く必要もなくて、物語は面白いのに構成がよくなかった。

    もう読みたくはないが面白かった。

  • 野沢尚ハマり中。なんで44歳で命絶ってしまったんだろう

  • 野沢尚は 読みやすく 映像が浮かびやすい
    文章を書く 作者だった。
    ただ この魔笛は ちょっと 違った。

    なぜ 照屋礼子の 手記で 書かれなくてはいけないのか。
    そのことで 鳴尾と 藤子のことが 浮き彫りになるからだろうか。
    照屋礼子の視点から見ると やはり全貌が見えないね。

    オウム真理教という事実の中に
    様々な素材があって、創作意欲を
    湧き立てることになるのだろう。

    自分の救済をはかろうとして
    無差別殺人に 発展するのか?
    ということだろう。

    照屋礼子は、公安の捜査員だった。
    坂上輪水が創設した新興宗教に、潜入した。
    それが、無差別殺人の渋谷爆発犯となる。
    なぜ、そうなったのか?

    それを追い詰める鳴尾刑事。
    それに協力する獄中結婚した鳴尾の妻 安住籐子。

    照屋礼子の独白で、この事件を説明して行くのだが、
    意外とまだるっこしいのだ。

    照屋礼子は 何をしたかったのだろうか?
    坂上輪水 を慕うことで 爆発犯になったのか。
    よくみえない。
    そして、なぜ 鳴尾をターゲットにするのか。
    ジェラシー?

    公安としての論理が はっきりしていて
    それが 魔笛の 論理を 明らかにする。
    鳴尾の 情理が 打ち破る。
    公安の論理とヒトの情理のぶつかり合い。

    この物語は 野沢尚として、よく勉強をしたあとが見える。
    野沢尚の綿密な物語の作り方に、さらに、詳しくした。
    野沢尚は登場人物の経歴書を作り、その人物のプロフィールから
    キャラクターを作り上げていことで、物語の安定性を作る。
    リアリティとはそういうところから生まれる。
    シナリオとは、その手法によってしか整合性と
    調和性を作り上げることができないのだ。

    爆発犯であるが故に 爆弾のことを勉強した。
    メシア神道であるが故に 神道と仏教、そして新興宗教とは。
    新興宗教からいかにテロリズムが生まれるのか?
    公安の仕組みと 公安捜査員が洗脳されていく様。
    照屋礼子という存在から、沖縄の米軍犯罪の歴史。
    照屋礼子の企みをしられないための公安の隠蔽体質。
    それを追いかけるために 獄中結婚というありかた。
    (ここは、ちょっと無理があるのであるが)

    そこまでの素材の上に組み立てられている。
    読者にお勉強してもらわないと、物語が成り立たないのだ。

  • 突如発生した、渋谷交差点での爆破テロ。宗教団体との関連が取り沙汰されるなか、テロリストの守屋礼子は、元公安の潜入捜査員だった。犯人のメッセージにただ一人気づいた刑事、 は、彼女とのゲームに巻き込まれていく。

    前半は背景の説明に紙数をさかれて冗長な感じだったけど、後半の対決モードになってからは一気に読めました。狂った爆弾魔と一徹な正義という対立に加え、警察組織の確執が混じり合うなか、主人公の熱意には感心しました。
    狂気にかられた宗教団体、面子にこだわる組織、獄中の支援者など、どこかで見たような要素を貼りあわせたストーリーに感じられなくもないですが、爆弾に対する詳述など、著者のこだわりも随所に感じることができます。
    まーケツ爆弾なんて本当に作れるのかって感じですが、絶対にこんな死に方したくないです。

  • 何ていうか、読んでてものすごい疲れるというか、消耗させられた作品。

    そんなことってあるの?
    ・・いや、この作品を読むとないとは言い切れないような・・気がする。

  • やたらに怖くてそれでも一切中断できなかった。

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