蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.11
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本棚登録 : 6805
感想 : 641
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748919

感想・レビュー・書評

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  • 叔父さんから祖母へ、そして祖母から譲ってもらった本。何度読んでも涙する。春児の可愛さ、文秀の賢さはどんな状況でも安定していて素晴らしい。頭上に昴の星はなかったが、春児は信じて予言を自分のものにする。黒丹が逝去するシーンでは一番泣いてしまう。個人的には王逸もお気に入りだ。現在は醜い老婆である白太太と接吻するシーンでの、男前っぷりに惚れる。中国の昔の話は大好きだ。言葉の美しさ、召し物の優雅さ、文章だけで食欲をそそる食べ物、貧富の差やその時代の雰囲気等が私のツボにはまる。この本は何度でも読める。

  • 中華最後の王朝、清末期を舞台にした壮大な物語!
    世界が近代化へと進んでいく中で、中華も歴史ある長い王朝を閉じて近代化へと舵を切る大激動な時代背景が物語を彩る様子が圧巻です。
    評判が良く以前から気になっていたのでようやく読み始める事が出来て嬉しいし、期待を裏切らない面白さで感激!
    壮大なスケールでロマンMAX!

    浅田次郎先生はほんと凄い!

    • hibuさん
      ニャンちってさん、こんばんは!
      僕もこの作品大好きです!
      これから尻上がりに面白くなるので、お楽しみに!
      ニャンちってさん、こんばんは!
      僕もこの作品大好きです!
      これから尻上がりに面白くなるので、お楽しみに!
      2023/08/25
    • ニャンちってさん
      hibuさんコメントありがとうございます!
      蒼穹の昴お好きなんですね、私は今2巻を読んでますが、話が全然失速せずずっと面白いです!
      先が長い...
      hibuさんコメントありがとうございます!
      蒼穹の昴お好きなんですね、私は今2巻を読んでますが、話が全然失速せずずっと面白いです!
      先が長いので、まだまだ長く物語を楽しめそうで嬉しいです。
      2023/08/27
    • hibuさん
      もう登場人物がみんな魅力的なのですよ。
      蒼穹の昴以降のシリーズも面白いので是非!
      もう登場人物がみんな魅力的なのですよ。
      蒼穹の昴以降のシリーズも面白いので是非!
      2023/08/27
  • 全4巻
    浅田次郎の代表作の一つということでずっと読んでみたかった本。

    時代は清朝末期。
    西太后を中心として清朝が崩壊していく様を描いていた。
    西太后といえば悪女のイメージが強く、中国を駄目にした原因といえる人と思っていたが、この本ではそうではなく、清の崩壊を卓越した政治の能力で清の崩壊を抑えていた人という書き方。

    主人公はチュンルという架空の宦官であるが、登場人物の多数が実在の人物であるため、チュンルも実在の人のような記がしてくる。

    簡単な内容として
    西洋の清朝に対する侵略が進む中、偉大な皇帝だった乾隆帝の後裔は暗愚で代々選ばれし皇帝が手にしていた龍玉もどこかに消えた。
    主人公は老婆から時の人になる旨予言を受けその通りになっていくが、時代は清の崩壊を止められない。

    中国の歴史は混迷の時代に突入していくという感じでした。

  • すごい良かった。キングダム的なノリ。名作。

  • 中国で1300年間続いた科挙に挑む青年と、その青年とは幼馴染ながら貧しい家に住む少年とが高名な占い師から輝かしい将来を予言され、清代末期の乱世に翻弄されていく物語。
    科挙がとんでもなく難しい試験だとは知っていたけれど、そのシステムの詳細を本作で知って唖然とした。
    作中にも試験の重圧で正気を失ってしまう人が出て来るけれど、それも当然のように思う。そのくらい破格に過酷な試練。
    ストーリーはまだまだ序章。中国が舞台で、人物や事物の名称が難しいから手を出しかねていたけれど、思い切って読み始めると面白かった。

  • やっぱり浅田次郎はストーリーテラーとして素晴らしい。読み終えてまずはそんな感想が浮かんだ。

    元々苦手な歴史もの、更にはもっと苦手な中国もの。なのにとても楽しめて、どんどん読み進められた。初めは、何が史実に基づいていて何が創作なのかが気になったが、途中からそんな事はどうでもよく、これは浅田次郎が語る西太后と、春児と、文秀の話として引き込まれた。浅田の人物描写が素晴らしい。そして、創作であっても有名な西太后に新たな人物像を与えていて、それがなかなか良い。

    それにしても、カスチョリーネと文秀の手紙は電車の中でありながら、涙が出てしまった。うまいなぁ、浅田。他にもジーンとするシーン多数あり。また、お陰で中国の科挙制度や近代化に向けての時代について知る事ができ、興味も湧いた。

  • 【読了メモ】(140930 21:50) 浅田次郎『蒼穹の昴』(1)/講談社文庫/2004 Oct 15th/これは…!どうして今まで巡り合わなかったんだろう、手に取らなかったのは何故だと、過去を悔やむほどに惹き込まれる。

  • 清朝末期、科挙に挑む若者。その若者を慕う少年。

    そのあと、日清戦争後まで激動の中国を背景に主人公やその周囲の一団がたどる運命とは。

    科挙や、宦官、宮廷内の暮らしなど精密に描写されていることで圧倒的なリアリティを備えている。(そして長い物語となる)

  • 4冊長かった…やっと読み終えた…
    宝塚で舞台化してたから気になって読みました。
    歴史フィクションおもしろかった!
    やっぱり革命前というか時代が変わるところを題材にした歴史物は面白い。
    そして、雪組さんの再現度すごい。本の人物そのままで演技されてた。
    そして脚本もすごい。いい感じにそれぞれの出番を振り分け、話の本筋は変えず、脚色して、見応えある舞台になってました。
    舞台見てから読んだから話も理解しやすかったかも。
    以前壬生義士伝も舞台化したから読んだけど、ほんっっっとに読み辛くて大変だったから蒼穹の昴は楽しめてよかった。
    でもやっぱり第三者視点の語り草の場面は読みにくかった。そういう書き方好きなのかな?

  • 中高生の頃に読んだ名作を、改めて読み直し。
    やっぱり面白い。しかもわかりやすい。
    文秀の個性際立っているし、文秀のお父さんも味があって好き^_^
    自宮するあたりは強烈に覚えています。それくらい印象的だった。

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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