羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

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著者 : 村上春樹
  • 講談社 (2004年11月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749121

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村上 春樹
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村上 春樹
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羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 冬に読むのがおすすめと言われていたけど、どうしてももう読みたくなって読んでしまった。
    僕、大人になったなー。もう30歳か。
    ガールフレンドを高級レストランに連れて行ってワインを飲むシーンの凝縮された食費の味がした。って表現は本当にツボすぎて噴き出した。
    この淡々と真面目に冗談を言う感じがなんとも好みです。
    内容はちょっとミステリチックでとても面白かった。
    ただ会話の中に形而上学的な話やら互換性やら複雑な仮説やら、少し難解だった。
    冒険に出ようと決めてからのガールフレンドとのやりとりがとても印象に残った。
    彼女の行動力と決断力素敵。
    今が今だとはどうしても思えない感じ、わかるなあ。
    私も北海道行きたーい!

  • この本を読んでわたしは村上春樹の長編小説世界はちっとも面白くないと思ってしまったのですが、中学生のわたし、なにをよんでいたの?って疑問になるくらい面白かった。風の歌〜ピンボール〜羊と改めて読んでみて、段々としかし着実に物語の土台ができてきて、どんどんきちんとしたものになっていくかんじ。代替可能性への絶望がほんとうにほんとうに涙が出るくらいにつらい。村上春樹の比喩表現の突拍子もなさがわたしはとてもすきだ。村上春樹の書く女のひともすきだし、そんな女のひとと一緒にいる男のひともすきだ。2人の閉鎖的な会話もすきだし、世界を正確な言葉で概観していくその姿勢もすきだ。なんかもう全部がほんとうに大切で困る。

  • 何回、読んだだろう。
    読むたびに20歳の自分を思い出す。

  • ある日僕が手がけた広告が差し止めされ、その被害を帳消しにする代わりに、その広告に使われた写真に写っているある羊を探すよう脅迫され、しぶしぶながらも出かける話。

    もっと漠然と訳の分からない理由で無理矢理羊探しに行かされてたような気がしてたし、もっと早い段階で羊男がチラチラと出てきてた気がしていたが上巻には出てこなかった。。

    なかなか物語に集中出来なくて時間がかかってしまったけれど、鼠からの手紙辺りから一気に読めました。

    なんとなくイメージ出来る比喩と、全然分かんない比喩とがあるけれど、やはり独特の文章で面白いです。
    僕の投げやり感がよく分かる、比喩が多い割にはさっぱりした文章という印象でした。

    続けて下巻に進みます。

  • 羊を探しに行くまでで上終わってしまった

  • 245

    誰かが言っているように、手間さえ惜しまなければ大抵のことはわかるものなのだ。



    彼女はいつも同じ席に座り、テーブルに肘をついて本を読み耽っていた。歯列矯正器のような眼鏡をかけて骨ばった手をしていたが、彼女にはどことなく親しめるところがあった。彼女のコーヒーはいつも冷めて、灰皿はいつも吸殻でいっぱいになっていた。本の題名だけが違っていた。ある時にはそれはミッキー・スピレインであり、ある時には大江健三郎であり、ある時には「ギンズバーグ詩集」であった。要するに本でさえあればなんでもいいのだ。店に出入りする学生たちが彼女に本を貸し与え、彼女はそれをとうもろこしでも齧るみたいに片っ端から読んでいった。



    街について話そう。
    我々の生まれた街ではなく、べつのいろんな街だ。
    世界には実に様々な街がある。それぞれの街にはそれぞれのわけのわからないものがあって、それが僕をひきつけるんだ。そんな風にして、僕はこの何年ものあいだにずいぶん多くの街を通り抜けてきた。
    いきあたりばったりに駅を下りると小さなロータリーがあって、街の案内図があり、商店街がある。どこだってこれは同じだ。犬の顔つきまで同じだ。街をとりあえずぐるりと一周してから不動産屋に入って安い下宿を紹介してもらう。




    こういう生活が自分にぴったりしたものかどうかは、まだよくわからない。放浪的な性格というものが普遍的に存在するものかどうかもわからない。誰かが書いていたように、長い放浪生活に必要なものは三つの性向のうちのひとつであるのかもしれない。つまり宗教的な性向か、芸術的な性向か、精神的な性向かだ。そのどれかがなければ、長い放浪は存在しないということだ。でも僕がその三つのうちのどれかに適合すると思えない。





    このあたりはさっきも言ったようにおそろしく静かだ。他に何もすることがないから毎日本を読んで(ここには十年かけても読みきれないほどの本がある)、FMラジオの音楽番組やらレコードやら(ここにはずいぶん多くのレコードもある)を聴いている。こんなにまとめて音楽を聴いたのは実に十年振りだな。ローリング・ストーンズやビーチボーイズがいまだに活躍しつづけているなんて驚くほかはない。時間というものはどうしようもなくつながっているものなんだね。我々は自分のサイズにあわせて習慣的に時間を切り取ってしまうから、つい錯覚してしまいそうになるけれど、時間というのはたしかにつながっているんだ。
    ここには自分のサイズというものがない。自分のサイズにあわせて他人のサイズ誉めたりけなしたりするような連中もいない。時間は透明な川のように、あるがままに流れている。ここにいると時々、自分の原形質までが解放されてしまったような気がするんだ。つまり僕はふと自動車に目をやるんだが、それが自動車であると認識するまでに数秒かかることがある。もちろんある種の本質的な認識はあるんだけれど、それが経験的な認識とうまく交わらないんだね。そういうことが最近すこしずつ多くなってきた。たぶん長いあいだ一人ぼっちで暮らしているためだろう。




    「もちろんあります。苛立ったり、不快になったりすることもあります。特に急いでいる時などはどうしてもそうなりますね。しかし全ては我々に課せられた試錬であると考えるようにしてるんです。つまり苛立つことは自らの敗北です」
    「ずいぶん宗教的な交通渋滞の解釈みたいに聞こえるけれど」



    ゆっくりビールを飲み、ゆっくり夜景を眺め、灰皿の上でゆっくりと爪を切り、もう一度夜景を眺め、爪にやすりをかけた。そのようにして夜は更けていった。僕は都会における時間のつぶし方にかけてはベテランの域に達しつつあ



    そして電話が切れた。あと味の悪い電話の切れ方だった。僕はあと味の悪さを消すために腕立て伏せを三十回と腹筋を二十回やってから食器を洗い、三日ぶんの洗濯をした。それで気分はほぼもとどおりになった。気持の良い九月の日曜日だ。夏はもううまく思い出せなくなった古い記憶みたいにどこかに消え失せていた。






    *******

    む、むらかみはるき、おもしろい…!と気づいてしまった一冊。
    DFで発見、メヒコで読む

    高校の授業でむらかみはるきはあるこどくやさみしさをもった人が惹かれる作品である(うろ覚え)みたいなことを読んで、だったらむらかみをおもしろいと思えないわたしラッキーくらいになんならおもっていたのに(中学のときにねじまきで挫折、高校でエッセイはいいよね、でも小説はね、とか思ってた)のに、のに、のに
    いまではとてつもなくすきな作家になってしまった
    いまの生活速度ともあってるんだろーなぁ

  • 80年代、大ベストセラーとなった『ノルウェイの森』が合わなかった僕に後輩が推薦してくれた作品であり、その後、村上春樹作品を僕が読み継ぐきっかけとなった作品。

  • 現実的に凡庸で考え過ぎる人は、苦しみが多い。ゆえに、よほど強くないと、落ちて(堕ちて)いく可能性も高い。
    下手な「考え好き」は身を滅ぼす?

    ところで、相変わらず主人公は、非現実的に凡庸で、現実的に頭が切れる人でした。

  • 青春三部作の完結編。
    だけど前作とちがって、謎解きのようなスリルも味わえて楽しい。
    下巻が楽しみ。

  • 村上春樹は食わず嫌いしていたけれど、良くない!と思って友人のお勧めを読んでみた。
    上下巻を読んで、おそらく「喪失」を主題においた寓話なんだろうけど、自分の読解力不足で作者が何を表現したいかが分からず。純文学ってこんなにハードル高かった?と思わず振り返ってしまうほど。
    全体的に哲学的な表現が多くて独特の世界観を与えている(多分、村上春樹の作品共通だと思う)。一方で、その表現のせいか登場人物の瑞々しさが欠落しているように思えて仕方がなかった。後者に重きを置く傾向にある自分にはニガテなタイプの小説><

  • 25年程前に読みましたが、自分の心の中を旅している様に感じたのも、ついこの間の様に思えます。
    また、読み返してみたいと、思っているところです。

  • 自分の性癖を晒すようで、恥ずかしいし、不快になられる方もおられるかもしれませんが、僕は女性の「耳」にとても惹かれてしまいます。

    なので、この小説のヒロインにあたるちょっと不思議な力を持つ耳専門のモデルのガールフレンドが、その場の空気を一瞬にして変えてしまう程の力を持つ「解放した」状態の耳を見てみたいものです。

    村上春樹初の長編ということですが、この作品は彼がまだ煙草を吸っていた時代の文章なので、フルマラソンを走るような体力で書かれていく後の小説よりも、喫煙者の自分にはとても心地いいリズムで、文章が響いてきます。

    むしろ、十代にこの小説を読んだせいで、僕は耳フェチになってしまったのかもしれません。

    それ位の力を持つ程の文章力ということですかね。

  • 風の歌を聴け、1973年のピンボールと読み進めてきて
    語れないことを語ろうとしてみたり
    出口を見つけるまでただなんとなく生きていたり
    そういう、言ってしまえば惰性的な生活が描かれていたのだが、この作品はちょっと違う。

    息をのむほど素敵な耳というのはどういうのだろう。
    そんな耳を持つ彼女は、今まで読んだ作品にでてきた女性とちょっと違って、不思議な魅力の上に希望に似た何かがあって、あたしは上向きなそれがとても好きだなあと思う。

    下巻に期待。
    羊を探しに行こう。

  • 鼠シリーズですね。再読でしたが前回の記憶がなく、新鮮な気持ちで読んでます。
    ついに名言、「やれやれ」が出ましたね。

  • 村上春樹の小説はなんとなく好きなんだけど、感想が書きにくいな。

  • 普段、文庫本はカバーを剥いで読むのですが、佐々木マキさんの表紙が愛おしすぎてこれはそのまま読んでいる。大好きな小説。

    育児や仕事に追われて本も満足に読めない!状態のここ数年。
    でも本のない生活は寂しい。

    二、三ページずつ読むやり方で、これは読み進めてる。

    20年ぶりくらいに再読。
    ペニスって単語出過ぎ。小学生の娘に読まれないようにせねば。

  • なんとなく喰わず嫌いでいたけど、今更なんとなく読んでみている。妄想がとめどなく広がり、自分の観念と記憶と体験に関連付けられていく。自分は凡人だ平凡だというけど、主人公のアタマの中はそれはそれはとっちらかって彩られてる。どうして飛行機にはなくて船には名前がつくのか?どうしてバスは『ラバ号』や『かもしか号』とならないのか?名前の根本は意識の交流にあるからってことなのかってゆうクダリが好き。ちょっとまどろっこしい口調を試したがる子たちはみんな村上さんが好きだからじゃないかな。後編へ。

  • 作者のいう、完璧な文章を追い求めた結果なのか、表現に酔いしれていて非常に回りくどい。
    中身はあるのか。美味しいが、栄養がない。
    僕から感じる傲慢さ、女性関係にしても、気持ちがよくないものが多いです。

  • ほぼ初めて読んだ村上春樹の小説。描写に垣間見られる世界の捉え方が心地良いというか心にすっと沁みるというか。話が進むに連れ、物語として形を帯びていくのが面白い。下巻でどうなるのか気になるところ。お酒とインスト系音楽との相性が素晴らしい。

  • 同じ時期に購入したダンス・ダンス・ダンスを先に読んでしまったことに多少の後悔を感じながら、時系列を逆行しているんだと割り切って読了。後半につれて彼女の本当の耳に対する興味とタイトルの意味が判明してくるワクワク感にのめり込んでしまいました。心理学の本の問答を読んでいる気がして面白いです。
    これは一体どうなるの……!下巻も早く読みたい

  • 下にまとめて書きました

  • ハルキ本4作目( ´ ▽ ` )ノ

    冒頭、「またセックス話か……」と思いうんざりしたけど、すぐ「普通」のストーリーが展開しだしてホッとした( ´ ▽ ` )ノ
    文字通り「羊」をめぐる冒険談( ´ ▽ ` )ノ
    観念的・象徴的なものかと思ったけど、かなり即物的な羊( ´ ▽ ` )ノ
    ハルキってこういうストレートな小説も書くんだね( ´ ▽ ` )ノ
    主人公周りは相変わらず薄ぼんやりだけど、「先生」関係はちゃんと血肉が通っていて、(嘘に決まってはいるけど)小説的な説得力・訴求力の極めて強い、はっきりした設定で好感( ´ ▽ ` )ノ
    こういうのは大好き( ´ ▽ ` )ノ
    先が気になって、ぐいぐい読み進めてしまう( ´ ▽ ` )ノ
    なるほど、ハルキが世界的になぜ大人気なんだか、これでようやっと理解できた( ´ ▽ ` )ノ

    イササカ先生はこういう作風を狙って(「魔王」「モダンタイムス」なんかで玉砕し)たんだ、ということも分かった( ´ ▽ ` )ノ

    羊を追って北海道に飛ぶ下巻が楽しみ( ´ ▽ ` )ノ

    ところで、ハルキ文庫本って「解説」がつかないのがデフォなんだろうか?( ´ ▽ ` )ノ


    2017/04/19

  • 不思議な話。鼠のように暮らしたい

  • 先生の秘書…隙のない完璧さがとても好き。

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羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)の作品紹介

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている二十一歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい"鼠"の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。

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