羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749138

感想・レビュー・書評

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  • 文章は翻訳調、雰囲気はハードボイルド風でもある。読んで良かったと思えたことが良かった(笑)。

  • 哲学的なフレーズが好き。
    どこかニヒルな「僕」も好き。
    「僕」の観念的で非現実な生き方に引かれる。
    鼠の弱さって具体的に何を指しているのだろう。

    村上春樹は大事なことをいつも半分しか書かないような気がする。

  • 【2021年7冊目】
    圧倒的に後半が好きな物語だなと読了して思いつつ、でも前半のくだりがなければ後半もないのだろうなという気もする。

    背中合わせでの会話シーンがグッと来ます。「俺は俺の弱さが好きなんだよ」というのは強い人でないと言えない言葉だなと思うので、強い鼠か巨悪な羊を倒したんだなと。

    今回が2回目。時間をおいて何度でも読みたい物語。余談になりますが、羊男(挿絵)が記憶の中の羊男よりいかつかったので、人間の記憶って曖昧だなぁと思いました。

  • ようやく完結。鼠と僕が10代、20代だった頃に会いたくなる。から繰り返し読み返す人も多いだろうなと思った。またいつか。

  • ノルウェイの森がセックスと死を描いた作品ならば羊をめぐる冒険は友情と死を描いた作品なのだろうか、、。
    鼠は羊と心中して死んでいったわけだが羊がなんのメタファーなのか全くわからなかった。村上作品に挑むには僕の頭脳はいささか鍛錬を欠いているのかもしれないがその描写の美しさだけでも味わう背伸びを許して欲しい。
    北海道の美深町を元にした作品ということで先日北海道に行ったときに高速で横目に見てきたがなんというか空気が尖っていて、人を研ぎ澄ます一方で死に近づける静謐な街という印象を受けた。どことなくただの田舎には思えない、思わせない何かがあったように感じる。

  • 上巻ではゆっくりと進んでいた物語が、下巻に来て急に速度を上げます。毎日数十ページづつくらい、ゆっくり読んでいたのですが、最後の100ページくらいは一気読みしてしまいました。

    主人公が、夢と現実の狭間にいるようなシーンが1番印象に残っています。まるで自分が主人公になって、散漫する思考と幻覚を体験しているような感覚になりました。一文一文には、論理的な繋がりがなく、真正面から読もうとすれば頭を捻るような文章が、なぜか心地よく感じました。

    虚無や孤独がテーマの作品なので、読後感は気持ち良くはなかったですが、不思議な感覚を味わえるいい作品でした。大好きな作品の一つになりそうです。

    鼠四部作というシリーズの中の一つらしいので、他も今度読んでみようと思います。

  • 何度読んでも、確実に、心揺さぶってくれるストーリー。
    現実を忘れさせてくれる作品。
    私も羊を探しに北海道行ってきたような疲れと喪失感と進み出す力を。

  • さいごの涙 うつくしい

  • ぐだぐだ読みすぎて分からなかった。
    もう一回今度読もう。

  • 面白かった。最後の最後に鼠に会えたが、そこに至るまでハラハラしながら読んだ。ファンタジー要素が強いが、とても描写がリアルでそこもすごいと思った。
    そして北海道でのラストシーン、あの爆破は、鼠に指示されて「僕」が行ったもので、黒服を含めた全てを破壊するものだったと解釈したがどうだろうか。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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