六人の超音波科学者 (講談社文庫)

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著者 : 森博嗣
  • 講談社 (2004年11月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749237

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六人の超音波科学者 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • シリーズの中で一番ミステリしていた。ミステリ部分がハマれば、当然全体が面白くなる。頭部と両手首の切断の理由や、残されたメッセージの示すものなど、衝撃や驚きもしっかり用意されていた。
    エピローグの語りがいつも以上に素晴らしく、印象的なフレーズがいくつもありました。

  • ミステリ好きにはたまらない一冊。
    森先生のお話は何を読んでも品があって、知的で、
    それでいてユーモアに溢れておまけに愛まであって楽しい。

    今回は私の一番好きなタイプ。
    フーダニット系。橋が破壊されたあたりから、自分の大好きな展開へ(笑)
    こういうのたまりませんね!

    しかも頭部の無い遺体。何パターンも自分の推理が炸裂して、
    小説を読むことと、この後の展開を考えること、二重に楽しむことができた!
    大満足っ!!

  • 当作のタイトルを見ると、バリバリの理系です。
    登場するのは、勿論、超音波科学者達。

    「超音波って(困)」と思っていましたが、トリックで使われることもなく、超音波に関するウンチクがズラズラ続く訳でもありません。
    結果的には「クローズドサークル」ものでしょうか。

    前作の「恋恋蓮歩の演習」を読んで「何じゃこりゃ」と思いましたが、この話も意味不明です。
    メインキャストに好感を持てないのは相変わらず。
    七夏さんは憎めないかな。

    紅子さんとれんちゃんは、土井超音波研究所に招待される。
    件の研究所には、超音波を研究する優秀な博士達がいた。
    山の中で、俗世と隔離された場所にある。

    紅子さんは知り合いの博士の紹介で、れんちゃんも似たような感じでした。
    この辺りのエピソードは、これまでに出ている作品に書いてあります。
    れんちゃんはインパクトがあったから覚えていますが、紅子さんの方は「黒猫の三角」辺りかしら。

    研究所側から発表があるらしく、マスコミが呼ばれていた。

    一方、「研究所に通じる橋を爆破する」という連絡が警察に入る。
    「そんなことをしてもメリットがないのに」と訝しむが、警察は現場に向かった。
    すると、本当に橋が爆破された。
    丁度、橋を渡った七夏は、一人で超音波研究所に向かいます。
    七夏さんにとっては悪いことに、紅子さんとご対面を果たします。

    研究所の方でも事件が起きる。
    博士の一人が殺された。
    「現場の部屋に鍵を掛けても再び開く」という不可解なことも起こる。
    こちらは実質、鍵は一つきりではなかったようですが。

    ホールにいる人間達は、睡眠薬の入った飲み物を口にしたりパトロール中だった紅子達が閉じ込められたりと、物騒なことが起こる。
    そして、研究所のリーダー・土井博士の首と手のない死体が発見された。

    ネタバレをすれば、博士達の仕業でした。
    どう考えても、彼等しか出来ない犯行ですよね。
    土井博士が仮面をつけていて、声は出さないし死体の首と手がなければ、すり替えの線が浮かぶわ。
    車椅子に座っていた土井博士が影武者で、本物は執事さんかと深読みをしてしまったわ。
    まんまと外れたけどねっ!!!!

    博士達の事情に関しては、パラパラと読んでいたので何が何やら。
    結局、彼等は何をしたかったのかしら。
    研究にはお金が必要ということは分かりましたが。
    いくらファラディ博士が承知していたとはいえ殺すかね。
    紅子さんは「自殺を助けた」と表現していましたが。

    事件よりも「紅子vs七夏」が見ものでした。
    お二人さんは何故にあそこまで林さんに惚れているんだよ。
    へっくんはこんな両親を持って可哀想だね。

  • ちょっと設定に無理があるかなと思います。トリックも動機も定番。でも、おもしろい。

  • Vシリーズ七作目。
    今度は紅子と練無が私設の超音波研究所のパーティに招待されます。なんとその紹介者は桜鳴六角邸の前住人・小田原。
    そして山奥なので車で送りに行った保呂草とついでに一緒の紫子。
    なんともまあ都合よく(?)保呂草の車はバッテリーが上がって動けなくなり、撮影に来ていたテレビ関係者の手伝いをすることに。
    そして警察に届いた橋爆破の予告。七夏たちが駆け付け調べている最中に本当に爆破されてしまいます。七夏一人橋の向こう側。仕方なしに山の上まで徒歩で向かうことに。雨まで降って踏んだり蹴ったりでたどり着けば、研究所では死体が二つ。しかも他の警察の面々が駆け付けた時には死体が消えてしまうのです。
    事件自体は紅子がさっくりと解決しますが、元夫を巡って紅子と七夏の攻防が面白かったです。私、七夏は嫌いじゃないのです。

  • Vシリーズ7作目
    土井超音波研究所と呼ばれる橋のみによって外界と接せる場所でパーティが行なわれ、死体が発見される。
    小鳥遊くんが殺されかけて、紅子さんが本当に怒っているのがわかるところが、とても印象深い。
    解決に関してはある小説に似ているところもあるが、根本的な部分は違い、こちらはなぜか美しいと感じさせられた。

  • Vシリーズ⑦

    ・天候は暴風雨、外部との連絡遮断、山奥で陸の孤島の館、吊り橋の爆破、切断された死体、暗号…王道の設定。
    ・全体的に、S&Mシリーズ①『すべてがFになる』に似ている。
    ・紅子さんと、七夏さんのバトルが、こんな境遇でも炸裂。
    ・ここまで生命の危険に晒されるのは、このシリーズ初?
    ・科学者達の動機も含めた、この研究所の続編に期待。

  • 【あらすじ】
    土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。美しいロジック溢れる推理長編。
    【感想】
    稚拙な表現だけれど、本当にすごい話だと思った。こんなことが起こりうるのだろうか。そう考え込んでしまった。今回の事件は人里離れた研究所で始まる。この研究所の造りがまた変わっていて、それも細かくきちんと図面化されていて…そんな中でいろいろな出来事が起こるものだから、どこで何が起きているのかついていけなかった。でも、一番はいつもの面々が危険な面に遭わされたこと。それが何より衝撃的で、思わず息を止めてそこを読んでいた。わたしは、自分が思っていた以上に、阿漕荘のみんなと紅子さんや、祖父江さんたちが、大好きになっていたんだな、ということに、この瞬間気付かされた。みんなのことが、一人一人のことが、わたしは大好きだ。

  • 3
    超音波研究所で起こる偽装殺人事件。土井博士の残した謎の解説が森博嗣らしくなかなか面白い。音階による博士選びや和音の話を絡めたパスコード。研究のため、同意のもと病気で余命のない博士を利用した元々死んでいた土井博士の遺言対応を4人の博士が行う。超音波による認識機能やセンサーの話が面白い、どこまで応用可能か。立川志らくの解説。品とユーモア、粋が大切、想像力を掻き立てることが重要らしい。ユーモアのある表現、七夏は研究所に、紅子があることを知って頭の上にテトラポッドを載せているような重苦しい気分になったとか。落語目線に偏った捉え方な気もするがそういう発想もあるかと思わせる解説。

  • 動機は解明されない。
    紅子さんはとても子供。
    棒のたとえは面白い。

  • 久しぶりの館系ミステリー。
    でも、なんが懐かしい場面がちらほら。死体発見時の状況とか、すべFっぽい。

    今回は紅子さん大活躍。久しぶりだねー。
    れんちゃんもしこさんも、なんちゅーかいい感じでキャラが立ってる。
    それに対して今回は保呂草さんが地味だな(笑)まぁ、前回があんな感じやったしそんなもんか。

    久しぶりに森さんらしいミステリーが読めたんで満足です。

    ……解説がまぁまぁ毒があるけど。ある意味これを通すとかすごいな。

  •  山中深くに位置し、橋によってのみ外界と接するという隔絶された土井超音波研究所。その所内で開かれたパーティに招かれた紅子と練無。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す…
     山中深くに位置し、橋によってのみ外界と接するという隔絶された土井超音波研究所。ある条件を満たさないと動かないエレベータ。相変わらず、非現実的な設定にちょっと違和感が…

     クローズドサークル、密室を古典的な推理小説にありがちな設定を施しながら、登場人物たちが少しずつ追い詰められ緊張感が高まる筋ではなく、どちらかというと直ぐに謎を解明する方向に流れる展開は、好みが分かれるところだと思いました。

     前作の『恋恋蓮歩の演習』を読んだ時にも感じたことだが、豪華客船や山中深くに位置する研究所という、せっかく凝った舞台を用意したのに、そこで起こる事件のスケールが小さくとても残念な感じがした。それでも前作は、保呂草の粋な計らいに救われたが、今回は、紅子が登場人物を集めて行う独擅場が鼻につき、チューリップの花びらが開くという手の動きは、活字で読むと滑稽にすら感じた。私がどうしても好きになれない紅子は、カオスを深めることによって、実はS&Mシリーズの四季のように、森先生の最終兵器としての力を蓄えているのだろうか…

  • 約10年前に読んで以来の再読。

    Vシリーズ7作目。

    紅子さん大活躍。
    保呂草さんはあまり目立たなかったが、
    これまでのVシリーズを読んできた分、
    「何か企んでるんじゃないか?」
    と疑ってしまう。
    これも著者の思惑通りなのかもしれないな・・・

    一部よく理解できていない。
    レンちゃんの危機は、
    結局のところ何のために必要だったのだろう?

    エレベータの落書きの謎はとても面白かった。

    主要メンバー以外の登場人物については、
    いまひとつイメージが持てないままだった。

    立川志らくの解説の品とユーモアは理解できず。

  • 建物の地図があるミステリィ楽しい。S&Mシリーズを思い出すような設定。こういう孤島設定好きだなあ。無響室で話したらこんな感じなのかなと想像しながら読んだ。田賀さんは結局関わっていたんかそうでないのか。怪しい。田賀って言われると真賀田四季を思い出してしまってすごい意識してしまった。れんちゃんびっくりしたよう。れんちゃんの過去、これから明らかになるのかなあ、気になる。。

    利益に直結しそうな合理化ほど早いものはありません。

    目先の整合性のために、将来の矛盾を見過ごす。人が犯すミスの多くはそれと同じメカニズムです。

    人間というのは、多少は不便であっても、打つ手がある場合にはそれを使う。それが使えることで、それ以外の方法を考えなくなってしまう。

    善を貫くために悪が生じ、
    悪を崩すために、さらに強い悪が生じる。
    つまりは、
    どこからも、善は生じない。
    善は、人から生まれたもの。その最初の一瞬の状態なのだ。

    みんなのレビューを読んでると解説がヤバそうで是非読んでみたい。

  • 瀬在丸さんが今作とても人間らしい、そしてそこがかわいい。事件は解決しても謎が残る。関東の登場人物のページまだ見返していない。

  • Vシリーズ第7弾。
    山奥にある土井超音波科学研究所に招待&付き添いで
    いつもの4人組が揃った。
    研究所に向かう唯一の橋は爆破され、陸の孤島となり
    お約束の殺人事件発生!
    七夏と紅子とれんちゃんが閉じ込められ
    れんちゃんは危険な目に!!
    事件の謎は、紅子さんがあっさり解いてくれたけど
    何気にほのめかしている事が説明しないで終わっているから
    消化不良気味だなぁ~と思っていたら、続きがあるのですねぇ
    これは楽しみ♪

  • 小鳥遊練無の身に危険が迫るスリリングな展開や瀬在丸紅子と祖父江七夏のバチバチな対面は面白いものの、陸の孤島、研究所、切断された死体、暗号など、『すべてがFになる』の模倣のような感じで新味がないですし、トリックや動機は予想し易いのでパッとしない印象です。巻頭に登場する見取り図も全く関係なくて残念です。

  • 山奥に建つ研究所は犯人の手により陸の孤島と化し、次々に死体が出てくる。
    首を絞められた死体。
    首を切断された死体。
    6は神秘の数字。
    そして悪魔の印。
    首を切り持ち去ってまで隠したがった、我らとともにある死。

    シンプルでシャープでスパイシィな瀬在丸紅子のVシリーズ7作目。

  • 森さんの作品に出てくる建築物の突飛な構造がお気に入りです。
    特に、「笑わない数学者」や今作のような円形の建物。
    緩やかなカーブの廊下、という字面だけでわくわくしますね。後は閉鎖的な環境。
    単なる密室とはちょっと異質で、もうどんな仕掛けも可能性があるので最後までからくりに期待しながら読んでしまいます。

    しかし今回、事件そのものは犯人の動機も謎解きもさっぱりとしていて(実際に起こった殺人事件は若干トリッキーでしたが)おや、という感覚でした。
    月並みな感想ですが、「朽ちる散る落ちる」とセットで読むと充実感が違うと思います。

  • なんかまた回転しそうな構造の施設だわと思ってたけど、そんなことありませんでしたね。
    へっ君が思い付いたという、長さが何光年もある棒を押し引きしたら光よりも早く通信できるのでは?光の速度が波のなかで最も早いという話と矛盾する?ってトピックが面白かった。
    オチは、押し引きするのは結局は弾性波の速度になっちゃうから、光よりも全然遅いよってことでした。

  • 森さんの本領発揮。密室。衝撃的な死体。紅子さんが感情的になるのがよかった。一夜のうちに起こって解決するので、相変わらず分厚い文庫だけれど読み終わってみるとあっという間な印象。

  • 【内容(「BOOK」データベースより)
    土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。美しいロジック溢れる推理長編。】

    再読。
    あらすじを読むと、古めかしい王道な感じで、全然面白そうには思えない。
    でも面白い。

  • Vシリーズ7作目。
    個人的な事だがVシリーズをここまで来るのにどれだけかかっているんだと自分につっこんでしまう。
    他の作家やシリーズに寄り道寄り道、紅子と七夏の対立に勝手にどきどきハラハラして少しの間敬遠してしまったり。その辺りを楽しんで読めないあたり、私は凡人だと本当に痛感する。

    今回のトリックは、とても分かりやすかった。
    読み進めるにつれ、本のタイトルから連想しやすかった様な気がする。トリックの一つの要因が何とも凡人らしいというか世俗的という風に感じた。今までの殺害動機(S&Mシリーズを含む)は超人的で、社会として世間一般では理解出来ない様な事が多かった印象だが、今回は層でもない様な気がする。
    所詮、科学者も超人的でないところを持ち合わせているという事か。


    人間というのは方法がある場合、多少困難でもその方法を使う。それ以外の方法を考えない。

    本当その通りだよなあ。それしか目に入らず、なんとかして困難を乗り越えようとする。考えて新たな方法が発見出来れば、その方が簡単かもしれない…


    最後に、あんなに優雅でお人形さんみたいなのに、ちくしょう!っていう紅子さんが本当に愛おしい。

  • 今回は練無くん、危なかったですねぇ~。
    もう少し練無くんの過去を教えてほしかったけど、
    またいつかわかるときがあるのかな?

    そろそろ林さんの正体が知りたくなってきた。

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土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。美しいロジック溢れる推理長編。

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