流星ワゴン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749985

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの重松清さん。家族を巡るあたたかい物語だった。特に息子のいるお父さんは涙なしには読めないのでは。
    昭和感のオヤジ感溢れるチュウさんが自分の父親に重なり、よく肩車してもらったな等と思い出した。

    過去に戻ることはできても、最低な現実は変えることはできない。でも未来を知ることで、自分の気持ちだけは変えることができる。良いことも悪いこともひっくるめて受け入れることが、生きる歓びを味わうということ。

    健太が成仏せず戻ってきたので、その後どうなるのか、気になった。でも最後、ルールや勝ち負けは自分で決めたらいい、というところで別に成仏しなくたっていいのかもね〜と思った。
    自分も死ぬときになるべく後悔のないように生きていきたいと思うけど、どうだろう。今後辛いことがあっても、生きるということに一生懸命でありたい。

  • どんな時も自分の感情次第なんだなと思いました。
    苦しい時、投げ出したい時、死にたい時、思い出してみたいと思います。

  • お互いに38歳の親子が流星ワゴンを通して出会い、強い後悔を抱く過去と向き合い、立ち向かっていく。
    36歳で子供もいる私にとって、本当に身につまされる思いで読み進めた。息子もちょうどこれから高校受験。親父も60歳をこえ、いよいよこれから人生の終盤に突入する。そんな状況で、どのように親父と息子と向き合って関わっていくか。あらためて考えさせられた。
    いずれにしても相手の人生は相手のものであり、自分の思う通りになどならないし、期待しても変わらない。変えられるのは自分だけであり、その人とどのような関係でありたいか、大切に思う気持ちを育みながら、自分自身ができることを精一杯やって向き合っていくしかないということだろう。何をやっても変えられなかった過去がそれを物語る。チュウさんの黒ヒゲと写真を残してくれたのも、息子との関わりに向き合いチュウさん自身が変わろうとしたから残されたのだと思う。簡単なようで難しいが、決してどうしようも無いものではなく、きっかけは一夜の流星ワゴン乗車のように、突然訪れるのかもしれない。

  • 重松清さんの作品はあまり多く読んでいないので、あくまでも今まで読んだ数冊だけの印象なのですが、いつも決してハッピーエンドではないのです。さまざまなことがあっても今の悪い状況が好転するわけではない。でもお互いの気持ちに気がついたり、思いやりの気持ちを持てたりして、少しだけ関係性が変化する。些細な出来事に一筋の光が見える。そういう重松作品が好きで、この作品もまさにそうだと思います。

  • 人生何もかも苦しくなったとき、もう消えたいと思ったとき、せめてあのときに戻りたいと思ったとき
    この本を読んでみてください。

  • 知らないところで傷つけててたり、逆に気づかないだけで温かい愛情をもらっていたり、そういうことは自分に当てはまると思う。
    親も人間だから、頑固になることはもちろんある。
    しんどいときはどうしても自分中心に考えてしまいがちだけど、相手も同じように我慢したり、しんどくなってることを気づかせてくれた作品。


    自分が我慢してるときは同じ分だけ相手も我慢してるっていう名言を思い出した。

  • ちょうど疲れて疲れてメンタルおかしくなってる時に読んだから染みた。

  • 今更ながらに「流星ワゴン」泣けてくるね。
    親子の想いって深い。
    過去には戻れないけれど、
    いろんな過去を抱えて生きてきた。
    最低最悪でも、きっと、私も生きたいと
    思うだろう。

  • 少し目を背けたくなる内容だった
    夫として、父親として身に詰まる想いをしながら何とか完読

  • 面白かった。3組の父と子の、すれ違いと再会の物語。家族を大切にしようと思った。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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