グレイヴディッガー (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2485
感想 : 325
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751209

作品紹介・あらすじ

『13階段』をしのぐ圧倒的迫力!
空前の疾走感で展開するノンストップ《サスペンス》大作

改心した悪党・八神は、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。だが移植を目前にして連続猟奇殺人事件が発生、巻き込まれた八神は白血病患者を救うべく、命がけの逃走を開始した。首都全域で繰り広げられる決死の追跡劇。謎の殺戮者、墓掘人(グレイヴディッガー)の正体は?圧倒的なスピードで展開する傑作スリラー巨編!

感想・レビュー・書評

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  • 表紙の絵に興味をそそられて手に取りました。
    ちょっと怖いのかなと思ったけれど、今まで読んだ高野和明さん作品がどれも面白かったから期待のほうが大きかった。

    主人公:八神は、少年時代から警察のお世話になるような悪事をしていたが、心機一転、骨髄ドナーとして他人の命を救おうと行動を始める。
    しかし運悪く、殺人事件に巻き込まれて指名手配され、更に謎の集団にも追われる身となってしまう。

    この謎の集団が途中まで本当に謎で、でもすごいチームプレーで各所に現れるからビックリ。訳がわからないまま逃げる八神と一緒にハラハラドキドキし、時に八神を応援しながら読み進めてた。

    さらに墓掘人なるグレイヴディッガーが現れたときの殺戮描写はやっぱり恐ろしかった。。。こんな猟奇的な殺人鬼に目をつけられたら助かる気がしないよ。表紙の絵があるから尚更イメージが浮かんできた。
    解説読むまでグレイヴディッガーの存在がフィクションだとは思わなくて、改めて高野和明さんの作り込みの精度の高さを体感した。

    そして私は終盤まで犯人に気づけず。でも、気づけなかったことによって最後までハラハラを楽しめ、どんどん引き込まれた。

    色々な出来事が起きて危機的状況になっても骨髄ドナーを諦めず、何としても病院にたどり着こうとする八神のキャラが良い。
    八神と刑事:古寺、八神と医師:岡田先生のやり取りもなんか良い。それぞれの関係性というか、信頼してるから出てくる言葉なんだろうなっていうのがいくつもある。八神、憎めない人。

    悲しさ、悔しさ、恐怖などこの1冊で様々な感情が体感できる。最後、温かい気持ちになれたのも良かった。

  • タイトル&ジャケットの絵を見てたら、舞台は西洋で中世ぐらい?って思ってたけど、大外れで、現代の日本でした^^;
    「グレイヴディッガー」…魔女狩りで犠牲になった魔女達の復讐者を指してる。まぁ、作者が作ったものみたい。
    要は、犯罪しても何も問われない権力者への復讐って感じやな。
    主人公は、今まで悪さしてたのを反省して、その償いにまずは、骨髄移植しよう!って決めて、その日を待ってる。普通にいけば、ただ移植なんやけど、そこまで辿り着くのが、なかなか厳しい!
    知り合い殺されるし、自分も殺されそうになって、追いかけ回される。
    クルマで行けば、すぐ行けそうな、移植する為の病院になかなか辿り着けない。
    そこには、自分とは関係ないとこの争いが!
    何か近場での逃避行みたいな感じやけど、主人公の逃げるのと別に、刑事が捜査するのが同時中継になっていて迫力あった!
    ハラハラドキドキの作品です!(^_^)v

  • 高野和明さんの小説が読みたくて買った一冊。

    スピード感のある話で、最後はスッキリして終われる内容だった。

    検察や公安とか途中なんだかよくわからなくなってくる。
    警察、公安、検察
    よくわからん!
    こいつらが絡んでくると話が頭に入ってこなくなる。

    悪党が改心して善行を積む 
    それに関してはいい話だ
    途中で投げ出さないで、命をかけて最後までやりとげる主人公は流石にすごい。

    展開が早くこの先どうなるか?とドキドキして読めた小説でした。

  • 先に「ジェノサイド」を読み、あまりにも面白かったので過去作品に戻ってきました。
    最後の決闘シーンは若干無理があるかな?と感じながらもスピード感溢れる内容でおもしろかった!
    この後、別の過去作品を読んでみます!

  • 高野和明さんの著書は全部面白い!
    人を助けるために逃げる、前科者の主人公。彼を追いつめる見えない影。彼を執拗に追いかける犯人の目的はなんなのか。
    結構な文量ですが、ハラハラしながら時間を忘れてあっという間に読み終わりました。
    読了後の達成感、読後感もよかった。長いストーリーだと後半にだれて、結局お粗末な結末になる小説が多いですが、この本は読んで損はないです。

  • 談話室でsigatuyukaiさんにお勧めされた本。確かに面白く主人公が魅力的!遅読のわたしでもいっきによめた!他の作品も読みたい!

    • ksk84さん
      何かと趣味が合いそうな気がしています(笑)
      これからもよろしくお願いしますm(__)m
      何かと趣味が合いそうな気がしています(笑)
      これからもよろしくお願いしますm(__)m
      2017/09/18
  • こりゃ面白い!
    サスペンス+エンターテイメント作品。
    今回は小悪党の逃走劇!スピード感がすばらしく、あっという間に読みきってしまいます。

    ストーリ展開はちょっと荒唐無稽ですが、これも映画になったら面白い作品だと思います。

    改心した悪党の八神は骨髄ドナーとして他人の命を救おうとしています。しかし、その骨髄移植を前にして連続猟奇殺人に巻き込まれ、容疑者として警察から追われる立場へ。さらに、猟奇殺人がらみの謎のグループからも追われ、それらから必死で逃げて骨髄移植の病院へ!その逃走劇が面白い!さらに、謎の殺人者グレイヴディッガーも絡んできて、その正体は誰?結局、病院にたどり着くの?それとも、謎の集団につかまってしまうの?っとハラハラどきどきの逃走ストーリとなっています。

    走りあり、カーチェイスあり、乱闘?ありと、ハリウッドの映画を見ているようなストーリ展開でとても楽しめます。
    なので、ストーリ的に無理があるとか、必然性がわからないとか、中世の魔女狩りがどうとか、動機がどうとかというのはどうでもいいです。(笑)

    高野作品、とても面白いです!
    お勧め!!

  • ジェノサイドに続いて読んでみた。畳み込む様なスピード感と 登場人物に沿ったそれぞれの場面の切り替えがドラマぽかった。八神は劣悪な家庭環境で育ったのに意外にいいやつ。

  • スピード感あるストーリー展開は圧巻。いくつもの軸があり「ここでそうくるか!」と驚かされまくりでした。

  • やっぱり面白い。このひとの物語は残酷なのに、読後にひとっていいなって思わせる温かさがあるのがいい。十三階段が一番だけど、展開もスピード感あったし、これも佳作。クレイヴディッカーってコンセプト自体が実は創作ってところが只者じゃない!

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著者プロフィール

1964年生まれ。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。著書に『幽霊人命救助隊』、『夢のカルテ』(阪上仁志との共著)など。2011年、『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞を受賞。自著のドラマ化『6時間後に君は死ぬ』では脚本・監督も務めた。

「2012年 『グレイヴディッガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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