文庫版 百器徒然袋 雨 (講談社文庫)

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著者 : 京極夏彦
  • 講談社 (2005年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (754ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751803

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文庫版 百器徒然袋 雨 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 百鬼夜行シリーズを全部読もうと思い、買ったのはいいが長い間積んでおいた作品の一つ。
    とあるコーヒー屋さんの娘さんと、京極さんの話になり、「そういえばまだ読んでいない作品があったな」と思い読み始めた。読み始めると、意外とすぐに読み終わってしまった(阿部寛さんが解説で、「ところが、ひとたびページをめくればストリーにグイグイ引き込まれてゆく・・・・・・(このことは京極作品のファンのならみなさん経験ずみのことでしょう)。737~738頁。」と書いているようにスルスルと読んでしまった)。
    次読む作品は、百器徒袋ー風(書いているこの時にはもう読んでいるのだが)。

  • 榎木津が大好きな身としてはうれしい一冊だが、しかしストーリーという観点からいうといまひとつの感が否めない。とにかく榎木津を描くことを目的とするのであればもっと徹底してほしいし、物語としての面白さを求めるのであればもう少し捻りがほしい、といったところ。

  • ★4.0
    再読。「そうだ!僕だ。お待ちかねの榎木津礼二郎だ!」。ハチャメチャ探偵・榎木津をメインに据えた、スピンオフ的な位置づけの1冊。とにかく榎さんの暴走が面白くて、彼の一挙手一投足に笑いが止まらない。そして、お馴染みの主要なキャラクターたちが、全3編に余すところなく登場する。中でも、何度も話題に上りつつ、満を持して登場した関口が印象的。また、語り部となる“僕”の名前すら明かされないのも楽しい。「瓶長」「山颪」は「陰摩羅鬼の瑕」の後日譚になるけれど、事件の詳細には触れていないので先に読んでも楽しめる。

  • おもうがまま大暴れする榎木津さんに再会したくなり、本書を手に取る。結果、内容をすっかり忘れているシリーズ本編が読みたくてたまらなくなってしまった! うう、手元にないのに……と泣き崩れつつ、榎さんの奇矯ぶりや京極堂の弁舌を堪能。いとしの関口さんの登場を心待ちにさいごまで名前の出てこない主人公の狼狽え、飲み下したのちの順応を楽しんだ。「鳴釜」での揺らがない京極堂の発言と、榎さんの怒っている人間に「怒ってるんだろ?」と聞けるこころ。きっと初めて読んだときも眩しくおもったことだろう。榎さんの馬鹿ぶり、まったく神!

  • お~もしれ~。大好きな榎さん主役ってやっぱいい!この分厚さにも拘わらず、すいすい読めたわ。
    しかし榎さんの自信家っぷりはうらやましい!自分を神と言えるなんて…ステキ過ぎる。下僕志願の、この語り手の気持ちもわかるわ~。

  • 久々の読み返し。
    このシリーズが一番手軽に面白い。
    多々良先生が少女歌劇好きであることに気付いた。

  • ひえ~、最後の最後の最後に「僕」の名前が明かされる。それも名字だけ。前後巻を勘違いして『風』を先読みしたので名前を知っていたけど、『雨』では知らされないのかと思った。「薔薇十字探偵団」一味の揃い踏み、百鬼夜行シリーズファン垂涎の一冊である。中禅寺を一味に加えては叱られそうだが、本編作品では「京極堂」一味の統領であっても、『百器徒然袋』では榎木津の配下に甘んじてもらうしかない。でもって『塗仏の宴』後に再起を案じた関口くん、お帰りなさい。本島と並ぶと中禅寺がにやけ、あの益田からさえ「二大スタアの共演」と揶揄される。分かるよ。徹頭徹尾おかしくて、通勤バスの中で読めば地獄の辛さだ。

  • 探偵・榎木津礼二郎のスピンオフ作品。
    「鳴釜」
    榎木津、エンガチョ野郎をカマを使って成敗する。美祢子さんのフィアンセに対する仕打ちは痛快だったけど、もう彼女に縁談が来ることは無いんだろうなーと思うと複雑な気分に。
    花嫁修行しかしてこなかった19歳=現代なら幾らでもやり直しが効くピチピチな年齢だが昭和28年の日本ではお嬢さんとオバさんの中間くらいな年齢の女性が今更職業婦人になるのも難しいだろうし…彼女はあの後どんな人生を送ったんだろう?
    外国語はペラペラらしいが語学力があれば翻訳家や通訳になれるって訳じゃないし。(村岡花子も翻訳家になれたのは英語の堪能さだけじゃなく人を感動させられる表現力があったから)
    「瓶長」
    北九州の古墳から出土した土偶ことマチコさんの軍隊時代の失敗談が気になって仕方がない。
    彼がドラム缶風呂で熟睡した話は「鉄鼠の檻」でも披露されたが、犬の首を知らず知らずに切っちゃったとかパラシュートで落下する時失敗したって…
    よく生きて帰ってこれたなマチコ。
    「山嵐」
    世界中が涙しそうな関口の扱われよう。
    榎木津の関口イジメは愛のあるイジリではなく本当にイジメなんじゃないかと疑った作品。

  • 「鳴釜」のみ雑誌掲載時に既読。京極作品のメフィスト掲載に興味を惹かれ(多分これが初めてだったのでは)、他の連載陣の倍を超える文量に「短編でもこれかよ!w」と呆れつつ拝読したのを憶えている。焦がした釜を洗う京極堂、物語早々に歩き回る京極堂、結構な重さらしい本を持ち歩く京極堂と、本編では天下無双の憑き物落としも薔薇十字団を率いる〈神〉の前では些か調子が狂う模様。最後の最後に漸く本名が明かされる〈いつかの何とか云う人=僕〉は関口よりも冷ややかな視点で、それ故ツッコミに容赦が無く各話の喜劇的風味を一層強めている。

  • 久しぶりの百鬼夜行シリーズでしたので、ある意味良いリハビリになりました。(笑)
    榎木津さんも楽しいですが、それに振り回される人たちも滑稽で良かったです。
    自分のお気に入りは「山颪」ですかね。現時点で一番好きな「鉄鼠」とも繋がっていましたし。

  • 面白い。
    文句なしに面白い。

    本編知らない人には何だか分らないと思うけど……
    「伊豆の事件」とか「バラバラ事件」とか、本編の事件がきちんと報道されてて、皆の記憶に残っている。
    それを解決したのが、榎木津探偵なんだ!

    と勘違いされているわけで(笑)
    第一話だけはちょっと重い話ですが、それでさえ、エノさんのハチャメチャな(本当にハチャメチャ。言語道断横断歩道って感じ)活躍で見事に救われている感じがします。

    「いつかの何とか言う人!」
    としか言われない主人公が可笑しい。
    ラストで名字は明かされますが、下の名前は「雨」では伏せられたまま。

    これ、もっと読みたいです。

  • 百鬼夜行シリーズの短編集。
    暗い事件もありますが、それらを榎さんが全て吹っ飛ばす明るく楽しい勧善懲悪な探偵活劇かな?
    榎さんの活躍を物陰からきゃーきゃー眺めていたいタイプです。
    特に好きなのは最後の山颪。京極堂もノリノリです。

  • 変人だろうが躁病だろうが、榎さんが好き笑
    京極堂もお茶目に悪ふざけしてるし…

  •  面白かった!
     百鬼夜行シリーズをなかなか読む気になれないので軽い気持ちでこちらを読み始めてみたんだけどもうとにかく楽しくて声に出して笑ってしまったところが沢山ある。
     えのさんの罵倒がリズミカルで読んでいてとても気持ちよかった。
     

  • (2015/05/23読了)

    エノさんが主役の三編から成る作品。兎に角面白かった。登場と共に、下僕どもに罵詈雑言を浴びせかけるところは、声を出して笑ってしまう。京極堂も珍しく一緒になって無茶をして楽しんでいるところもいい。

  • タイトル通り、器のお話し三本立て。
    明快、痛快、榎木津様のお通りです!
    さっくさく読めて、榎木津は相変わらずの大暴れなんだけど、気づくと憑き物は落とされる。

    特に鳴釜。乱暴されて、為す術もなくて決断して。そんなの犯人たちを許す訳がない。けど、一体どうすればいいんだろ?何を奪われたんだろう?
    榎木津はそれを取り返してくれる。
    22ー28p辺り、大河内の説明に胸を打たれる。
    怒っている被害者の兄でさえ、自分の感覚を思い返す。

    今回の本はとーーっても読みやすい。
    巷説シリーズ並み。
    瓶長の話では、
    瓶を早く割れ!割りまくれ!えのきさん!
    と待ち遠しくて仕方なかった。

  • ☆4.0
    榎木津活劇!
    強姦され身籠った姪のため榎木津の探偵事務所に相談に行く主人公。
    それが本人の意思に関わらず、あれよあれよという間に下僕扱いされ様々な事件に巻き込まれていく。未だ名前すら覚えてもらえないのに!

    もちろんいつもの京極堂を始めとする百鬼夜行シリーズのメンバーも顔を揃えて出てきます。
    が、なにぶん榎さんメインの短編集なので、百鬼夜行のような薄暗さは無く、ハチャメチャ、ドタバタのコメディタッチで面白いです。

    続編ももちろん楽しみ。

  • 姪が強姦されて泣き寝入りしていることが許せない「僕」は知人の勧めで「推理も調査もしない探偵・榎木津礼二郎」を紹介される。そして、あれよあれよと3件の事件に巻き込まれていった。

    強姦された妹と蹴られたオカマの復讐をする鳴釜。
    亀と瓶を探す依頼を解決する瓶長。
    行方不明の僧とトゲトゲの山嵐を探す山颪。

    いやはや榎木津は滅茶苦茶だ。それは知っていることだ。今回わかったのは、中禅寺も案外滅茶苦茶だということだ。それは一般人をこの「一味」に放り込んだからようやく再確認できたことだ。「僕」が語り手なので改めて彼ら一味が「変人奇人の集まり」だということを考えさせられる。

    いつもより色々とはじけてて、「こりゃ漫画だ…」と呟かずにはいられなかった。3話とも面白かったが、榎木津と木場の喧嘩を久々に少し見られた2話めが嬉しかった。毎度毎度担ぎ出される割に案外楽しそうな(そしていつもより笑ったり笑いを堪えたり悪乗りしたりする)中善寺が見れたのもとっても嬉しい。関口の足に手をやり膝を揺すった理由がわかった時には「この世は鬼だらけだ」と関口に同情してしまう。

    こういう、お互いがお互いの領分を侵さない、友達とも仲間とも言いがたい「一味感」がたまらなく好きだ。

  • 普段の京極堂シリーズよりライトな感じ。
    短編の連作なのも読みやすい。
    エンディングが予想通りだったけど、好きですね。

  • 榎木津無双!
    百鬼夜行シリーズの世界観…だけどコメディタッチ。
    京極堂もちょっと悪ノリしてる感じで、
    クスクス笑いながら読みました。

  • オモロかった。暗い事件でも憑き物が無いだけでこんなに明るく感じるんやなぁ。 語り手の本名は全く気にならんかった。どうせ今後登場しても榎さんには名前を覚えてもらえんやろうから最後まで名前が分からんでも良かったかも(笑) なんやかんやと言いながら京極堂もノリが良い。旧制高校時代の話も読んでみたい。 そういえば、風鈴が鳴ってない気がする。いつもとは逆に煩いほど風鈴が鳴ってても良かったような気がする。

  • ≪あらすじ≫
    「推理はしないんです。彼は」。知人・大河内の奇妙な言葉にひかれて神保町の薔薇十字探偵社を訪れた「僕」。気がつけば依頼人の自分まで関口、益田、今川、伊佐間同様"名探偵"榎木津礼二郎の"下僕"となっていた…。京極堂をも巻き込んで展開するハチャメチャな妖怪三篇「鳴釜」「瓶長」「山颪」を収録。
                                 (BOOKデータベースより)
    ≪レビュー・感想≫
    とっても面白かったです!!
    榎木津が主役というだけで、こんなにも本編とは違った雰囲気になるとは・・・もちろんいい意味で。
    京極堂や関口などいつものメンバーに加えて、榎木津の下僕たちも登場。その掛け合いも読んでいて本当に笑えます。
    本編では見られない京極堂の悪ノリしちゃってる姿も新鮮でした!

  • 買ってから3年以上も積んでたのか・・・(笑)

    榎木津礼二郎が主人公かと思いきや、
    新たな下僕が一人増え、彼が語っておりまする。
    勿論中禅寺さんやいつものメンバーも登場します。

    相変わらず分厚い本だけど、3話入ってました。
    その分本作ほどの物語の厚みや重苦しい雰囲気には欠けますが、
    クオリティは保たれてます。
    いつもの安心の面白さです。

    続きの風も、読む本なくなったらまた買おう(笑う)

    このシリーズ好きなんだけど、
    表紙の絵だけなんとかしてくれないかなー。
    本棚に飾るの嫌なんだよね・・・怖いし。

  • 気持ちがいい。
    作り込まれてる。

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「推理はしないんです。彼は」。知人・大河内の奇妙な言葉にひかれて神保町の薔薇十字探偵社を訪れた「僕」。気がつけば依頼人の自分まで関口、益田、今川、伊佐間同様"名探偵"榎木津礼二郎の"下僕"となっていた…。京極堂をも巻き込んで展開するハチャメチャな妖怪三篇「鳴釜」「瓶長」「山颪」を収録。

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