照柿(上) (講談社文庫)

  • 1115人登録
  • 3.48評価
    • (76)
    • (127)
    • (260)
    • (34)
    • (3)
  • 95レビュー
著者 : 高村薫
  • 講談社 (2006年8月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752459

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
東野 圭吾
横山 秀夫
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

照柿(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 単行本版は既読。高村薫作品で最も愛する1冊。
    もう何度読み返したことか。

    高村女史の作品は文庫本化にあたって大幅に改定されるんで
    未読だったこちらを読んでみた。
    冷血下巻の図書館順番待ち中でもあったので。
    元より読みやすくなっている気はする。特に違和感なし。

    いやー久しぶりに読むとあまりに官能的でびっくりするね。
    他作品には無い生臭さ。全編に汗の匂いがするような。
    合田雄一郎を愛してやまないのだけれど
    この作品の彼が人間臭くて一番好きなんだよね。

    さてと
    下巻に出てくるハズの秦野のとの手本引きのシーンは改定してるくだろうか。
    大好きな場面なんで弄っていて欲しくないんだけど。
    不安と期待を胸に下巻へと進む。

  • 2人の主人公、達夫と雄一郎が30代のはずなのに親父臭い。2人が再会してそれぞれの目線で相手を見るようになって、ああ、若いんだと感じた。
    それにしても、お互い草臥れていて、僻みっぽくて、なんだかセコイ。

    この作家さん初めてで、読んでる最中は絶対男性だと思ったけど、wikiってみたら女性⁈しかも大学はICU⁇
    一体どういう人生歩んできたんだろう?

  • 高村作品、なかなか入り込めない

  • マークスの山の後読んだ。まだマシだった。
    合田さんは、西島秀俊、だな。(^∇^)

  • 高村氏の小説を読むのはレディジョーカー、マークスの山に続き3作目です。
    中年の男性同士の嫉妬や感情の絡みがテーマでしょうか。一見ミステリー風ですが、ドロドロの人間関係が描かれ、濃厚で壮絶で苦しいです。普遍的でありながら目を背けたくなる箇所を容赦なく突いてきます。
    後半は夢中で読み、あっという間に読みきりました。誰にとってもやるせなく、切ないです。
    万人には薦められないですが、深い痛みや挫折を経験したことのある人には共感できる部分があると思います。ずっしりと重いです。

  • 久々の高村ワールド。
    白いスニーカーがトレードの合田、どこかクールな彼が嫉妬に苦しむところも面白い。
    タイトルの「照柿」は色なのですね。
    臙脂色などの描写も非常に印象的です。
    早く下巻が読みたい!

  • この読後感をどうしたらいいのかわからない。
    不条理に満ちた世界をつきつけられ、そこにカタルシスはなく、その不条理さを受け止められなくて、やりきれない。
    達夫に共感出来るかといったら、同情がせいぜいだけれど、落ちていく姿には、「人間、こういうものかも知れない」と思わされる。
    合田刑事は……あなた、それやったら刑事としておしまいでしょう、という行動ばかりで、さまよう彼に、ついていけなかった。
    『マークスの山』のときの、迷いながらも突っ走る刑事の姿は何処に……

    高村さん、「隠微」っていう表現が好きなのね。
    と頻出するので思うのだけれど。
    合田刑事の元義兄、加納検事。
    結局、合田と加納と合田の元嫁であり加納の妹である三人の関係は何なの……加納と合田の間が隠微なのか、加納と双子の妹の間が隠微なのか、すっきりしない。


    画伯にこの不条理感を訴えたら、
    「レディ・ジョーカーで、少しすっきりする。雲間からのぞく光くらいだけど、それでもすっきりする」
    だそうで……読むよ!

  • 2013.9
    私には読みにくかった。
    一度に、押し寄せるてんでバラバラの感情。追い込まれる様。
    なんか苦しかった。

  • 相変わらず序盤のスピードは弱め。
    大いなるフリが続く。
    これがダメな人もいるだろう。

    合田とその周りのキャラもなんとなくつかめてきた。

    今後どうなっていくのかは気になる。

    マークスの山の最後を超えるものになるかなぁ。

  • 合田雄一郎シリーズ。八王子で起きたホステス殺しと拝島で起きた人身事故が、合田と拝島の工場に務める野田達夫目線で語られる。

    なかなか二つの事件の接点が繋がらないし、工場の作業内容とか捜査上の問題とかとにかく描写が細かくて読み進めるのが大変だった。
    なんとか上巻半ばで話が繋がって来たけど、まだまだ全体像はよく分からず。
    続けて下巻も読まないと話が分からなくなっちゃいそう。。

  • 主人公の職場の工場の描写が、カミュの異邦人を彷彿とさせる。
    あー熱くてむしゃくしゃしてわけ分からなくなって、衝動的に人殺しもするよねー、みたいな。

  • 終了日:2010・5・26、なんというか、怖かった。

    マークスの山の時の物理的恐怖(人の生き死に)より、合田がどうするのかってハラハラする、人一人の行き先に不安を募らせる時の恐怖。

  • 表現のうまさに感動。普段何気なく思ってることを、
    活字で表現されると、読みながら心の中で「あるある」連発。
    下巻でどう展開するのか楽しみである。

  • マークスの山→レディージョカー→照柿。
    レディージョーカーで所轄にいる経緯が分からなかったけど、そうか、合田雄一郎のアンニュイは照柿から既に始まっていたのか。

  • 下巻に感想まとめました。

  • 合田は電車事故に遭遇し、出会った美保子に一目惚れする。彼女は合田の幼なじみ達夫とも関係があり・・・
    いろんな意味で濃ゆい、そして暑苦しい。
    ところで、合田ってこんな人だったっけ。

  • 早く読みたい、順番が来ない。

  • 現在版罪と罰ということであったが、原書を読んでいないのでなんとも言えない。
    人間の深層心理を深く描写しようという試みは非常に興味深い。

  • マークスの山に出てきた合田と同一人物とは思えない迷走っぷりに驚いた。大阪のうだるような暑さ、工場のむせ返るような熱さに中てられる。

  • ひっさびさの高村薫さま。
    「リヴィエラを撃て」と「神の火」がすごく好きでした。
    このシリーズ初めてなんだけどいきなり第二弾から入ってしまった・・。
    相変わらず活字びっしりのうだうだ長い話だけど、心理描写がものすごいので、飽きずに読めます。
    高村薫さまじゃなかったら工場労働者のとある一日、みたいなこの前半100ページくらいのこれ、ここですでに投げ出している気がしますね。
    これを読ませる時点でこの人はすごいね。
    まぁ読むのはすっごい時間かかりますけど。
    下巻も気長にいきますよ。

  • 十年以上前だと思うが著者の作品は「リヴィエラを撃て」「マークスの山」「黄金を抱いて飛べ」など数作は読んだ。

    ただ、小生には敷居が高いという印象でしばらく遠ざかっていた。

    久しぶりに読んでみて、やはり敷居が高かった。

    ミステリーの書き方の本を読んだ事があるのだが、その中で印象深かったのが

    1.書き出しから面白く読めるようにする。たとえば冒頭に「死体を転がせ」とよく言うらしい。
    2.スピーディーさを出すために「主人公を走らせろ」だそうだ。

    この二点に限っていえば、本作で意識して書いてはいないだろうなと思う。

    きっと、ミステリーというより小生には苦手な純文学的要素が強いのだろう。

  • じりじりとした暑さを感じる。
    うーん殺人というより人間ドラマ?

  • うーん。

    雄一郎があれほど美保子に心奪われる理由がわからない。
    そのために達夫を追い詰めようとするのも、腑に落ちない。

    ちょっと期待しすぎたかな。

    全体的に暗いのはいいのだけれど、とにかく清潔感がなくて、ドロドロとしている。
    『マークスの山』や『李歐』では、突出した人物(マークスであり李歐)が、ある種の狂い(人を無邪気に殺傷するという、狂気)を内包しつつも、それは透明であり、純粋であった。それが魅力だっただけに、本作『照柿』にはそういった登場人物がいなくて、誰もが妙に現実的で読むのがしんどい。

    いつ下巻を読み終えられるか、いまのところ不明。

  • とうとう文庫になった「照柿」上下巻。高村薫は、単行本から文庫への大幅改訂や加筆で知られているけど、これも例外じゃなかった……。なんだよ、初めて小説を書くということを意識して書いた作品なんじゃないのかよ……それでもこれほどの改訂かい……。


    ストーリーの流れは変わっていない。だが、登場人物たちの内面や感情、セリフなどは、バッサリ変わっているところが多い。たしかにこれで作品としては締まったかもしれないけど、なんというか……余分な面白みがなくなった感じがする。


    主人公の合田は、この作品では34歳なのだが、うーむ、34歳ってこんなに練れているというか、達観してるだろうか? 刑事という職業柄だとこんなもんかしら。


    でも、読み応えがあるのは確かで、達雄と合田の心理的な攻防、合田の焦りと投げやり感、熱処理工場の様子などに夏の暑さが重なって、苦しいんだけど読み進めてしまう。


    読み進めてしまうから、結局、なんだかんだいって高村薫の作品は読まずにはいられないってことかしらね。ああ…。

  • 久々の文庫ですね~ って言うか文庫化に12年ですか… この方はいつも文庫化となると大分改稿なさるのでついついハードカバーと文庫両方読みたくなるんですよね…
    私が高村薫さんの作品を読み出したのはほんの…4~5年前なのであまり待たされた感はないのですがそれでも本屋で目にしてすぐ購入してしまいました。

    照柿は合田刑事の第二弾目らしいです。初めて読んだのは図書館で借りたハードカバーだったのですがうだるような暑さ、溶鉱炉の熱、炎の色、その場で働く人間の汗。その背景すべてがまるで目の前にあるかのような、熱そのもの、手を伸ばせるような状況描写にただひたすら感嘆した覚えがあります。
    ヒロイン(だよね?)の美保子の昏い穴のような瞳と白いふくらはぎなど。まるでそのワンシーンを見せれれているような、強制的に小説の主人公の視点で視野で物事を見させられているような、忘れられないシーンが多々ある小説です。
    あらすじとか話の筋とかではなくその場その場の状況描写や心理描写があまりに見事でついそちらのほうに心が残ってしまうというか。

    好き嫌いは分かれるかもしれませんが私はとても惹かれます。文庫版のほうがより簡潔になったというかより一層ハードな核に近づいた感じがします。

    とりあえず読んでみて損はない小説だと思います。

全95件中 1 - 25件を表示

照柿(上) (講談社文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

照柿(上) (講談社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ツイートする