赤緑黒白 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3395
感想 : 247
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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752572

作品紹介・あらすじ

鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草に依頼する。そして発生した第二の事件では、死者は緑色に塗られていた。シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。

感想・レビュー・書評

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  • Vシリーズも遂に読み終わってしまった……。
    何か勢いで言うとS&Mシリーズよりも全速力で駆け抜けていってしまった感があるのですが、いやー何と言うか、謎だらけの登場人物達に負けず劣らず謎を沢山残したまま逃げていっちゃったってイメージですね……最後まで私は彼らを捕まえることが出来なかったなぁ。

    今までの話とは違う始まり方で幕を開けた今回の話、プロローグにもあったように色んな人が色んな所で色んなことをしていてその最中に異常なスピードで起こる連続殺人。でも何だか事件を放り出して(あくまでも私のイメージ)それぞれの人間の内面の変化だったり関係性の変化だったりに焦点が当てられている、みたいな。
    とにかく「えっ結局君は何だったんだい!?」とか「えっ思わせぶりなことしたのに一体何のためにいたんだい!?」みたいな部分もかなりあるんですけど、最後の最後、紅子さんととある人物の会話にもう全て持っていかれてしまいましたね……そうか、そういう風になるのか。
    この話もまた繋がっている、ということなんでしょうか。

    まだまだ他にも別シリーズがあったと思うのですが、ひょっとしてそのどこかでまた紅子さんや犀川先生、それに彼女にも会えるのでしょうか?
    ならば今度はどのシリーズに手を出そうかな、なんて読み終わったばかりなのにもう考えてしまっている自分がいます。

    こういう謎の中毒性が森ミステリィなのかもしれませんね。

  • ああ終わってしまった。いつもの4人がもう見られないというのは寂しいですね。
    私は読書のペースがおそらく遅いほうです。2020年はVシリーズ1色でした。楽しかったです。
    しこさんとれんちゃんのやりとり、紅子と祖父江のやりとり、保呂草と各務のやりとりが特に好きでした。本作では堪能できた気がします。

  • 今回の事件はこれまで以上に派手で、でも途中から犯人は見えていたけれども。
    そんなことよりもっと衝撃的事実が2個も3個も出てきてえーっ?!ってなった!
    す、すごい伏線…
    これは1作目からずっと張っている伏線だったんだと思うと、また読み返さねばど思っちゃう。
    あの人の正体は、名前の謎、そもそもの舞台…
    さらに続きのシリーズも気になってくる。
    また登場人物がリンクしてたりするのかな?
    彼ら4人の今後も知りたい。
    わいわい楽しい4人だったから、終わってしまってちょっと寂しい。

    • raindropsさん
      こんにちわ、shiroさん。

      1作目から読み直したい気持ち、すごい良く分かります。
      前のシリーズもそうでした。

      この感じを共感したくて、...
      こんにちわ、shiroさん。

      1作目から読み直したい気持ち、すごい良く分かります。
      前のシリーズもそうでした。

      この感じを共感したくて、shiro さんが読み終わるのを待っていました。

      次のシリーズも良いですよ。
      2021/12/27
  • シリーズ最終巻ということで、それぞれの関係に変化があるかと思いきや、ありそうでなかったです。

    事件の方は、誰が犯人なのだろう?とか、推理を楽しめたと思います。

    で、これで本当に終わってしまうのか?最後がすごく気になってしまったのですが。

  • チラチラ登場する少女が凄く気になったんだよなぁ・・・。
    なるほど、そうつながるわけですか・・。

    それからへっくん!
    それからそれから林さんって、ねぇ!!

    森ワールド全開ですね。
    もう虜です。全シリーズ読んだら絶対再読したくなる仕組みだよなぁ・・・とこの時点で思ってしまう。

  • そう、誰だって、普通じゃないわ。普通っていうのは、つまり平均でしょう?平均したものは、シーソーの中心に来る。だけど、そこには誰も乗っていない。

    それは、
    一言でいえば、排除だ。
    そして、ある面では、確立だ。
    両者は同じものだと思う。
    自分の確立のために障害となるものを排除する。
    その最も顕著で代表的な行為は、戦争だろう。

    Vシリーズ終わりか…とっっっても寂しい。しこさんれんちゃん大好きだった!

    真賀田四季きたーってなった。

    S&Mシリーズが好きすぎたので、次のVシリーズはどうかしら、、と思っていたけど、どっちも大好きになった。次は四季シリーズ…楽しみ…

  • Vシリーズ、10作目。完結編。

    最後はやっぱりこの人が、、、、という終わり方でした。気味の悪い殺人動機だっただけに、この人の存在はしっくりくる。すでに森作品の中の人物相関図に関してはネタバレ的なことをある程度知ってはいたものの、この巡り合わせの展開はドキドキしてしまった。今後、この巡り合わせがどう繋がっていくのか、気になって仕方ない。
    私的には、S&Mシリーズより、このVシリーズの方がキャラが好きだった。紅子さんの可愛さと保呂草さんの格好良さ。レンちゃんの優しさにグッとくるし、紫子さんの似非関西弁はちょっと、、、って最初は思ったけれど、だんだん違和感無くなった。それは書き手の問題か、こちらが慣れてきたのか、、、。でも、一般庶民の私には彼女が一番感覚が近かったかも。最後は一番共感できたかな。4人それぞれ思い入れのあるキャラ。もう今後の作品には出てくれないのかしら、、、、。前シリーズより読後の寂しさが半端ない。とりあえず、次は「四季」を読むっ!!

  • 殺した相手の全身を単色でスプレーする異常殺人。被害者のフィアンセから犯人を捕まえてほしいと依頼される保呂草…またも事件に関わっていくイツメン4… Vシリーズの最後を締めくくるこの事件の影にあるものは?保呂草・紅子・小鳥遊・紫子…他の作品でまた、会えること楽しみにしています。
    そして次のシリーズはあの天才 真賀田四季博士の話ですね。

  • 「『スプレィがあれば、それで手近なものを真っ赤にしたり、真っ黒にしたりするの、やってみると、けっこう面白い行為だよね。どうして、それが面白いのかは言葉では表現できないけれど、やっている最中には、みるみる一色になっていく光景が、意外に快感だったりする。もし、スプレィ缶が無料で、しかも、塗った色があとで消えてちゃんと元通りに戻る、としたら、もっと沢山の人が、あれで遊ぶんじゃないか。』」

    スプラトゥーンとどっちが先だったのだろう。
    少なくとも流行ったのはこれより後だから想像は間違いなかったんだろう。
    本筋には全然関係ないけれど。

  • おもしろかったーーーーーVシリーズ再読終わってしまったーーーーさみしい。
    あーそうだったなあ、こんな話だったなあって思いながらも、犯人も最後の捕物合戦も全然覚えてなかったから、読むのがすごく楽しかった!紅子さんが語って見せるところもドキドキしちゃった。
    林さんの名前も、真賀田四季が出てくるのも、全部全部面白い。刊行順にここまで読んでてよかったー!って思える。
    この後、短編集読もうかなあと思ってたけど、やっぱり四季シリーズだな。そのままG、Xに進んで、途中から初読!楽しみ〜!早くその次のシリーズも読みたい〜!

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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