マドンナ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5140
感想 : 615
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752633

感想・レビュー・書評

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  • 奥田さんファンとしては物足りなくもあったけれど、やっぱり面白かった。
    「マドンナ」は奥さんとの会話にハラハラして、最後のオチにほっとした。男って勝手だなぁ〜と思いつつ笑

    「ダンス」は酔って息子の部屋に怒鳴り込む?ところが好き。真っ当なことを語りつつ、浅野のことまで混同して息子に言っちゃう酔っ払いぶりが好き。

    「総務は女房」は残念だけれど、会社を生きるサラリーマンとして仕方がないのかも。でも現代でもこういうことって、本当にあるのかなぁ。私は民間企業のことはよく知らないから分からない。

    「ボス」もね、オチは可愛らしくて良いよね。

    「パティオ」はやっぱり、おひょいさんが好きだし。

    ほんと、奥田さんの描く人物は魅力的。

  • 遠いような近いような二つの空間でそれぞれ主人公が ゆったり揺れ動いたり畳み込むように慌てふためいたり。奥田英朗さんはやっぱりすごい!

  • 日本を支えているのは
    間違いなく、はたらくおじさま達であります。

    彼らをもっと好きになりたい方へ。
    ぜひ読んで、そして、わらってあげてください。
    そして、愛すべき勤労者達に優しくなって下さい。

  • 40代働き盛りのおっさんが主人公の短編集。

    主人公のおっさんの共通点はとにかく熱い!悩ましげ!

    状況描写がとにかく いちいち面白くて (ここは適当に読んじゃえ的な)捨ての所がない。

    おっさんが読んでもいいし、おっさんを父に持つ子が読んでもいいし、私みたいな素敵女子が読んでもいい、まぁ 誰が読んでもオモロイ話だと思う。日本のおっさんにエールを送りたくなる1冊。

  • 20141109

    奥田さんのサラリーマンを主役にした作品は、どれも本当にリアルで、主人公たちと非常に近い立場の自分も全く違和感無く楽しめた。

    きっと、しっかりとした取材もしているだろうが、作者自体の社会経験が無ければ出せないリアルさを感じさせられる。

    こういう説得力のある作者の本を読むと、若手や、引きこもりのような作者が逞しすぎる妄想力だけで書く本には、全く同感出来無くなる。

    5編とも、特に強いメーセージ性があるわけでも無く、お涙頂戴、殺人事件も無く、肩の力を抜いて楽しめる作品ばかりだった。
    自分自身、40代の中間管理職という家庭、職場でも悲哀ある立場ではあるが、どうせなら今の状況をあまり神経質にならず、自然体で過ごそうと思えた。

  • 社会人経験もそれなりになってきたので、おじさんたちの苦悩に共感できる…
    ダンスとパティオが好き。
    奥田英朗は老若男女全ての心情を上手に描けてて、ほんとによく人間観察出来てるなぁと感心。

  • 40代男性管理職の悲喜こもごもが軽快に描かれ、とてもおもしろかった。
    夫婦喧嘩のような会話がテンポが良く、どちらもそうだな。と思えた。各物語のラストも良かった。
    「マドンナ」はわかるなあ。

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

  • 会社人間、24時間働けますか世代の中年オヤジを主人公にした短編集。どこか切なく、しかし憎めない中年オヤジの哀愁。

  • 会社員に関する5つの短編集。どれもこれもクスッとさせられる奥田ワールド。
    「出世の見込みがないもの同士は仲がいいんだ」は的を射ていて身につまされる。

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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