- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062752749
感想・レビュー・書評
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証券会社の経営企画部長、猪狩雄二は数々の企業上場を手がけた凄腕証券マン。人望も厚く、上司にも部下にもしたわれていた。順調な出世街道を走り、ゆくゆくは役員を目指していた彼の前に突きつけられたのは、会社が「飛ばし」をやっているという情報だった。
住宅ローンも子どもの教育費もかかるサラリーマンにとって、会社の不正を知ったとき、どう行動するか。苦悩する主人公は周囲へ相談し、忠告をもらうが、その会話がいちいちハードボイルドでカッコいい。相手は妻、社内のライバル、上司役員、ベンチャー社長、かつての部下、テニス仲間などなど。
そして、唐突に登場する優秀な独身キャリアウーマン。主人公の苦悩は家庭生活まで及ぶのか、と心配しつつ、物語は下巻へ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
証券会社の飛ばし
主人公は我孫子に住んでいる -
待合室で少しずつ少しずつかなり時間をかけて上巻は読破。
ビジネス小説は難しいかなあと思ったけれど抵抗なく読めた。
証券会社のサラリーマンが出向などの経験などを通して
自社の経営状態に疑問を抱く。
出向先の社長(黒豹)は頭脳明晰、行動重視の人間で
自社の状態と対照的なのがジレンマに陥る。
頁が進むにつれて面白くなっていく。 -
山一證券破綻をモデルとした経済小説。仕事も家庭も順風満帆に行っていた証券マンの「選択」。自分の揺れ動く心に向かい合いながらの進む道とは。サラリーマンにとって、仕事で得た、部下、お客と、女性との絆は、「働く」意味を与えてくれる。お得意先からは、社長として、元部下からは、一緒に働きたいと、まさに夢ような生き方。妻、子供との会話にもなかなか考えさせられる場面が登場してくる。登場人物の会話が主人公を際出してくれる。また、女性の服装にたいしても絶妙な表現。読んで、確かにかっこいい。実際は、仕事ができる、人間力に豊かでもあっても、その価値感を認めないであろう。といのうは、企業人はバランス感覚で生きているから、組織からはみだす主人公に対しては付いていかないのが現実であろう。20080506.
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主人公の元部下が主人公の人事をゲームと称し、そのゲームは丁半ゲームのように単純だからこそ誰もが参加できるゲームになると…
そしてそのゲームには社員である限り参加が強制されているんだと。。
そんな中で損失隠しなど様々なことが出てきて主人公の苦悩が、直接経験したわけではないのに、そう感じさせるくらい引き込まれました。
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これは、来年から社会人になる人には読んでほしい本だと個人的に思います。社会人としてどうあるべきかを考えさせられた作品です!会社の考え方を優先させるのか社会的に本当に意味ある考え方を優先させるのかという葛藤を見事に描ききった作品だと思います!
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会社は起こすもの