分冊文庫版 塗仏の宴 宴の支度 (中) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062753678

作品紹介・あらすじ

尾国は訪問を重ねて機会を狙っていたんです。
勿論貴女を嵌(は)める機会です。

「私はいつだって、何も解っちゃいなかったのだ――」。元編集者・加藤麻美子を悲嘆の淵へ突き落とした修養団体「みちの教え修身会」と“謎の薬売り”尾国誠一の暗躍に関口は呟く。一方で古武術の一派「韓流気道会」に襲撃された中禅寺敦子に「私は先のことが判るのです」と告げた女あり。その名は華仙姑処女(かせんこおとめ)。

感想・レビュー・書評

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  • 「ひょうすべ」
    上巻で監禁?拘束?された関口だったが、中巻冒頭では京極堂へのお年始で始まる…回想ね。
    京極堂で紹介された宮村。
    その宮村から麻美子に関する相談が。
    麻美子の祖父が怪しげな団体に入り記憶が抜け落ちていると言う。
    京極堂に集まった関口、宮村、麻美子を前にして付き物落としです。
    尾国、またまた尾国…だんだん話が繋がってきました!

    「わいら」
    こちらは京極堂の妹の敦子が古武術の一派に襲われるという事件です!
    そして世間を騒がす占い師・華仙姑処女を匿う敦子がまたまたピンチに!
    ピンチを救うのは我らが破壊神・榎木津です!!
    待ってました榎さん‹‹\(´ω` )/››

    監禁中の関口ですが朦朧としながら思い出すのは
    木場の言葉…ちょっと切ない(/ _ ; )

    さぁ下巻に突入です〜♪


    • 土瓶さん
      わくわく(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
      わくわく(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
      2023/11/14
  • 最近発刊された「天狗」や「河童」、「鬼」で敦子が主人公だったこともあり、少し今までとは違った目線で読み進められて新鮮だった。物語がジリジリと動きはじめて面白くなってきた。

  • 鵼の碑刊行記念に再読。
    有能な鳥ちゃん、意外と兄を慕ってる敦っちゃん、いつも通りの榎木津。

  • 京極堂の妹の敦子が古武術の団体に襲撃され、それを助けてくれたのが上巻で詐欺師と言われていた華仙姑処女(かせんこおとめ)。怪しげな予言で人を騙すのかと思っていたら、本人も被害者のような様相。儚げで悪いことを率先してやっているようには見えない…。もしそれも演技だとしたら相当なワルでしょう。
    まだまだ謎だらけで先が気になります。

  • 再読。感想は全て読み終わってから。

  • 関口逮捕でプツンと終わった上巻。慌てて続きを借りて来たら、いきなり夫婦で年始回り。一体どうなったの…って、やっと出てきた京極堂。「ひょうすべ」から一転、「わいら」ではあっちゃんが華仙姑乙女に遭遇、兄貴でなく榎さんに引き合わせ。役者が揃った。。。あ、木場の旦那がまだか。

  • 170201読了。
    分冊版で再読。

  • 「私はいつだって、何も解っちゃいなかったのだ―」。元編集者・加藤麻美子を悲嘆の淵へ突き落とした修養団体「みちの教え修身会」と“謎の薬売り”尾国誠一の暗躍に関口は呟く。一方で古武術の一派「韓流気道会」に襲撃された中禅寺敦子に「私は先のことが判るのです」と告げた女あり。その名は華仙姑処女。

  • 宴の支度(上)に引き続き、まだまだ謎は広がるばかり。
    悪いやつの黒幕かと思っていた華仙姑処女が、
    実は手下と思っていた尾国に操られていたことが発覚。
    関口さんはまだまだ一人で牢屋の中。
    結局はやっぱり、消えた村に話が戻っていくのかな?
    下巻まで行けば少しは、先が見えてくることを期待、です。

    詳しい感想はこちら→
    http://monogatarigatari.blog.fc2.com/blog-entry-115.html

  • 痛ェと感じるうちは大丈夫だ--。
    躰が生きたがっている証拠よ--。
    --木場。
    ふたり切りで敗走した夜--。
    前線で聞いた、戦友の言葉だ。
    そして私は、微かに友人の顔を思い出した。

    続く支度は猿っぽい「ひょうすべ」と狛犬のような顔の「わいら」。
    「ひょうすべ」不幸な元編集者・加藤麻美子の身に起こった謎を京極堂にて解体する。
    「わいら」書いた記事が原因で古武術の一派「韓流気道会」に襲われる中禅寺敦子。その最中に追われていた女と出会い、彼女が巷で有名な予言者であると知る。彼女と共に榎木津を訪ねるまで。

    今回のお茶目な京極さんは、百鬼夜行を片手に「こいつの出番が多くって困る、貴重な本が傷む」とぼやきつつ引用するところでしょうか。あとは、質問の多い関口君に素で答え、「でももういいよ。大体解ったから--ん?おい。余計なことを云うんじゃない。君は黙っていればいいんだ関口君」と応えている辺りでしょうか。学生時代から続く腐れ縁がこんな所で発揮されています(笑)

    所々に差し込まれる捕われている関口君の独白。
    最後の場面は木場を思い出し、生きていることをなんとか自覚している事に儚さを感じます。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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