- Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062754576
感想・レビュー・書評
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デビュー作だからなのかどうか、むやみやたらと、惜しげもなく、それ単体で一編となるような題材が詰め込まれている。ユニークな刑事コンビが主役になるだろうが、恩人の復讐のために暴走する麻薬取締官の話あり、中国の組織的な暗躍による拳銃密事件あり。
警察小説であり、ユーモア小説であり、ノンストップアクション小説でもあり、とにかく楽しめる作品と言える。さらに、潮崎警部補の口から次々出てくる、新宿鮫、三毛猫ホームズ、翔んでる警視、百舌、の単語には、推理小説ファンは思わずニヤリだろう。
続編も楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「和菓子のアンソロジー」で初読みの作者。
デビュー作なんだ、これって。すごっ。
個人的にはこういうの大好きだ。
後の作品を読むのが楽しみ。
武骨で真面目、武本氏がいいなぁ。
女性とは思えない書きっぷり、と思ったけれど
要所要所に見える繊細さが、
女性らしい、というか、そこに共感。 -
メフィスト賞受賞作。
密造拳銃や麻薬取締官と警察の対立等、警察小説としては特に真新しい内容ではないが、主役の一人、お坊ちゃん警部補の潮崎がユニークで良かった。階級が絶対の警察社会の中で、部下の巡査部長を「先輩」と呼ぶ。面白ーい!
相棒の武本、上司の安住、麻取の方々と、主だった登場人物は皆いい人で、彼らが事件を通して絆を深めていく様がよく描かれていた。
警察小説のタフな部分と、女性の著者らしい細やかな心理描写が上手く合わさったいい作品だと思う。 -
再読。はじめて読んだのが2010年の9月。ただこれが再読だと気付いたのが読み始めて、この先にどんな結末が待っているのだろうと思い、やがて読み終わり、さあブクログに登録しようとしたとき。もうすでに本棚にありました。さすがにこれには反省した。
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これ、メフィスト賞だったんですねー。
二人の刑事の凸凹っぷりが笑えます。片方はほとんど喋らない口下手刑事で、もう片方は年下の癖に上司で、喋りだしたら止まらない口達者な刑事。会話と言うより潮崎が一方的に喋っている感じ(笑)
でも、帯にも書いてあったけど、人物描写がいいですねえ。
潮崎は実家の影響でのスピード出世で、上層部からは疎まれてるわけです。でも周囲からはキャラのおかげで全然気にしてないように見える…
しかし本人は疎まれてるのちゃんとわかってて、実家抜きで評価してほしいと思ってるんですよね。
そこらへんが健 気 !
その辺を武本はだんだん理解してきて、凸凹コンビは良いコンビになっていくんですよ。
面白かったなあ…。
こんな警察小説もいいですね。 -
第25回メフィスト賞受賞作。デビュー作でもある。
無骨な刑事・武本と、名家出身でおしゃべりな年下の上司・潮崎。ミスマッチコンビが密造拳銃の密売に挑む。この二人に、警察ては普通相容れない麻薬取締官の宮田が5年前の因縁の事件の真相解明を目指していく。
後悔は後で悔やむと書く、どうせ悔やむのなら、何もしなかったことを悔やむより、やってしまって悔やんだ方がましだ。やるだけやって、その結果、悔やんだとしたら、二度としなければいいだけだ。
新しいヒーローの誕生です。 -
読み終えて面白かったけど内容はチョット迫力に欠けるものだった。
表現や言い回しも昔流行った刑事ドラマの様なノリが鼻に付くので読むのを止めようかと思った程で、銃の密輸の目的も動機も乏しく感じた。
所属する組織の上司、仕事を通じて親交を深めた仲間との別れのシーンにはホロッときたので、多分ある続編を読もうかとも思ったが、他にも読みたい本は沢山あるのでこの作者はここまでだ。 -
登場人物のキャラ設定と描き方がよかった
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